− その7 帰省先でも湯めぐり行脚、天の川&湯泉地温泉 −

奈良に帰省後、もちろんその日は実家に泊まったわけですが、せっかくなので今度はおしんこどん母を連れ出して3人で今年の〆湯に向かうことといたしました(笑)。おしんこどん母、娘夫婦が帰ってくるやいなや温泉旅行に連れ出されるという暴挙(笑)を快く受け入れて下さってありがとうございました。

というわけで翌日は11:00に出発、十津川村までの道はくねくねとはいえいやー近いって素晴らしいです(笑)。事前に予約を入れた宿は湯泉地温泉の「湯の里」さん。秘湯を守る会の宿というわけでもちろんスタンプ帳(2代目)を持参しています。これで6つ目のハンコということになるわけなんですが、今年中にあと4つ何とかしたいものです(めくるめく野望)。

で、この日の行程は吉野からR169を南下し、入之波(しおのは)温泉で「山鳩湯」に入浴し、そのあと山越えの「酷道」R425で十津川に下り湯泉地に行こうと考えていました。入之波温泉には何年か前「五色湯」に入湯したものの、どうやら「山鳩湯」の濃い源泉とは別だったらしく、またそもそも湯の記憶が薄くなっているので(混んでいたので当時の写真もなし)ここは再訪してきっちり記憶を上書き保存しようと目論んだわけです。

ちなみにわが車(スバル フォレスター)にはETCは装着していますがカーナビは付けていません。お金がないとかわざわざ付けるのも面倒くさいというのももちろんですが、本当の理由は「自分で道を見て考えながら運転したい」というのが一番の理由です。だから時には道に迷って「えーっと今どこなんだろう?」ということもあったりするのですが、まだしばらくは付けないでいこうと思っています。そしてこのことが、このあとの「結果オーライ系の大ミス」を生むこととなったのです(笑)。

ちなみにTakemaは奈良県南部の主要道をこれまで何度か走ってきましたが、まだまだ「頭の中の地図が出来上がっていない(これをまっすぐ行けばしばらくしてR○○にぶつかるからそこを右折すればいいな、とか)」状態で、要は地図なしには走れないレベルです。でもまだこの辺はわかるよなーと思って進んでいくと‥

なぜか下市の市街で「こっちでしょ」と思いこんで橋を渡ってしまい、しまったこの道は帰路に通るつもりだったのに!と唖然。でも2人から「ま、それならそれでこのまま行けばいいじゃない」とたしなめられ、「まぁ宿に着くのも早くなることだしこれはこれでいいか、明日の帰路を入之波経由にすればいいことだし」と考え直してそのまま南下していったわけなのです。でも、宿近くまで行ってわかったことなのですが、

ということは「本来のルート」で進んでいたら入之波温泉に入浴後上北山村まで南下したとしても、その時点では「下市まで戻ってくるか、それとも瀞峡まで南下して三重県和歌山県を経由し再び北上して十津川に進む」という選択肢しかあり得ず、したがって宿への到着は遅くなるわTakemaの機嫌は十分悪くなるわ(自分のミスなのに)、という最悪の事態に進行したであろうことは十分に予想できたわけであります(苦笑)。いやーあぶなかったぞ結果オーライで何よりでしたわ。

そういえば前日Takemaの携帯に宿から電話があって「こちらは今日現在雪が多少降っておりますが、状況によっては道路状況が悪くなることが予想されます」ということでした。Takema車は四駆のスタッドレスなのでたぶん大丈夫ですと伝えたんですが、その時に非主要道の道路状況にまで思いが至らなかったのは、やはりTakemaの頭の中に「雪国に行くわけじゃないんだから‥」という思いこみがあったんでしょうね。そういう意味でも油断してたなー。

そんなこんなで計画を大変更し、道中の立ち寄り湯を「天の川温泉」にすることといたしました。実はここの湯も、Takemaがバイクで帰省したときにおしんこどんとタンデムで訪問したことがあったんですが、何と定休日だか何だかで涙を飲んだ「因縁の湯」だったんです(確かその足で洞川温泉センターに行ったんだっけ)。

かくして天の川温泉まで来てみたわけですが‥駐車場(有料)には全く車が停まっていません。駐車場から坂を上がったところにある温泉の建物も、下からは電気が点いているのかどうかもわかりません。うっそーまた入れないの?念のためTakemaが上がっていって見ると‥電気、点いてます。戸を開けて入浴の可否を尋ねると「もちろん、どうぞどうぞ」とのこと。

