その8 知覧でお昼ごはん&武家屋敷見学後空港へ



何とこのあとは温泉なしでした。知覧の武家屋敷訪問ね。

(2023年2月8-12日 その8)

開聞岳エリアを抜けたあと、当初のざっくり予定では海岸沿いの温泉に1つくらい浸かりつつ枕崎へ、そこで早めのお昼ごはん(やっぱりカツオのたたきか?)を食べた上で北上し吹上温泉あたりでもう1湯のあと空港へ、というくらいの算段でした。



というわけでしばらくは海岸沿いのR226を西進します。何やらニセ開聞岳チックな山もありますね。海岸道路沿いにはところどころに駐車公園もあり、薩摩の海を眺めることができました(右上画像マウスオーバーで、開聞岳側を振り返った画像に変わります。うーむ、八ヶ岳と茅ヶ岳の関係と似ているような‥あ、知らない人はスルーして結構です、大したネタではないので)。

しかし右上画像の撮影&休憩時に時計を見てちょっとびっくり。もう11:30を示していました。進み方がゆっくりすぎというか、初訪地ゆえ距離感を掴んでいなかったというか(間違いなく後者)、この日はタイムリミットがありますし(鹿児島空港発の予約便は16:55発)、その先のことも合わせて考えるとちょっとキビシイというか無理?

それでもしばらくは枕崎方面を目指しました。ただR226というメジャールートではなく内陸の南薩広域農道経由でしたが(確かに車は少なく信号も交通量も極少の快適ルートでしたが、ここでくるくるパンダさんに捕獲されたりしたら目もあてられないので安全速度ね)。

しかし車を走らせながら一考。「枕崎を目指すとはいえそこではご飯を食べるくらいだし、その先(西)へ向かう時間はないわけだし、だったら行かなくてもいいんじゃないか?」。



時折現れるこれは何かと思っていたら、大根干しのやぐらでした(奥に大根が見えます)。

というわけで一旦車を止めて地図を見ながら沈思黙考。そのあと出した結論とは次のようなものでした。





というわけで枕崎方面に延びる広域農道を右折して一路知覧方面へと向かいました。広域農道から県道に変わっても、道の両サイドにはお茶畑が続きます。さすが知覧茶の産地ですねぇ。

いっぽうで、飲食店はいっこうに見つけられません。ご存じの通りわれわれの場合お出かけ先でラーメンを食すことはほとんどないのですが、そのラーメン屋さんすら見つけられないまま知覧の市街地に入場です(苦笑)。

まぁ知覧の中心部ならば選び放題だろうと思いお店を検索してみました。郷土料理のお店をターゲットに据えてナビに案内させますが(高城庵)、どう見ても車では入れない道に入れというので何だこりゃと思っていたら、どうやら「最後は徒歩でね」ということだったようです。だったらそう案内しろよな(高城庵には駐車場がないので近隣の有料Pに駐める必要があります)。

ただこの周辺には蕎麦屋さんも何軒かあるようです。というわけで、





いや、ただ(多分そうだろうなと思ってはいましたが)、こちらはすぐ隣の大きなお蕎麦屋さん「吹上庵」の別館というか増築店舗というかという感じで、さらに吹上庵は鹿児島県内に15以上の店舗を展開する日本そばのチェーン店だということをあとで知りました。

ただチェーン店だから云々という難癖を付けるつもりはありません。北海道でも、標津町に本店がある「福住」は北海道内に20以上の支店があるチェーン店ですが、ベースとなる基準としての「お蕎麦の質」を一定以上に保っていれば、基本メニュー以外に支店独自のメニューを出すこともOKのようです。とはいえさすがに「ラーメンショップ」チェーンのユルしばりほどではないでしょうが(笑)。



というわけで入店時はまさに上のロゴの通りの思いでしたが、期待通り美味しかったです。ちなみにこちらの「薩摩そば」、つなぎは山芋なのだそうですが、イメージしてしまいそうなねっとり感は全然なく、コシのある美味しいお蕎麦でした。

