2015GW、秋田キャンプはいい天気っ!

− 2015GW秋田キャンプ編 その6 栗駒界隈で復興の足どり確認、八兆で焼肉三昧後一気に帰宅 −



そろそろ帰る準備で湧水お持ち帰り作業に。蛭川清水(東成瀬村)にて。

夜にかけて降っていた雨は朝方には止んでいましたので、爆睡していた自分としてはなーんも問題ありませんでした。問題は外のお天気よりもテント内にあり、夜中の水分補給用に(「酔い覚めの 水飲みたさに 酒を飲み」っていうじゃないですか)買っておいた牛乳がこぼれて一部が牛乳まみれになっていたわけですが(苦笑)。幸いミニパックだったのと、寝袋は濡れなかったので事なきを得ました。やっぱり夜中用の水分は栓がきちんと閉まるペットボトルじゃないと駄目だな。

さて、この日は栗駒の須川峠を越えて東鳴子温泉へと向かいます。その前にちょっと寄り道‥



上画像は寄り道じゃないのですが、「そういえばリンゴの花ってじっくり眺めたことがなかったよな」というわけで車を止めてパチリというわけです。地元の人に「何でそんな写真を撮ってるの?」と思われたかも知れませんが、千葉にはリンゴの木がありませんのでね。

いったん市街地に入ってコンビニ立ち寄りとガソリン給油です。実は車のテールランプが切れていたのでGSで直してもらうつもりだったのですが(予備球は持っていた)、なぜか点かず「接点不良かも‥」と言われたので帰宅後直すことに(あとでわかりましたが点かなかったのはその予備球の仕様が本来のものと異なっていたためでした)。



東成瀬村に入り、蛭川清水でちょっと休憩。ここでお持ち帰り用に水汲みをしている間に何だかいろんな人に抜かれたようです(笑)。



このあたり、この時期にあちこちでお祭りなんですね。以前にもここの通過時に御輿だったか何だったかの祭列を見た記憶があります。それにしても「山神社」って、何ともストレートな名前で結構好きです。

さらに栗駒山に向かって進んでいくと突如として新しい道路に変わります。「成瀬ダム」の建設に伴い、先に国道を移設したようです。とはいってもダムの躯体工事などはまだ先のようですが(完成予定は平成36年らしい)。



北俣沢に架かる夢仙人大橋、路側帯部分も広く取られていますがこの橋を徒歩で通過する人はとぉーっても少ないと思われますので駐車帯?いや、でも道交法では橋やトンネル内は駐停車禁止だったような‥。

沢までの高さは約80mとかで、となると、



と思ったりもするわけですが、現在でこそ橋上からの高さが80mくらいあるにしても、このあとダム躯体が出来たら湛水しちゃうわけですから水面までの高度はもっと低く(近く)なるわけで。でも、高度はともかくとしてジャンプサイトが出来たら人の流れが変わりそうですね。橋のたもとには駐車場も整備されていますし、見学だけでも出来る環境は整っていますから。もっとも現在は工事中なのでジャンプサイトの設置許可は下りるはずもないでしょうが。



さらに峠に向けて登っていくと雪もそこそこ残っているわけですが、何だか「緑の濃さ」にびっくりしちゃいます。ちなみにこの日も風は強かったとはいえ気温は高く、半袖で十分という感じでした(雪が残っているのに!)。



須川峠の温泉まで上がってきましたが駐車場は満杯。温泉に浸かろうかとも思ってはいましたが、GWに敬意を表して結局車を降りることなく通過しました。そもそもGWにこの須川峠越えが出来たこと自体初めてです。今夏はどんなことになることやらと考えると空恐ろしい気もします(苦笑)。



ずんずん下っていくと新緑ばりばりモードになってきますが、いかんせんR342の岩手県側は細道が続くので車を止めたくても止められる場所がほとんどありません。迂闊に止めると渋滞のもととなりますのでお気を付けて(笑)。

