もの壊るる秋‥



ある日突然にやってきます。そしてそれは、バイクトップケースを装着しているあなたにもいつか(笑)。

(2010年10月5日)
TakemaのバイクであるCBR1100XX、通称ブラックバードに乗り始めてもう10年が経ちました。走行距離は58000kmで、最近はあまり遠出もしておらず宝の持ち腐れ傾向でもあるのですが、通勤にも利用しているので週に数回は火を入れています。しかし10年も乗っていればいろいろと不具合が出てくるのはしょうがないですよね。本体に関しても数年前にレギュレーターがイカレポンチになって栃木県の佐野SAで押しがけHELPを御願いしたこともありましたっけ

しかしこの9月には「バイク本体」とは別のところで劣化による不具合が連発してしまいました(笑)。
まずは9/10に某SNSにアップした文章をご覧下さい。

実は先日、台風が千葉界隈を通過したことは皆様ご存じかと思いますが、あの時わが家界隈でも一時的にかなーり激しい雨が降りました。

その当日朝のことですが、「今日はこれから雨が降るな」と思いつつも「大雨になる前に帰って来られそうだし、今日はバイクで出勤しよう」と思って下(家の駐車場)まで降りたわけです。

でもなぜか下まで降りたところで「やっぱり車で出勤した方がいいんじゃないか?」というように思い直し、車のキーを取りに階上へ。でもそこでバイクカバーを掛けなかったことが致命傷でした(笑)。

帰ってきた頃はまさにどしゃ降りで、バイクで出勤しなかったことを正解視。というか、その時点で家の前の道はすでに水路(深さ5-10cm)と化していました。ただしパーキングスペースは坂になっているのでバイクも含めて浸水の不安はありません。深さ30cmくらいの洪水にならない限り、ブラックバードのマフラーに水が入ることはないはずです。

そんなわけで家に戻ってしばらくのんびりしていたら、さらに雨が強くなってきました。というか「バケツをひっくり返したような雨!」。

と、そこで突然、ブラックバードの防犯アラームが元気よく鳴り出しました!このアラームは振動ベースで鳴り出す機種ですから、「あーしょうがないなぁ」と、階上からリモコンでクリアボタンを押すともちろんアラームは停止。たぶんこの大雨と多少の風でバイクがそこそこ振動したのでしょう。で、もう1回アラームが鳴って、でもそれもリモコンでストップできました。

そしてその翌日の朝。今日はバイクで行こうと思って階下に下り、リモコンを操作するもリセットを示す電子音なし。うっそーと思いつつもいかんせん出勤ゆえチェックする時間はなく、その日は車で出勤。

実は以前にもシート下のアラームに水が入って作動不良になったことがありました。おそらく今回も?と思い、アラームキットが乾けば大丈夫だろうと思ったわけです。
そしてこの日は猛暑ではありませんでしたがしっかり晴れていたので、キット内に雨が浸入しても「もう乾いたんじゃないか?」と思ったわけですが‥やっぱりアラームを解除できません。そんなわけでこの日も車で出勤(笑)。

で、帰ってきてチェック。

振動アラームは完全に正常動作しています。本体をちょこっと揺らすだけで「ピヨ!」と警告音。10秒以内に再度の振動を与えると警報音がしっかり鳴ります。この音を響かせながらバイク屋まで走りたくはないぞ(笑)。

で、バイク屋さんに電話をしましたが、「引き取りに行くのはいいですが、それって走行中のうちの車の荷台でも作動しますよね?」はいその通り、間違いなく鳴りますんでこれはヤバイ話です。

このアラームは後付け(非純正)なので、バッテリーからの電源供給を止めればという発想も浮かびましたが、確か購入時に「アラーム本体にもミニバッテリーが云々」という説明を受けた記憶がはっきりあります。こりゃ困った。

翌日に搬送する話も一時はまとまりましたが、それにして納得くがいかない!リモコンの電池も入れ替えたし、アラーム本体も完全に乾いているのにアラーム解除ができないなんて?

18:00。勝負を決めました。「どんなにアラームが鳴ろうとこの本体を外さずして事態の変化はあり得ない!」

そして「ピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨっ!」とアラームを鳴り響かせながら力尽くでアラーム本体の電源コードを引きはがした次第です。不思議とアラームが止まったのは、アラーム本体に内蔵されているというバッテリーがもう死んでいたのかな?ある種幸いな話ですけれどね。

アラーム本体を階上に持ち帰り、ドライバーで本体カバーを開け始めたところで、機械内部から水がポタポタ。なるほどこれがアラーム非解除の要因だったのね。


あらまぁ、バイク購入と同時に付けたアラームがオシャカになりました。でもまぁ10年の長きにわたりほぼ正常作動し続けてくれたわけですから、これはまぁしょうがないかな。

しかし、災難というものはえてして続くものです。それは9月21日のことでありました。






バイクで出勤し、お仕事を終えていつもの駐輪場へ(とはいえ勝手に止めている場所なんですが)。ヘルメットは職場内に持ち込むのですが、長年の習慣でグローブはトップケースに入れています。そのグローブを出そうとキーを回したところで‥

ふと見てみるとトップケースのキーが!あーれ途中からポキッと折れてますがな!ちなみにケースが開いた瞬間にキーの先端部が折れたようなのですが、残った部分をうまくあてがって回してみたらロックできました。というわけで「工具の豊富な」いつもの地元バイク屋さんへ直行。でもこの時点ではあまり大きな問題としては捉えていませんでした。

というのも、「いざとなったらシリンダー部分を取り替えてもらえればいいさ」と思っていたからです。事実、随分前に代理店を通してシリンダーを取り寄せてもらったことがあったので。

でもいざバイク屋さんに到着してみると、さっきは「キーの本体部分をあてがって簡単に」ロックできたはずのシリンダー錠がなぜかなかなか回ってくれません!2人がかりでペンチを使って力ずくで回そうとしてもびくともしません(いやTakemaはケース本体を押さえていただけでしたが)。

それでも粘りに粘った結果何とかロック解除に成功、再び開けることはできました。もちろんこの時点で「もうこのキーシリンダーはオシャカだな」と確信していました。しかし苦難の道はここから始まるのであります(笑)。

以前のようにこのバイク屋さん経由でキーシリンダーを取り寄せてもらおうとお店のネット端末で調べてもらったところ、とんでもない事実が判明しました!

