いよいよおしまい。最後は太平洋を見ながら宴会じゃあ!



去年までと違い、釧路や広尾からフェリーが出ていないのははっきりいって痛い。道東でいくらまったりしても、とにかく苫小牧や室蘭までは走って戻らなければいけないのだ。となれば多和からタンデム1日一気というのはあまりにしんどい距離、というわけで、前日にどこまで移動しておくかが考えどころだ。前はこんなことに悩まないで済んだのに。サブリナは今や韓国近海のフェリーとして第二の人生を送っているらしい。あの展望風呂はどんな風に改装されたのであろうか。今となっては懐かしい釧路航路、去年売ってたサヨナラTシャツ、買っておいて良かった。

またもや話がそれた。そんなわけで、苫小牧まで行くのに、途中カムイミンタラに泊まるのではあまりに近すぎる(=翌日が遠すぎる)。荷物もまだまだ多いので、どうせだったらテント送り返して、最終日だけは宿に泊まるのはどうだ。宿泊まりなら温泉のあるところがいい。で、出来れば格安で、メシも作ってくれて、当然すいている宿はないだろうかと一所懸命考えた。ちなみに8/17の宿泊なのだから、まだそれなりに混んでいる時期。そんな虫のいい温泉があるのかいな。

それがまた、あるんですね。場所は太平洋岸に湧く「晩成温泉」。ここがまた、風呂から太平洋が見えるという絶好の立地、しかも入浴も格安で、広尾からフェリーに乗る日は必ずここで最後のひとっ風呂を浴びていた場所。で、部屋が取れるかどうか午前中に電話をかけてみた。そしたら…なんと一発で取れてしまった(笑)。しかも、一泊の値段は2500円だという。これに夕朝食代がプラスされるのだが、頼むも頼まないも自由(もっとも温泉付属の食堂以外には何もないのでパンとかを持ち込むしかないかも。ここまで来て寂しくパンをかじるのだけは避けたいですなあ)。そして夕食については、もともと食堂のメニューにあるものを頼んでもかまわない。とにかく、えらく安いぞ!!

ということで、晩成温泉へ。途中、昆布刈石の海岸ルートを選んだら、まだ舗装されていなかった。でも今更戻るのもいやなので、ブラックバードのタンデムで強行突破することに。なんだ、去年と全く変わっていないフラットダートだった。展望台への登りこそ多少気を遣うが、あとはブラックバードだろうがGLだろうが楽勝で通れます。

 


さてここの温泉は、確かに露天風呂こそないものの、風呂からの展望は絶景そのもの。なんといっても障害物なくダイレクトに眺められる太平洋が最大の売り物です。ただし営業時間の関係で、朝風呂は楽しめません。何度も入りたい人は夜のうちに入っておきましょう。右上の写真は風呂場と太平洋の位置関係をあらわすために撮ったものですが、あくまで営業時間前の、まだ誰も入っていないときのものです。営業時間中にこの辺をむやみに歩き回るとのぞきか変態扱いされるかのどちらかになりますのでご注意を。とにかく景色の良さは天下一品。日帰り入浴も400円くらいだったと思うし、近くにはキャンプ場もあったりするので、興味のある方は是非一度ご訪問下さいな。

晩成温泉 TEL 01558-7-8159



翌日、いよいよ最終日。苫小牧発仙台行きという、出港時には吉田拓郎あたりが流れてもおかしくないような太平洋フェリー「きそ」の出発は夜なのでそれなりにのんびりした出発だ。これよりまたしばしのソロツーリングとなるDANさんと別れ、豊似から国道236号に入る。日高のど真ん中を突き抜ける、「本当にここまでやる必要があったのだろうか」とも思わざるを得ない道ではあるが、交通量も少なく快適。途中の沢には何人かの釣り人の姿を見かけたが、確かにそれなりに釣れそうだ。竿を送り返してしまったのが悔やまれる。もっともこの日釣ったところで、もう調理している暇もなかったのだけれど。

さて、太平洋フェリーでは、名古屋便・仙台便共に必ずナイトショーを催しているというので顔を出してみた。ピアノとエレクトーンの演奏で、ピアノの人はいきなり第一曲目から中島みゆきの「時代」弾き語りだったのでびっくり。このショーは、なんでも経営者が海外のクルーズ船のショーの豪華さに感動し、わが社の船もその雰囲気を出したいということで始めたものらしいが、季節を問わず、入場無料、全ての船でやっているというから徹底している。お客さんが少ない冬の時期などは客席にトラック便の人が数人ということもあるらしく、そんな時はリクエストにも応じるらしいが、やはり演歌が多いらしい。さもありなん。

ということで、苫小牧〜仙台(or名古屋)便をお使いの際は、夜20:00からの「オーロラショー」にご期待下さい。なお、会場内でも酒類は売っていますが当然高いので、持ち込みのお酒がある人はそれを持参するのもいいでしょう。あれ、それってホントはいけないのかな。

そんなわけで、翌日朝、フェリーは無事仙台港に入港。仙台駅にておしんこどんと別れ(彼女は新幹線で一足先に帰京)、東北道〜磐越道(途中覆面パトカーを見抜いて事なきを得た)〜常磐道と乗り継いで、ムワーッと熱気あふれる千葉へと戻った。てなわけで、今年の北海道もおしまい。さてさて来年はどうなることやら。

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