で、峠道が完了すると直線道路となり(右上画像)、すぐに真湯温泉です。こちらの湯にはたぶん20年くらい前に入浴しましたが「何の特徴もなくおまけに塩素臭がした」という記憶しかありませんでした(まだ温泉に目覚める前でしたし記憶的にはかなり薄いです)。



ただ今回、のらさんから「真湯の湯使いが変わったみたいだよ」という情報を得ていましたので立ち寄ってみることにしました。が、駐車場にはそこそこの数の車がありちょっとがっくしです。でも裏を返せば「GWど真ん中でガラガラ=休廃業の危機に直結」するわけですからまぁ仕方ありません。

「浴室内撮影禁止」の掲示もありましたのでもちろん画像はありません。というか、たくさんの先客さんがおられたのでそんな掲示がなくたってカメラ持ち込みは自粛したはずです。一番悩むのは「貸切状態なのに持ち込み不可」とある時だよなぁ。というかこのご時世ゆえ、そろそろ浴室撮影というスタイルを転換する時期になってきているのかも知れません(うーん、ではどうするかとなると新たな発想を思いつけないのですが)。

ちなみに脱衣場から浴室に入ると‥ええっと塩素臭の皆さんがお出迎えなのですが?湯が変わ‥ってないですよね無色の湯だし特徴ないし(そういう意味では「真湯」という温泉名は合致しているようにも思えました)。がっ!



でもやっぱりイマイチ人が多くて落ち着けなかったので長居はせずに上がりました。ここの露天湯はオフシーズンに来てこそ価値があるかなと思った次第です(来られるかどうかはこの際無視)。

真湯からさらに下っていくと、国道から一段上がったところに何やらあるようなので立ち寄ってみました。するとそこは、平成20年の「岩手宮城内陸地震」(震源は栗駒山)により落橋した祭畤(まつるべ)大橋の展望台だったわけです。



落橋した状態がそのまま保存されています。もちろんこの場所で亡くなった方がいないから保存にも異論はなかったのでしょうが、やはり「物言わぬ証人=震災遺構」が語るというか見せつけるインパクトは大きいです。たまたま同時に見ていた家族連れの小さな子どもと父親との会話がそれを物語っていました。子どもは「えぇ、うそでしょっ?」とビックラこいてました。

今や東日本大震災の影にすっかり隠れてしまった岩手宮城内陸地震ですが、当時の地震の揺れの大きさを示す「ガル(最大加速度)」はここ祭畤で4022を記録していたそうです。そしてそれは‥



この地震によりR342は各地で寸断されましたし(現ルートも付け替えられています)、この地域のあちこちで大小の規模の山腹崩壊および崩落が起きました。多くの被害が出ましたが、その最たる例こそ、このあと向かう「駒の湯温泉」だったわけです。手持ちの資料から引用しますと、


(出典:「駒の湯通信」。現在の公式ブログサイトはこちら)。

というわけで県道49号経由で駒の湯への42号へ。この道は半年前(2014/12)に通りましたが、積雪でわだちも判然としなくなる中ずんずん進み、隘部で除雪車と出くわして50m近くバックした記憶まであります。雪がないと楽だなーとあらためて実感する非雪国人Takemaなのでありました(笑)。



駒の湯分岐の交差点までやって来ました。右に曲がれば足湯営業中の駒の湯さんですが、ここでTakema車はなぜか左折するというひねくれ具合。というのも、お昼ごはんをまだ食べていないんですよ。そして‥




(ちなみに河北新報の報道ページはこちら)。



そんなわけで行ってきました。すでに13:30だったのでピークタイムは過ぎていたはずなのですが‥うっはぁ座敷にはてんこ盛りの先客さんが!席がないかと思いきや、厨房併設のカウンター席が空いており、1人ならOKというわけで無事着席できました(ラッキー!)。このあと来た方は完全に「席なし芳一」で外で待っていましたからアブナイところでした。



