おいしい水?安全な水?
「水道水があぶない」といわれるようになって久しい。発ガン物質だとか何だとか言われ続けていて、何だか水道局の担当者がかわいそうになるくらいだ。しかし、ボトルウォーターは高すぎるのも事実。だいたい、なんで「たかが水」(ただしこの感覚は日本特有のものかもしれないが)が何百円もするんだよ。原価がタダみたいに安いことを考えると、そういう水を買ってまで飲みたいとは思えない。
でも、水道水があまり「おいしいとは思えない」のも事実。特にTakemaの住む千葉県市川市は、利根川の最下流地域の江戸川の水を水源にしているわけで、これでもか系の消毒を必須とせざるを得ないためか、味は推して知るべしだ。
そこで、週末はバイクなどでどっかへ出かけるTakemaのこと、最近は空のペットボトルをトップケースに3-4本詰めていくようにしている。飲めそうな水源があったらそこの水を詰めてくるのだ。上の写真もそのような水源でのひとこま。ホースから出ているのは山の湧き水だ。最近はこういう「水汲み」もそれなりにブームで、中には10リットルの巨大ポリタンクをいくつも持ち込む人もいる。まぁうちらのようにペットボトル数本だけ持参というのはまだまだ可愛いレベルなのだろう。
しかしこの「ブーム」をたきつけたのは誰だろう。その種の「不安本」の著者及び出版社か?飲料メーカーだろうか?そもそも水道水じゃない「自然水」って、本当にアブなくないのか?じゃあ、ここ(写真の場所)で汲んでいる水は果たして「安全」なのか?実は筑波山の近くだけれど、この水に関する疑問符だったら自分だっていくらでもつけられるぞ。上流に廃棄物はホントに一切ないの?酸性雨の影響でphは大丈夫なの?極端な話、原発から数十km、じゃあこの前洩れた微量の放射能の影響は完全にないの?と、文句をつけようとすればいくらでもつけられる。でもそのことは誰も言わない。知らなかったり、過ぎたことだったりするからだ。
われわれの世代はおそらく人類史上初めてといってもいいくらいの「毒物」をすでに体内に取り込んでいるはずだろう?食品添加物しかり、都会に住む人々の肺の中しかり(もはや非喫煙者の誰が肺ガンになってもおかしくないレベルらしい)。今さらその一つ一つを重箱の隅をつつくようにして思いつきの疑問符をつけても、もはや取り込んでしまったものは排出できないし、しかもその疑問符が「今後とるべき対応」としてたとえ正当というか真理だったとしても、悲しいかなわれわれはその疑問符そのものを忘れてしまうのだ(多分今後の狂牛病についても同じことが言えるのじゃないか?)。人間の「その場しのぎ」は、回り回って自分たちを滅ぼす方向に向かっているようにしか思えない。政治家だけではなくわれわれ自身も。
わが家では、汲んできた水を、焼酎「三岳」のロック用の氷、そして炊飯用にだけ使っている。氷はともかく、ご飯は何となく「おいしく」なったように感じている。そしてこの水が果たして「安全」なのかどうかは‥今のところ、知らない。