いいなああんたの顔、いや「眼」。


うちの部屋には、この前(2001/8)ナミビアで買ってきたあやしげなキリンの置物が飾られている。

キリンの置物といえば、ケニアあたりではかなり精巧に作られた置物が道ばたのおみやげ屋でも売られていて、それは最初こそ「アフリカらしさ」を感じるものではあるのだが、そのうちそのうち「なんだ、この国ではどこでも売られているあたりまえのおみやげ品なのだな」と、ある種幻滅してしまうものでもあるのだ(ただし、今でも「座る○○」シリーズは好きなんですけれどね)。

さて、上の写真。ナミビアのエトーシャ国立公園の出口、Namutoni Gateにて買い求めたものだ。国立公園のゲートを出入りするときは必ず許可証の発給及びチェックを受けなければならない。うちらは公園を出るにあたって、Takemaは書類を事務所に持っていき、その間時間をもてあましたおしんこどん@妻が、そのあたりに並んでいるお手製おみやげ品を眺めはじめたというところだ。

書類のチェックはすぐに終わった。おしんこどんが呼ぶ。「ちょっとちょっと、これは捨てがたい魅力じゃない?」

それは上の写真にあるキリンだった。ものすごく安っぽいつくり、木の材質もろくなもんじゃない。さらには黒く見える部分はペイントされているわけではなく、熱いコテをあてただけのいわゆる焼けこげなのだ。しかし、Takemaもすぐにおしんこどんの言わんとするところはわかった。そしてすぐに、「買おう!」

なぜこんな安っぽい置物が二人の心の琴線に触れたというのか、そりゃあ、次の写真を見てもらえればわかりますよ。


見た瞬間にわかるでしょう、この何ともいえない「涙目」。こ、これってホントにおみやげ品なのかい!と大笑いしてしまうほどに、あまりにも大好きなこの涙目。いやあ、いい味出してます。当然、工場で作っているわけではない独特のB級品ゆえの味わいがプンプンとにおってくるのだ。

しかし、「手作業の作品ならば、反対側の目まで涙目ということはないだろう、どうなってるんだ?」と疑問をお持ちになった皆さん、あなたは正解です。当然反対側の目の表情は違うんですね。ほら。


おしんこどんはこちら側のキリンを、「玖保キリコのマンガのいじめっこの目みたい」と評しました。さもありなん。顔の左右で表情の違うキリン、いいですなあ。

公園の許可証チェックを終えた、とっても格好いい女性係員に、「このキリン欲しいんだけれど、露店の店の人がいないよね、誰に払えばいいの?」と聞いたら、「私に払えばいい」ときたもんだ。さては彼女の一族郎党か、または彼女にお金を払ってここに商品を並べさせてもらってる地元の人だな。何たってこの場所は出口ゲートすぐ手前、必ず車は数分以上足止めされる場所なのだから、ある種最高の立地条件ですから。
でも、ここの露店おみやげ屋にかなう品にはついぞ出会うことはなかったのだ。だって、この顔はいい味出しすぎてるっ!

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