そんなわけで3人で喜び勇んで入浴料を支払い、男女別の浴室へ消えていったのであります。



ようやく入れることになった天の川温泉。しかし悪い奴はここにも出没するようですね。ん?でも「ローッカー」?(笑)。

で、予想通り先客なしのパーフェクト状況なんですが、ん?湯面が揺れている?これはもしかして洞川同様バリ循(バリバリ循環新湯の投入なし)?かとちょっといやな予感とともに浴室に入ると、うっはぁ塩素臭がたっぷり!(大悲)。源泉温度が低いので加熱はしょうがないとして、オーバーフローはないのにTakemaが湯に浸かるとあふれた湯はそのまま外の露天へ。この湯使いはイマイチなんですが、それでも内湯の湯量が減らないところを見ると(浴槽内でちょっとあばれてみましたし(笑))、減ったぶんだけ新湯が追加されているということなんでしょうか?



誰も入った形跡がありませんでしたからお湯そのものは汚れていないんですが‥。

ちなみに湯にはあまり個性がなく、においを嗅いでみても塩素系メインでよく分かりませんでした。「ナトリウム・炭酸水素塩泉」ということですが‥。なお、浴槽は高野槇(こうやまき)造りのぜいたくなもので、さすが林業の村と思わずにはいられません。

かくして内湯オーバーフローの露天風呂ですが、実はこちらのほうが結構気持ちよかったりして(笑)。自分が出ていくと、もはや内湯からのオーバーフローはなかったにもかかわらずちょっと湯があふれていましたからも、ごく僅かに新しい湯を常に投入しているのかもしれません。でもとにかく塩素臭が飛んでイスタンブールなのが一番嬉しかったりして(古)。

お湯そのものにそれほど個性がないようなので、まぁこんなものなのかも知れません。湯脈の問題もあるとは思いますがすぐ南の十津川村で熱い湯が自噴しているのですから、うまく探れば(ここが難しいんでしょうが=ウン億円単位)熱い湯が出てこないのかなと思ってしまいます。と、この発想自体がバブリーですね、思い出したぞふるさと創生バラマキ金♪あ、今も公明党主導で似たようなバラマキがなされようとしてるんですよね(思い出しましょうよ事後の経済効果についてマスコミに大きく取り上げられるでもなくデータごと闇に葬り去られた「地域振興券」)。ありゃひどかったしたぶん今回も?あ、いかん話がそれました(汗)。

おしんこどん&お母さんはここの湯(総合評価)にそこそこ満足して下さったようなので全てOKです。何を以ていい温泉とするかはそれこそ千差万別、絶対的な基準などありませんからこれでいいんです。自分も高野槇の湯船(しかも浴槽全面だし)にはかなりの好感度を抱きましたから‥。係員の方も丁寧な応対でございました。ちなみに夏のシーズン時には入浴も順番待ちになるのだとか。いやー、それはご勘弁(笑)。

さてお風呂上がりのお二人は、車に揺られるうちに「安らかな別世界」に行くか行かないかの微妙な感じになってきました(笑)。谷瀬の吊り橋も、ま、ここは以前この3人で歩いたことがありましたから無理にとは思っていなかったんですが(この時ですね)、そりゃーまぁ普通の人であれば眠くなる道でもあります。そもそも湯上がりモードでしたからね。そんなわけで一気に湯泉地を目指します!ちなみに道路状況は完全にOKなんですが雪が舞い出すこともあったりして、「あーここはやっぱり山国なんだなぁ」としみじみ感じましたです。

ということで宿に到着です。川べりにへばりつくように建てられている宿で(左上画像にマウスオンすると立地を示す別画像に変わります)、壁いっぱいに書かれたキャッチコピーが目に入った時にはちょっとどきっとしましたが、いやいやこの宿はなかなか素晴らしいではありませんか!間違いなく「もう一度訪問したくなる宿」ですね。

さてまずは部屋に通され(一応リクエストもしておりましたが)、窓を開けてみると目の前は熊野川の本流です!(改めて地図を見て思ったんですが上流にダムがあるから流れが細いだけでやっぱり本流なんですよね)。対岸には何らの家もなく(昔はあったのかなという感じのならされた地面はありましたが)、雰囲気としてはたいそう素晴らしいです(左上画像マウスオンで下流側画像に変わります)。

16:00に到着し、夕食までにはまだまだ時間がありましたから(そうでなきゃモッタイナイ!)、まずはそれぞれお風呂で長湯モードであります。



湯ったり硫黄臭の湯に浸かりまくります。露天湯からはこれまたいい感じの本流が、うわーたまりません(両画像ともマウスオンで変わります)。

さっきから風は強かったんですが山の上方がガスったかと思うと、吹き下ろしの風が一気に流れてきました。あたりが白っぽくなったと思ったら、ヤッホー、雪がどどーっと風に流されながら降り始めましたよ!

