このバイクで千葉県の外に出たのはこの日が初めてでしたので「初ツーリング」にしてもいいかなと(笑)。

(2015年8月23日)

さてさて、6/20にそれまで15年近く乗ってきたCBR1100XXからバイクを乗り替えたTakemaですが、いかんせんそれからひと月半もの間ほとんど通勤にしか使っておらず、夏休みは海外(キューバ)に行っていたのでこれまた乗れずで全然走っていませんでした。でも、一時に比べれば涼しくなってもきたしということで慣らしを兼ねて走りに行ってきたわけです。ということでインプレを含めてちょっとご報告。

なお持参したデジカメに記録カードが入っていなかったにもかかわらず、それに気づかずパシャパシャ撮っていたもので(馬鹿)、いい感じの画像は幻と消えました。よって、スマホで撮っていた一部画像だけでご紹介です。キューバ画像を集約するために抜いてたの忘れてた‥。

朝は6時台に出発。とりあえず奥久慈で蕎麦を食べるということしか決めていませんでしたがまずは常磐道を北上です。とはいえ朝ごはんを食べていないので‥



途中のPAでメンチコロッケと飲むヨーグルトの朝食。お天気は晴れベースですが雲がそこそこありあまり炙られないのはもっけの幸い、そんなわけでさらに北上します。

さてこのVFR800X(2015年仕様なのでライトは二つ目)ですが、VFRの名の通りホンダ伝統のV4エンジンを搭載。ロードスポーツ仕様のVFR800Fとともに国内販売されているとはいえ、そもそもが年間販売計画台数が200台という「受注生産車」。つまりはマイナーまっしぐら系の車種でして、Takemaのような天の邪鬼にはぴったりだといえるでしょう。ちなみに車検証のデータからみるに、Takemaのバイクは180台目前後の登録であることがわかります。海外からの逆輸入車も走っているかも知れませんが、それにしてもレアなバイクです。

で、高速路での走りですが、長年ブラックバードの走りに慣れた身からすれば「頑張って走っているなぁ」という感じ。排気量(1137cc VS 781cc)も馬力(164馬力VS105馬力)もトルクも全然違うので比較すること自体に無理があるとは思いますが、ブラックバードの場合はどの速度域からも微妙なアクセルワークですっと出て行かれたのに、VFR800Xの場合は「よし行くぞ」とガバッと開ければしっかり反応してくれるものの、微妙な対応はやや不得手のようにも感じます。まぁそれでも十分実用レベルではあるんですけれどね。やっぱりブラックバードはすごいバイクだったんだなぁとあらためて実感しました。

さて高萩ICで高速を下り‥「あの夏向き温泉」に行こうと思ったんですが、あれれーどこだっけ?すっかり道を忘れちゃってましたというか、Tマップルに自分が書き込んだ場所メモ、明らかに間違ってるし(たぶん場所が特定できていないときに書き込んだもの)。というわけであえなく断念し、テキトーにうろうろしていたらこんなの発見!



大高寺(真言宗)の奥の院、なぜかタイ式の仏舎利塔がどどんと鎮座しています。その手前に弘法大師像があるのがある意味違和感ありありですが、しばらく見ているうちに「これはこれでアリかも」という気にさせられました。ちなみにこの仏舎利塔はバンコクの寺院から寄贈されたのだそうで、高台には確かにしっかりタイの国旗がはためいておりましたっけ。

この手前には弘法霊水という湧き水があります。実は「近隣には某温泉病院もあるし、もしかしたらこの霊水とやらも温泉成分バリだったりするかも」というわけでここに立ち寄ったわけですが、湧き水自体は口にしてみても「うん、水だ」という感じで大きな特徴はありませんでした。

ここからは県道22号線経由で阿武隈山中へと向かいます。予想通りセンターラインなし道路がメインでしたが、交通量極少なので問題なし。というか、そこそこ交通量のある快走路よりもこういうマイナー路のほうが好きだったりします。



小山ダムサイトまで来たところで「展望台こちら」の掲示板があったので歩いて行ってみましたがダサダサで無駄足(苦笑)。ダム堰堤脇のほうがはるかにいい感じでした(左上画像マウスオン)。

さてお昼ごはんにはまだ早い10:30頃にR349(里美地区=お昼ごはん目的地周辺)との合流点に到着してしまいました。うーむどうしようとちょっと考えた上で、「ならば近隣のお風呂にちょっくら浸かってくればいい」という結論に達しました(ごく自然な流れですね)。そんなわけで‥



ちょっと遠いですがぬる湯の湯岐温泉岩の湯へ。源泉温度は公称39.8度ですからこの時期向きですが、体感的にはもう少し高かったような?(温度計は持参しませんでしたのであくまで体感で)。ちなみにこの湯にはこれまで何度も来ていますが、常に先客さんがいて浴室の画像をしっかり撮れたことがありません。この日も長湯おじさんがしっかりおられました。

このあとは再び茨城側に戻りお蕎麦タイム。目指すのはツイッターのフォロワーさんから教えていただいた「麺処くるり」の冷やし天ぷら蕎麦!限定20食ということで早めにといいつつもう12:30くらいになっていましたが。

しかーししかし!書き入れ時の日曜日にもかかわらずお店の入口には何と「臨時休業」の看板が!うっそぉ!しかしお店の外観を無念撮影していたら(それもカードなしのデジカメでやってたので無駄な努力でしたが)、何とお店の中からご主人が出てこられて「大丈夫、メニュー限定でよろしければ食べられますよ」とのこと。え、いったいどういうこと?