ちなみにこの「会社」とはイタリアのNonfango。Takemaは2000年7月にこのバイクを購入したと同時にトップケース用のステーを取り付け、その数年後にサイドパニア用のステーも取り付けて、いわば「Nonfango純正仕様」にしておりました。もちろんこのケース群とともに北海道スーパー過積載ツーリングをしていたことは皆様のご記憶に残っているかと存じる次第でございます。




これはまだサイドパニア用のステーを付ける前ですね。たぶんこのバイクを買ってすぐの2000年夏画像です。



サイドにパニアケースを付けて最初の北海道ツーリング(2002)ではこのような状況に。当時の2chでこの画像がネタになってました。



2006年の出発時はとてつもないシャトーのように見えますがこれは撮影のマジック。実際はこんなもんです(右上画像マウスオン)。



2008年夏はご覧の通り。どんどん荷物の総容積が減っていることがおわかりでしょうか?(笑)。

ただし2002と2006では「トップケースの上にハードケースを積んでいた」わけで、しかもその上にまだ黄色いビニール袋を載せていますね。しょうがないなぁ(苦笑)。でも2008を引き合いに出すのは卑怯かな、だってあの年はテントを積んでいませんから‥。



しかーししかし、そんなこんなを紹介するつもりは毛頭なかったはずなのに話がそれましたね。ここではっきりと言えることは以下に集約できます。つまり‥

そ、それは、それだけは避けたいのです。バイクに新規でトップケースとパニアケースを付けるといったいいくら掛かるかご存じですか?(笑)。

ちなみにネット上の情報を見るとNofango社は少なくとも2004年までは会社として存続していたようです。しかしその後はどうなったのやら?公式サイトは今でも見られますが、ネット上の先人氏が「直接メールで問い合わせてもなしのつぶて」というのを見てある種観念しました。それでも自分も念のためメールを送ってみましたがもちろん現在においてもなしのつぶてです(笑)。

で、観念してネットオークションに賭けることにしました。

最初にもちろん日本のヤフーサイトでチェック。トップケースの出物は1つだけありました。そのあと海外のオークションサイトもかなーりチェック。しかし会社がぶっ潰れて何年も経つらしく出品も数えるほどです。気がつけば最初のヤフーオークションで進行中のものが唯一かと。

その時点でオークション価格は18000円くらいでありました。しかしオークションに手を出したことのないTakemaとしては「最終日が勝負」というような賭けには出たくありません。で、紹介ページを見てみると‥

まだ期日まで余裕があったこともあり2日ほど考えましたが、やはり「これを落としておかないと後悔する!」と思い満額で即決しました。そのためにプレミア会員になったことも含めて全てやむを得ないのであります。ツーリングのみならず通勤グにも使っているバイクの荷物入れなのですから!

そして先日、ご本尊が届きました。

「ん?Ducati?」と反応したあなたは正解です。このトップケースはそもそもDucatiの純正仕様品だったのであります(だからちょっと躊躇していたわけでもあります)。しかしOEMですからぴったりハマるはずと信じて購入したわけですね。ま、ハマったからよかったんですがもしこれで結合の形が違ったら泣きっ面に蜂というところでした(笑)。



最初はこのDucatiエンブレムをシールで隠してみましたが、「そんなんどうでもいいっしょ」ということで剥がしました(右上画像マウスオン)。

さてそれでは「新旧のトップケース」を比較してみましょう。外観というか大きさはあまり変わらない気がしたのですが、実際に並べてみるとかなり違いますね。というか、旧ケースが44リットル容量なのに対し、新ケースは何と55リットルも入ります。たくさん積載しろというご託宣ですね(笑)

デザイン重視と思われる旧トップケースに比べ、容積重視の新ケースは変な凹みがありませんし、そのコンセプトはフタ部分にもはっきり現れています。外見以上に内容積が大きそうです。

そのことは同じ角度から撮影したこの両画像からもわかります。旧ケースはなぜキーの部分をわざわざ窪ませたのでしょうか?たぶんそれが「イタリア流の美学」なのでしょう。いやそれはある種の本音で、

この感覚は良くも悪しくもはっきりしていると思うのですよ。もちろん「どっちつかずのイギリス」とか「わが道を行くフランス(でもイマイチ)」とかの「お国の事情」はあると思うんですがね。もちろん日本の場合は「ガラパゴス」なんですが。でも少しずつ時代が流れてきているかな?(謎笑)。



これは全然面白くないアメリカ風ですね。Ducati純正(注文仕様)だからしょうがないんですが‥。

ちなみに2010年9月は物入りの月でありました。四輪(フォレスター)関係で6万円(タイミングベルト交換ほか)、このトップケースで3.5万円、そしてそれを予期しなかったカーナビ(6万円弱)でしょ、そして‥

いつもながら「いやぁな秋」なのであります。でもラジエーターは知らぬふりをして年末まで頑張らせるぞ(笑)。

[戻る]