「冒険」はせずシンプルに「天ざる」をいただきましたが、
いや違った、天ざるじゃなくて「薩摩そば単品」に「黒豚天盛り」をこれまた単品で追加したんだった!んでもって黒豚天盛りは2人でシェアしたというわけでした(だいたい2つ盛りだったので丁度よし)。海老に見えるのは黒豚の串だったというわけで、ふぅうっかり間違えるところでした。基本的に記録を付けないもので、2ヶ月も経ってから旅レポをとなるとこういう思い込み陥穽にハマらないようにしなければ(汗)。

はぁごちそうさま。というわけでこのあとはトップ画像の通り「武家屋敷」巡りです。まずは車を町営ではない「森商店駐車場」に駐めました。お土産屋さんでもなく雑貨屋さんという雰囲気のお店で料金を支払い、見学チケット兼案内パンフレットをいただきました。「これを手にしていればちゃんとお金を払っていることが各施設の人にわかりますので」ということでしたが、常時手にしているのはちょっと面倒かも。ま、ポケットとかから顔をのぞかせるようにすれば問題はないのでしょうが。



車を駐めた場所は武家屋敷通りのちょうど真ん中あたりで、県道と並行する裏通りの武家屋敷通り(もちろん往時はこちらがメインロードだったわけですが)を全部見学するにはまことに不都合な地点でもありました。

でもいいのです。ほんの数時間前に武家屋敷見学を決めたばかりで見学ポイントについては何のこだわりも予備知識もないのですから、いわゆる有料施設が少しだけ多い北側に向かえばいいなとすぐに決めた次第です。なおここからは一部の画像が撮影順ではなくなりますのでご了承下さい。



咲き始めた紅梅と茅葺き屋根のお屋敷。いいですねぇ。

ただ、このページをタイプしているうちに「なるほど!」と思えることがあったのでここでひとつだけ。右上画像を「茅葺き屋根のお屋敷」と書きましたが、最下部は下屋根として瓦屋根がありますよね。この屋根はあとからの増築でも何でもなく当時からのものなのだそうで、「瓦屋根を葺いていいのは武家の家だけ」だったそうなのです。へえぇ(雑学が1つ増えました)。





きちんと手が入れられたお庭と白梅。画像の見た感じ以上に開花していました。



窓の造作にはさすが武家重鎮の自宅という感じの誇らしさを感じます。



途中ではニャーがくつろぎ中。もちろん手を出すおしんこどん(笑)。



蜜柑の木も。もちろん「勝手に採らず撮るだけに」系の掲示は当然です。



このお屋敷だけが実際に水を導いた庭園で、あとはみな枯山水仕様です。

なお有料見学施設であっても全ての建物にスタッフさん(もちろん見学者のチェックもするはず)がおられるわけではなかったのですが、とある施設内にはスタッフさんのベースとなっているような感じの小さなスペースがあり、もちろんそこにスタッフさんもおられたので、複数の庭園内に置かれていて気になっていたこれについて伺ってみました。





スタッフさんからすればおそらく何十何百回も聞かれた質問なのかと思います。すぐにお答え下さいました。



なるほど!でもなぜハート型なのかについてはこの時に聞きそびれたのでいまあらためて調べてみたところ、この時の2ヶ月弱前におじゃましたばかりの奈良長谷寺のサイトにしっかり記載がありました。

猪目(いのめ)は日本古来から使われている図柄で、皆さんよくご存知の”ハート”によく似ています。”ハート”を逆さにすると”猪目”になります。その名の通り、猪(いのしし)の目に由来して、魔除けや福を招く護符の意味合いがあり、伝統的な日本建築には必ずと言っていいほど使われています。


(実に納得)

何だか「桃太郎が上流から逆ハートの桃に揺られて流れ下ってきたのもこの猪目と関わりがある話じゃないか?」と妄想までしちゃいましたが、ここで深入りすると沼にハマりそうなので中止ね(苦笑)。