どうやらこの日は蕎麦の植え付けイベントがあったようで、素材はともかく人の手配が足らず臨時休業としていたようです。どうやら揚げ物担当の方がおられないらしく「天ぷらはちょっと自信ないです」と正直におっしゃっておられたのでかえって好感。そんなわけで待つことしばし‥





普通の天ざる蕎麦との違いは天ぷらと蕎麦がいっしょ盛りのぶっかけ形式であることなのですが(もしかしたら天ぷらの具材も違うかもしれません)、こちらが面白いのは、この天ぷらを持ち上げた下にあります。そこには‥何と凍らせた天つゆのカケラがふり散らされているのです!(しかし残念なことにその画像はデジカメの藻屑と消えましたが)。

こちらのお店の「常陸秋蕎麦」関係は限定20食というレアもので、営業時間もお昼時の2時間だけ(&不定休)というわけで、何とか食べられてよかった。もちろんお蕎麦のほうも香りが高くて満足満足。

さてこのあとは海沿いに出た上で鹿島方面まで南下して東関道に乗るか、それとも素直に那珂ICから常磐道に乗って帰るか思案しつつR349を南下します。前の車に追走している時に感じたのですが、このVFR800X、2速で3000回転弱あたりからはアクセルを開けてもすぐにパワーが出てこないなぁという感じ。そういえば前のブラックバード購入時にも最後まで悩んだのが当時のVFR800でして、あの時はわざわざ試乗車まで用意してもらって試し乗りしたわけですが、どうも俊敏なレスポンスを感じられずやめたんだっけ。

まさかあれから15年経ってそのV4エンジン搭載車を購入するとは思いませんでしたが、やっぱり印象は同じだったというわけです。ただし違うのは乗り手である自分でありまして、トコトコ走りたい今の自分には今さら俊敏なレスポンスなんて要らないわけです(あと、リミッター装備車であることも問題にはなりません(笑))。2速の問題も乗り始めの今だからこそ感じるわけで、慣れてしまえば問題ないかなと。

と、ここで道路端に古びた小さい標識で「温泉入口」の文字が目に入りました。で、すぐ先には交差点が。ふと心惹かれて右折し、細道を進んで橋を渡ったところで思い出しました。「ここって宿近くまで行ったけれどなぜか入浴を乞わずに引き返した鉱泉宿だ」。

鉱泉の名は「大菅鉱泉」。田んぼと川のコラボレーションという感じの場所に2軒が隣接して建っています。前回なぜ入浴をやめたのかは覚えていませんが(断られたのでないことは確かです。宿の見えるところまで来て引き返したことは覚えていますので)、この日は入浴する気満々で、2軒のうち元湯旅館さんに入浴を乞い快諾。もしかしたら前回は平日だったのかも‥(鉱泉では平日の場合日中はボイラーの火を落としている場合も多いのです)。

3世代同居と思われるご家族のお出迎えを受け恐縮至極、お孫さん世代のうちお姉ちゃんはすでに若女将の風情で「いらっしゃいませ、入浴代は500円です」とお母さんの言葉を復唱し、それより小さいおにいちゃんは手にした人形をTakemaの下腹部に押しつけて来て歓迎の意を表してくれました(笑)。

お風呂に案内され、ちょうど湯の投入を止めた上で「ではどうぞ」と言われたところから察するに「間違いなくこの日の1番湯」をタンノーできるというわけです。この時間に来てよかった!というわけであらためて浴槽を見てみると‥





鉱泉ですから湯温安定のための浴槽内吹き出し口はありますが、濾過循環はしていないと思われます。成分的にはさして特徴の強い湯ではなくにおいも味もさっぱり系でしたが、そこそこのツルすべ感ありで悪くありません。消毒臭は一切なく、貸し切りということもあり入浴&涼みを何度もくり返してタンノーしました。



ちなみに湯口にはしっかりライオン様が鎮座。水栓はどちらも源泉で加温湯か(すごく熱いのが出てきた)源泉かが選べるようになっていて好感しました。ここに水道水の入り込む余地はないわけです(笑)。うん、立ち寄ってよかったなという満足感とともにお宿をあとにしました。

さて何だか満足してしまったのでこれ以上がっつかなくてもいいかという気になり、このあとわざわざ海沿いに出るのもやめて真っ直ぐ常磐道経由で帰ることにしました。ところがこれが大正解!

美野里PAで休んでいたところハヤビサ乗りのソロライダーが到着し、しばし話をしていたわけですが、その方いわく「いやぁこのあたりは問題ないですが今日の海岸沿いは横風が酷かったですよ。ひたちなか−大洗間の東水戸道路も橋の上でとんでもない風が吹いていることを警戒して下道でパスしましたし」。

いやー、ただでさえ横風ビビラーの名をほしいままにしているTakemaですから、海沿いに出なくてヨカッタ!

このあとは北東の風がやや強くなってきましたが、常磐道のこの区間がそもそも北東から南西に向かうルートなので大きな問題はなし‥と、高速を下りたあたりから風がどんどん強くなってきました。家に戻ったあとは自宅界隈でも「こんな中では走りたくないぞ」レベルの北東風が吹き付け、早め帰宅が正解だったことに安堵した次第。

そんなわけで最初の「本格」日帰りツーリング終了です。VFR800Xとはこれから長い付き合いになるはずで、足つき感覚の違いや幅広のアップハンドルさばきにはまだ慣れていませんが、ブラックバードの時も逆の意味で最初は「途方に暮れた」わけですしまぁそのうち何とかなることでしょう(楽観)。

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