メニューは左上画像の通り。ここは当然お刺身でいくのがTakemaです。ちなみに「伊達いわな」とは全て雌だが抱卵しないので一年中味が落ちず、さらには天然物の倍以上の大きさに育つ特別なイワナなのだとか(2年で0.8-1kgにまで成長?そのあたりについてはこちら)。となると「遺伝子操作?」と思われるかも知れませんがさにあらず、「受精卵に熱を加える」ことで可能になっているのだとか(このあたりのノウハウは企業秘密だろうと思っていましたが、しっかり公開されていてある意味びっくり=こちら)。

先客さんの数の多さゆえ相当待たされることを覚悟していましたが、注文後20分以内で配膳されたので問題ありません。個人営業のお店の場合、時にはとてつもない事態に陥ることもあるのですが、長年の食堂営業のノウハウがあるのでしょう。そして出てきたさしみ定食は‥、





ニジマスとかならわかりますが同類ではあってもあくまでイワナですから、このお刺身1片のサイズから想像できる「ご本尊」の大きさたるや‥。うん、オイシくて満足ばりばり。

ちなみにこちらのお店の岩魚丼は蒲焼きなのだそうです。栗駒耕英地区(要は山の上エリアです)では「岩魚丼を地域の売りに」しているようですが(詳しくはこちら)、個人的には「天ぷらじゃなくて」派なので、今度は蒲焼きをいただきたいと思っております。



さて再び駒の湯分岐まで戻ってきました。駒の湯温泉の新たな足湯幟が掲げられておりましたが、残念ながら「熊谷養魚場&山の食堂 しらかば」は休業(廃業)です。事情はそれぞれにあることでしょうが、何かお手伝いが出来たらいいなぁ‥。



さてこのあとは駒の湯温泉の足湯へと向かいます。2015/5現在では「土日祝の日中に無料足湯開放中」とのことですが、こちらの駒の湯さんも「今シーズン中に簡易な日帰り入浴施設のオープン」を目指して準備なさっているそうです。



GW中ということでお客さんも多く、聞けば「駒の湯のかつての常連さん」、「今は別の場所に住んでいるがもともと地元だった方」、そして「温泉ファン」「とりあえず来てみた人」等様々で、足湯を運営なさっているご夫妻からすると「駒の湯温泉を忘れないでいてもらうこと、そして何よりも繋がりを切らさないことが今後の復興にむけて一番大切なことなのです」とのこと。まったくもって同意。



このページをお読みの皆さま、是非とも栗駒のいで湯駒の湯温泉を訪問してくださいませ。お話し好きの奥さまと湯守たる深い思いを語ってくださる旦那さんが歓迎してくださるはずです。そして日帰り入浴施設の完成後は‥



そう、在りし日の駒の湯温泉旅館がそうであったように。あ、足湯入浴画像は何の因果か撮り忘れました(苦笑)。

このあとは東鳴子温泉へと向かいます。お宿はいつもの阿部旅館さんなのですが、「いつもの」にこだわりすぎているのか、鳴子エリアの温泉施設を「源泉ごとに開拓する」気概は全然なかったりするわけです。たとえば「早稲田桟敷湯」にはまだ入ったこともありませんがそれでもいいやという感じです。



そんなわけでお部屋へ。扇風機はまだ不要ですが冷蔵庫は何かとありがたく、また窓下の温泉暖房パイプは寒い日に嬉しい。

すでに「今朝キャンプ場でお別れした皆さん」は到着しており、「Takema、(八兆に)もう行くよ」ということで風呂にも入れずにすぐさまの出発でしたが‥







というわけで4人で乾杯。このあと焼肉のみならず海鮮系も出ましたが、ホヤ焼きは半世紀生きてきたTakemaとしても初めてのウマ味でしたので、今度(この時点で約3週間後)のTakemaオフでホヤ焼き(&生)、やりまーす!



ということでこの日も飲みました食べました!お肉もホルモンも牡蠣もホヤも!



