(6) 飯豊温泉(マップルP32 E6)
1980年代の中頃、飯豊連峰の縦走を終え、やたらに急な梶川尾根(丸森尾根のほうが急らしいが)を降りてきたときのTakemaは、そのあとバイクでここを再訪しようとは思ってもみませんでした。人生何が起こるかわかりません。
国道113号の赤芝ダムの脇から県道15号に入り、あとはただひたすら直進すれば宿に着きます。もともと登山客と湯治客を相手にしていた宿で、昔は大部屋しかなかったような気がしますが、今は個室もあり。もちろん大部屋で十分ですし、そっちのほうが面白い。お風呂は露天があるわけではありませんが、梅花皮(かいらぎ)の流れをのぞみながら入るお風呂はなかなかにいいものです。ただ、やっぱりここは山から降りてきて入るのが一番いい気分になれるかも知れません。あいにく自分が行ったときは天気も思わしくなく、山には低くガスがたれ込めていました。
(7) 古寺鉱泉(マップルP37 C2)
今度は朝日連峰の山懐深くに位置する「鉱泉」。とはいっても昔とは呼称の基準が変わった今なら堂々と「温泉」と読んでもいいようなものの、今でも「鉱泉」と呼ばせる、そのこだわりというか何かが好きでもあります(もっとも、ただ変更するのが面倒なだけなのかな)。ここに行くのにはバイクが一番。ただ、実は自分が行ったのはツーリングじゃなくて登山の時だったんで、左沢からタクシーふっとばして行かざるを得ず、えらく高くついたぞ。でも、ちょうど体育の日周辺で、山ではキノコが一番出る時期にもかかわらず宿泊客は自分一人で、なんと夕飯10品すべてがキノコづくしという(しかももちろん全てがこの山で取れた天然物)、滅多にできない体験をさせていただきました。ここ数年は行っていないから、もしかしたら秘湯ブームに乗って雰囲気が変わってしまっているんじゃあないかと気になります。取ってきたキノコの始末(土を取ったりとか)をするおじちゃんおばちゃんと、焼酎のみながら話した山の話は今でも覚えてる。お元気かなあ。車ならともかく、バイクなら宿の すぐ近くまで入れますから、是非一度いかがでしょうか。
(8) 深沢温泉(マップルP16 H5):現在は温泉センターに様変わりしています。
ここはちょっとがんばれば東京から日帰りもできるので東北編に入れるべきか迷ったのだけれど、まあ一応福島だからってことでこっちに入れときます。管理人のいない温泉施設ですが、地元の集会所も兼ねているらしく2階建てです。ただ、休憩は地元の人以外駄目みたい。もっともこのルート自体それほど観光客も多くないのでそれほど混んでいない(または無人)ことのほうが多いです。
お湯は黄土色というか茶色というかなんだか「しっかり酸化してます!」的雰囲気がありありで、白いタオルを持っていくと、風呂上がりには「使い込んでます」状態になること請け合いです。でも、何だか落ち着くんですよねえ。なお内部は完全に男女別ですので、女性も安心。6月頃は国道沿いの家々の庭先にルピナスの花が咲き、きれいです。
このあたりまで来たら、駒止湿原に行かれるのもいいでしょう。小さな尾瀬といった感じで、シーズンはやはりそれなりに混んでしまいますが、平日なんかだったら水芭蕉の群落が楽しめます。(マップルP12 C2)
2002/6月注:深沢温泉
すでに何年も前にこの建物は取り壊され、今では巨大な温泉センターが出来ています。