トラブルは突然起きるからこそたまげるわけで。



何はともあれとっても便利なこのトップケースなのですが‥。

雨でない限りは通勤の足としても活躍してくれているわがCBR1100XX、通称ブラックバードくんですが、いかんせんこの手のバイクの場合、荷物を収納する場所が少ないのには悩まされます。というわけで2000年7月に購入したときには最初からトップケースを取り付け、小物入れとして重宝しておりました(いやメットだって2つ入るんだから「大物入れ」といった方がいいのか)。しかしこのたび、このトップケース君にちょいとしたトラブルが起こったのでありました。

前日の夕方、ケース内に入れっぱなしのジェット型ヘルメット(フルフェイスじゃなくて顔の部分の透明シールド=風防部分が全部上に上がるやつです)の内装を洗おうと思い、駐車場まで取りに行きました。いつものようにキーを差し込み、トップケースをパカッと開いてヘルメットを取りだし、そして再び閉める。いつもと変わらぬごく当たり前の動作でした。もちろん違和感などあるはずもなく‥。

そして翌日の朝。さぁて出勤だというわけで駐輪場まで来て、盗難防止用のディスクロックを2つ外してトップケース内にしまおうとしたその瞬間です。とんでもないことになっていることに気づいたのは。ケースの鍵穴にキーを差し込もうとした時にふと見ると、何だかそのキーが妙に短いではありませんか。

そう、このようなミニ鍵になっていたのでありました。ちなみに上写真にマウスオンすると本来のキーとの長さの違いがはっきりわかると思います。どうやら、昨日ヘルメットを取りだしてロックしたときに折れてしまったようです。ということはこのキーの先端部分はもしかして‥



そう、間違いなくこのキーシリンダーの奥深くにささったまま!

鍵の先端がはまったままなら、強引に残った部分を差し込んで一緒に回せば開けられるかなと思いしばし格闘してみたのですが、実はこの鍵、もともと回転させる時にかなり抵抗が強く、ちょっと力を入れて回さないとダメだったんです。というわけで本体部分と先端とがつながっていない状態では回ってくれるはずもありません。となれば残された選択はといえば、「何とかして先端部分をほじくり出す!」これしかないわけなのですが‥だめだこりゃ、やっぱり固すぎるし、そもそも先端部分まで到達することが出来ません!

ヘルメットは手元にあるとはいえ、グローブも雨具もケースの中です。この日は雨の降る予報ではなかったのでそのまま出勤したのですが、うわぁグローブなしで運転するってとっても久々、んでもって危険というよりも何だか感覚的に慣れていなくて恐い(笑)。

さてこの困った状況ですが、自分じゃどうしようもないので誰かにどうにかしてもらわなければなりません(他力本願)。いわゆる「鍵の便利屋」さんに出張してもらうことも考えました。でもその場合、先端部分を取り出せないとすればシリンダーそのものを壊すしか選択肢はありません。しかしそうなると、トップケースはその時点でご臨終=新しいのを買わざるを得ない=ウン万円の追加負担=夏休みの活動費用に大いに影響=それは困る!という五段論法にしか行き着かないわけです。でも自分ではどうしようもないし‥。

念のため行きつけのバイク屋さんにダメモトで持っていくことにしました。先端部分の取り出しに関してはたぶんバイク屋さんより鍵屋さんの方が実力的には上でしょう。でもやはりまずはこちらに相談&診てもらいたかったのです。ところがこれが結果的には大正解!

国道14号線沿いのバイク屋さん(ホンダセンターミヤコ市川店)で事情を説明すると、やはり先端部分の取り出しはかなり難しいのではないかとのこと。一応トライしては下さいましたが、結果は「やはりダメでした」と相成りました。しかしこの直後、店員さんから思いもかけぬことばが!
「Takemaさん、このトップケースを付けてから何年かあとにサイドパニアケースを追加購入しましたよね。確かその時に「同じ鍵で操作できる方がいいだろう」ということでこのトップケースのキーシリンダーをサイドケースのそれと揃えるために交換した記憶があるんですよ。外したシリンダー部分はTakemaさんにお渡しした記憶があるんですが、まだお持ちになっていませんか?」
うーんそういえばそんなことが‥あ、あったあったあったぞぉ!店員さんはさらにことばを続けてくださいます。
「とすれば、もしそのシリンダーに付け替えてしまうということになれば、キーそのものはトップとサイドの使い分けで1つ増えるわけになりますが、単純にシリンダーの交換だけで済みますから簡単ですよ。今付いているシリンダーは壊すことを前提にするなら工具を使えば回せますから(先端部分がちゃんとはまっているので回転方向の力さえちゃんと伝えればシリンダーは回るとのこと)。ところであの古いシリンダー、まだ持ってますかね?」
そういうモノは絶対捨てないTakemaですから必ずあるはずです。というわけで一気に家に戻ってささっと探してみると‥ほおーら、あったぁ!(大喜)!



これこれ、これですよ♪

というわけで、無事にシリンダー交換終了!何ごともなかったかのように復活してくれたトップケースなのでありました(あーよかったヨカッタ!)。工賃はほんの僅かな金額で、それこそ痛くも痒くもないほどでした。もっとも、ここ5年間屋外で雨に打たれ日光にさらされ続けてきたこのトップケース、そろそろプラスチックも固化してもろくなってきているんじゃないかなぁという気がしないでもありませんけれど(笑)。

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