そして朝。6:00過ぎに目覚めました(普段は6:20のアラームでさえ鬱陶しいのに)。まずは湯をかぶってしっかり目覚まし。この日の奥の湯はやや深緑色の薄濁りで「何だか効きそうな感じ」です。

前夜の乾杯結束はどこへやら、見事にばらばらの出発だったのですが、まぁ皆さんTakemaオフキャンプにまたお越し下さるのですからこれはこれでいいのかなと。



というわけで帰宅の途につきます。当然ですがフェリー等の飛び道具は使いません(というか連休最終日に名古屋や苫小牧行きのフェリーに乗ったりしたら始末書ものです(その昔1度だけ書いたことがありますが(大笑))。

上画像の通り往路と同じく仙台北部道路−東部道路−常磐道と進みます。片側1車線の区間が続きますが、バイクだと苛々しそうな巡行スピードも、四輪だと「あー、しょうがないですなぁあの先頭車」と諦められちゃうから不思議です。ただし追い越し車線が出たときには他の多くの車とともに気合いを入れるわけですが。

で、往路で「寝ようとしたが寝られなかった」南相馬鹿島SAへ。併設のETC出入口経由でやってきたのは‥





わが家のお味噌汁はこちらのお味噌が定番ゆえ、在庫が減ってくると買いに来るわけです(あ、もちろんネット経由でも買えるので「買いに来る」のは多分に趣味と実益系なのですが=ネット購入ははこちら)。

若旦那はお仕事中だったのか大旦那さんといろいろお話しをさせていただき、(わたしの住む市川市にもかつて住んでおられたそうです)、楽しい時間を過ごしました。ちらりと若旦那さんが向こうに見えることがありましたが、お忙しそうなのでお声掛けは遠慮。そんなわけでいつものお味噌を購入、あとは帰るだけ?





「せでって」とはこの地方の方言で「連れていって」の意味だそうです。高速SA内の施設ですが出入りは高速の外からでも可能で、いわゆる地域産品販売の中核施設として建設されました。これまでもR6沿いに「道の駅南相馬」がありましたが、SA内施設ですから地域通過車両も立ち寄れることができて便利です。ここで地元産イチゴを購入しました。



さてここからは比較的線量値の高いエリアの通過ですが、まぁ気にする人はそもそもこの道を通らないでしょうからね。ちなみに「70km/hで1回通過すると健康診断で受けるレントゲンの1/160の被曝(四輪の場合)」という想定のようです(詳しくはこちら)。なおこの日の最高値は右上画像区間の5.6μSv/hでした。まぁ自分としてはこの倍になっても気にしないのですが。

この区間を抜け、四倉PA内にある「産直や よつくら亭」へ。ここへは前から寄ってみたかったのですが、普段のお出かけだとお昼ごはんを高速のPA上り線で食べるってことはほとんどありませんし(早すぎる)、もっと遅い場合は、地元ですでに海鮮ものを食べちゃったりしているのでやっぱり利用しづらく、今回ようやくの利用となりました。



お昼前にもかかわらずすでにそこそこ混んでいましたが何とか着席。案内係のお兄さん、声も出ているしなかなかキビキビ動いていて好印象。刺身定食980円をオーダー。ちなみに「当店人気ベスト5」のラミネートメニューもあるのですが、そのタイトル上のキャッチコピーが、



であるのにかなりびっくり。初めて利用したお客さんが「次も来る」ことを前提にしたコピーですよね、これは味に自信ありとみた!で、左上画像のお刺身は予想に違わず美味しく、下手な海鮮料理屋をしのぐ感じです。うん、美味しかった!



このあとは一気に常磐道を南下。「連休最終日はさして混まない」の諺どおり?三郷ICまでノー渋滞で一気に帰れました。

そんなわけで2015のGWは天気にも恵まれてかなり楽しく過ごせました。そして、これからもまた行きますよぉ東北っ!

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