ペワ湖(Lake Pewa)のほとりにて


アンナプルナのトレッキングも終わり、ベースとなるポカラの町に帰ってきた。明日はカトマンズに戻るということで、この日はゆっくり町中を歩いてみることにした。観光客が多く集まることもあり、おみやげ屋やトレッキング用品の店、ネットカフェなどが軒を連ねるレイクサイドの中心部を一歩はずれたあたりで、変わった「施設」を見た。

卓球台だ。それも屋外に、コンクリートの足がつけられた固定設備だ。平日の昼間だというのに、若者達が夢中になってラリーを応酬している。結構うまい。普段から相当に練習し続けているのだろう。

しかし、なぜこんなところにこんな台があるのかはわからない。しかもたった一台だけ。見ての通りすぐ脇はペワ湖。ホームラン性の当たりが出たら、貴重なボールが落ちてしまうではないのさ。不思議だった。


別の方向に歩いていたら、ちょうど建築工事の現場に行きあたった。ポカラは観光客の増加をあてこんで宿の建築ラッシュだったから、これもおそらくはホテルかゲストハウスかになるのだろう。しかしそんなことよりももっとたまげたことがあった。この現場で働く人の多さだ。当時のアルバムのメモには、「この現場で働く人=32人(確認できる範囲で)」と書かれている。屋上にいる人の多さは上の写真からも確認できるが、正面側の竹で組まれた危なっかしい足場にも見えるだけで12人が乗っているではないか(見にくいですが)。下で作ったセメントをバケツリレーの要領で屋上に上げているらしい。これぞ人海戦術以外の何物でもない。

この後は湖畔のレストランでビールを飲みながら湖を眺めていた。何もしなかったが安らかな時間だった。

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