というわけで東側一帯をゆっくり回ったところで麓川に架かる城山橋を渡り、武家屋敷エリア見学終了です。

ええっと、予定にもなかった行き当たりばったりでしたが何だかのんびりできてよかったです。またこのあとの飛行機搭乗までの時間的にもかなり余裕ができており、温泉はともかくとしてこの計画変更は大正解だったと自画自賛します(笑)。お天気も途中からよくなったしねぇ。



その自画自賛によりあとはどこにも立ち寄らずに空港まで直行しました。ふと思ったんですが、今回は到着初日に利用したきのこの里ですが、次回は帰る前に最後の立ち寄り湯として利用するのもいいのかなと思った次第。だって空港から10分だし。いや、それならもう少し進んだ未湯の安楽エリアも射程内か。かように次回訪問に関する脳内妄想は広がりをみせるのでありました(実は未訪エリアまで妄想しています)。

さてお次は「ミラーを擦ったレンタカー」の返却です(突如山口百恵の歌を思い出しました)。ミラーを擦るというレベルであっても事故は事故なのですが、そんな経験は(自分の車でも)なかったのでそのままタイムズレンタカー鹿児島空港営業所に戻ってきてしまいました。

右ミラーは軽い擦り痕が2箇所、車両本体は無傷です。なぜミラーに2箇所の擦り痕かといえばたぶん最初の接触とそのあとドアミラーが前方向に(衝撃回避のため)折れたためでしょう。でもいずれにせよ(傷を付けた自分が言う台詞でもないですが)深い擦り痕ではないですし、もちろんドアミラーのモーターも正常動作します。



さてレセプションへ。

「実はミラーを擦ってしまいまして」。というわけで女性係員さんが実車確認。「このミラーだけのようですね。ちょっと擦っただけのようにみえます」。と、ここまではよかったのですが‥

「ただこのような車両のトラブルの場合、営業所に直接折衝ではなく専用ダイヤルにまず連絡をということになっています。おそれいりますが以下の番号にお電話をお願いします。」

レンタカーに傷を付けたのは間違いなく自分なので当然の話です。で、そのセンターに電話をしてみると‥



「自損事故を起こしたのは指宿市内ですね、では指宿市の警察に電話をして現場検証を‥え、もう鹿児島市内に戻っていると。ただそうだとしても後日現場検証として指宿の警察から云々かもしれません。」

ただ、自分がすでにタイムズレンタカーの営業所に戻っているということを伝えると、相手の声が変わりました。

「え、そうなんですか!それでは弊社の営業所員に電話を替わってもらえますか?」

ここからは聞き耳を立てるしかありませんでしたが‥



いや実際自分で見てもミラーの樹脂表面は「擦れ痕こそあれ深く掘れた感じではない」レベルでありましたが。でもやらかしたのはあくまで自分なのでね。

(自分のスマホによる)電話が終わり、係員さんがおっしゃることには‥



そしてとっても大切なことです。



そう、レンタカーを予約する最終段階で必ず出てくるオプション保険です。自分は必ず付けるようにしていますが、今回初めて「保険適用」となりました。保険なしでも修理費用は大したこともなかったように思いますが、それだけでなく「修理中のレンタカーが使えないことによる損金」だって請求されないとも限りませんし。

というわけで皆さまに申し上げます。





というわけで歩いて空港へ。時間はまだかなり余裕があるというわけで、到着時に夕食を摂ったのと同じ「大空食堂」にて、鰹カツオのたたき&さつま揚げをアテにしての「おつかれ乾杯」です。



最終日はちょっと慌ただしく、しかもポカをしでかしてしまいましたが、まぁナントカ無事に帰ることができました。鹿児島県土をぐるぐると巡ったのは(離島を除いては)初めてでしたが、「南九州の湯に浸かった者は、必ずまた南九州に帰ってくる」の諺通り(「アフリカの水」のパクリです)、何だかまた遠くない日に再訪したくなるような気がしますね。



この便は満席でしたが、広い席を奢ったので快適でした。



食事はイマイチな感じでしたが、お酒をおかわりしたのでまぁ満足♪



というわけで羽田に到着してしまいました。はあぁ、(ポカはありましたが)楽しかった♪というわけで2023/2鹿児島旅行記、これにて終了です。

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