大きな滝が国道沿いに何気なく流れ落ちていたりするのも、紀伊の山深さならでは(Takemaが下にいるの、わかります?)。

さて、昼間はまぁいろいろあったんですが温泉とは全く関係ないのですべて省略。というわけで今宵の宿へと向かいましょう。

今日の宿泊は、2005年の春にも訪問した湯の峰温泉。ただし宿まで同じというのはあまりにも芸がないので、今回はこの温泉を代表すると思われる「旅館あづまや」に宿泊といたしました。って、昨晩のうちに考えて当日の朝になって予約したんですけれどね(笑)。

というわけであづまやさんにチェックイン。外観は多少古びた感じだったんですが、こちらはさすがというべきか、手を入れるべきところにはきちんと手が入れられていて見事というほかはありません。建て替えるのは簡単だけれども、きちんと維持し補修していけば建物というものはそれこそ百年単位で保つものなのだなぁと実感させられました。すばらしい。

というわけでさっそくお風呂(内湯)へ。夕食前の一番混むべき時間ではありますが、さすが平日、何とこれまた貸し切りでありました。

浴室には加水の大きな湯船と、「さまし湯」という源泉100%の小さい浴槽、それに天然のむし風呂(さすが源泉90度以上は伊達じゃないですね。入らなかったけれど)がありました。加水とはいえ大湯船はなかなかのものですが、やはり貸し切り状態ともなれば身体が欲するのは源泉100%の「さまし湯」であるのは当然です。



くうぅ、最高ですわ。

ちなみに夕食後にもう一度来てみたらまたもや貸し切りで、ならばということで「さまし湯」に入ったりすぐ脇でごろんと横になったりして(通称「トド」)、途中で寝てしまったりもしましたが、気がつけば30分くらいそんな状態で過ごしましたっけ(うつらうつらしているところに他のお客さんが入ってくる音がしてはっと我に返りました(笑))。これを至福といわずして何を言う?と言わんばかりのとことん堪能でありましたわ。



露天風呂は、よく考えればすごい場所にありました。でもって今日の風呂上がりはビールです♪

そして夕食。いやはやまたこれがまた!メジャーな温泉宿にありがちな「質より量」などという食事(冷え切った天ぷらとかが出てくるパターンのアレですね)とは完全に対極をなす「美味しくてボリューム満点」であります。ちなみに昨日の神湯荘さんもそうでしたが、「温かいものを温かいうちに」という姿勢がすばらしいです。
どことは言いませんが、かつて立ち寄り湯で某所の「秘湯を守る会」の宿を訪ねてみたら、たまたま通りかかった大広間ではすでに夕食のセッティング中、まだ16:00にもなっていないのにすでに天ぷらが並べられていた、というようなこともありましたっけ。

仕出しの盛り合わせではない、ちゃんとこの宿の厨房で調理されたことが明らかな料理の数々は、本来小食のTakemaのお腹にもどんどん入っていきます。で、しばらくしたら「熊野牛のしゃぶしゃぶです」と追加メニューが出てきて「これはしまった!」と思ったのですが、あにはからんやこれまたスイスイスイと食べられちゃうんですね。いやぁ、これは本当においしかった。

さて、そんなこんなで朝5:45。「しまった、寝坊した!」とがばっと起きたTakemaでありました。というのも昨晩仲居さんがこうおっしゃっていたのです。

ならば目指せ一番湯!と思っていたのですが、うーむこれはしまったかなぁと思いつつ向かいの公衆浴場受付に行ってみると‥管理人さんの「はい、ではもう入っていいですよ」とのお言葉とともに渡された番号札は‥



よぉーっし!よっしゃぁ!

本日最初のぴかぴか一番風呂を堪能できる、いやはや昨晩の「さまし湯貸し切り」に続きこの幸せは「夏の終わりの悦楽湯」そのものです。井上陽水あたりが歌詞でも付けてくれないかな(無理無理)。



ちょっと熱めの湯は目覚めに喝!という感じですばらしい!

そういや仲居さんじゃなかった、たまたまお風呂で一緒になった方は「つぼ湯よりもこっちの湯の方がいいよ、あっちはいろいろ入ってるし‥」とおっしゃっていましたっけ。いろいろ?加水?塩素ふりかけ?まぁもしそうだとしてもどうでもいいや気持ちいいもん(笑)。

つぼ湯入湯の後は公衆浴場のくすり湯へ。しまった、忘れてましたがくすり湯は石けん&シャンプー使用不可だったんですね(一般湯は使用可能)。というわけでささっと入浴した後で宿の湯へ入り直すことにしました。うわ、朝ご飯前に3湯入湯かぁ、まるで温泉行脚そのものですわ(念のため申し添えますが、今回は温泉目的の当地訪問じゃないんです)。



くすり湯も(左画像)もちろん本日の一番湯。宿に戻って(右画像)頭を洗いました。

というわけで湯の峰のお湯を堪能し、帰途についたTakemaでありました。あー、やっぱり硫黄泉はいいなぁというわけで紀伊ミニ湯巡り、これにて終了です。



おまけ:このあと走った県道735号線は思い切り疲れました(へろへろ)。なめたらあかんぞ果無山脈(笑)。

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