「降る雪を眺めながらの露天湯」

快適というべきか、首から上は結構寒くてきつかったです。あと、カメラを手にした腕は最後の方になると風ピューピューで冷え切りました(笑)。

Wmv形式、2.26MB、24秒


お湯は間違いなき単純硫黄泉、先客さんが上がったあとは頭からかぶり湯を20回くらいしたあと、全身を源泉湯でしっかり洗って再びどっぷりと湯に浸かります。最近はこのかぶり湯がかなりお気に入りで、状況が許せば洗い場のシャワーは使わずに済ませているTakemaなのです。だってこっちの方が気持ちいいんだもん。

さて夕ご飯の時間となりました。と、その前に宿の方からおっしゃって下さったのは「3人1部屋ということですが、女性2人男性1人と伺っております。本日は隣の部屋が空いていますからお使い下さい」というありがたいお言葉。最初の予約時には「1部屋だけであればご用意できますが‥」ということでしたから、やはりここ数日の降雪でキャンセルしたお客さんがいたのでしょうね。というわけで寝室だけはTakemaが別室を利用させていただくことに。このお心遣いは大変嬉しくありがたく思いました。予約時にもいろいろとお気遣いいただきましたし、ご家族で切り盛りしている宿というほのぼの系のこの宿はかなり素晴らしいです。

そして夕食です。山中の宿ゆえお刺身は一切なし、お肉はイノシシのみ(イノブタにあらず)というのが場所柄ですね。



こちらもかなり手を入れた料理に舌鼓、かなーり楽しませていただきましたよ!

夕食後再びお風呂で湯ったり、硫黄泉とはいってもかなりさっぱり系なので外気に触れている露天風呂では案外長湯もできて気持ちよかったぁ。

明けて翌朝、また朝一番で湯に行き、同宿の方といろいろ話しながら「また頭から温泉ザバー!」。ちなみにこの日は当然ながら奈良実家に戻るだけなのでチェックアウトの10:00ぎりぎりまで居ても全く問題ないのです。というわけで朝食後ふたたびお湯へ。いやーなかなかここまでのんびりすることってないもので、かなりタンノーしましたがな。

そんなこんなでチェックアウト、そういえばということでここの宿の源泉について聞いてみると「ここと‥あそこ」ということです。「ここ」はまさに「ここ(宿の前)」ですからなるほどというしかないのですが、「あそこ界隈」はやっぱり気になります。共同浴場の「泉湯」の源泉絡みというのも気になりますし‥というわけで出発前に行ってみました。



上流側から撮った画像ですが‥スノーシェッド?の脇からは湯量は少ないながらこんこんと適温湯が湧出しておりました。



硫黄臭もしっかり。でも先人の素行の教訓なのか、「この周辺云々」は心にしみました(右上画像マウスオンでおわかりいただけるかと)。

さてこのあとは一応十津川本村方面に足をのばして坂を上がりましたが、あれーどこなのかなという感じで目指す場所にたどり着くこともできずに終わってしまいました。手前の「わらびお(蕨尾)公衆浴場」に入っておけばよかったとも思いましたが、戻ってきたらすでに駐車場に車がありましたんでまたそのうちということでいいや。

左上画像は山の上から撮ったものです。でもまぁこの日は新たな湯にも立ち寄らずまっすぐ帰ることにしました。ただR168はかつて地滑りで通行止めになったこともありましたよね、そんなわけで今もどんどん道に手を入れています(十津川村周辺も同様です)。でも恐いよなー(右上画像マウスオンで拡大します)。

そんなわけで年末ぎりぎりに千葉に戻ってきたのであります。が?ここにも?



そんなわけでどんどん実を付けつつあるTakema家屋上のプランターなのです。ちなみに上記画像は12月末のものですが、今もどんどん赤い実が成りつつあります。大きくはないけれどかなり甘いですよ、うちのイチゴも!
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