さて、実は少なくとも去年からお盆の多和平には一つの大イベントがある。別に公認イベントでもなんでもないし、ましてや看板など出ているはずもないのだが、Takemaは偶然その恩恵に連続してあずかっている。それは「新鮮鹿肉食べ放題」なのだ。ある道内のハンターさんが、自分で獲った鹿肉をブロックの状態で巨大クーラーボックスに入れて持参、それをその辺に集まっているキャンパーたちに振る舞う、というか「あとは勝手に食べてね」的な、なし崩しイベントなのだ。

「何だ、鹿肉か」と思うのは勝手。ただ、やはり産地直送(っていうのも変だけれど)だけに新鮮で、生でも十分にいただける。鹿肉のステーキなんてのはそれなりのレストランで食べられることもあるけれど、やはりペッパーで味付け&においを抑えてあるからか、ここで供されるものとは全然違うよ、とは前ページ、神奈川の先生談。それに、肉の食べ放題というと、それなりに「もういっぱい、満腹!これ以上入らないよ」という状態になるモノだが、ここでの鹿肉は、ちょっと食休みをするとまた入ってしまうという不思議なウマ肉だ。

すでに去年からハンターさんと仲良くなっているグループのところからおすそ分けをもらい(いや、おすそ分けというもんではない。少なくともそこにいる人数で成敗できるほどの中途半端な量ではないのだ)、展望台下のテーブルの、われらが宴会基地に運び込む。焼くのもいいが、「刺身でいけますよ」のハンターさんのお言葉に従い、さらっとニンニクしょうゆをつけて口へと運び込む。「う、うまい〜!」まさに絶品である。焼く場合も、表面に焦げ目が付いたくらいのレアでいくのが最高だ。とにかくここに来なきゃ食えない、北海道の大地の味覚なのであった。


そして翌日は、まだ肉片になっていない、丸のままのブロックをいくつもいただいた。昨日のグループはあらかた出発してしまっているので、今晩はこれを全てこちらの手で消費せねばいけなかった。幸い、POPEYEさんをはじめとする精鋭約10人が集まった。食べる前にはまず切り分け作業が必要だ。まな板なんて高級なモノは持っていないが、幸い空の牛乳パックがあったので、それを開いて代わりとする。

なお、牛乳パックまな板はなかなかのスグレものです。肉や野菜を切るときにもしおもちでしたらお試しあれ。そうだよね、せっちん!(ここ読むかなぁ)。

この作業がなかなか大変。筋のあたりやら脂肪やらとおいしい可食部分とを切り分けていく作業が延々と続く(ま、やったのは3人だけですが)。


 


この日は、解凍してすこし日がたっているので生じゃない方がいいだろうと言うことで、焼き肉&スジ肉の煮込み汁ということになった。野菜も交えて、腹も心も大満足!というわけで宴会のほうも佳境に入っていくのであった。見よ、このまとまりのなさ!(爆)。みんな好き勝手なことやってるぞ。



というわけで、このゲリラ的なし崩しイベント、ハンターさんの気分次第ではありますが、おそらく来年のお盆にも挙行されることでしょう。うまい鹿肉を望む者は、いざお盆の多和平に集合せよ!(なんて、えらそうに。自分は食いに行くだけです。はい。)

* 時期:  今年は8/13.14.15の晩あたりに行われました。去年もこのあたりでした。
* 場所:  

多和平キャンプ場内であるのは確かなのですが、とにかく奥の方です。二つある東屋の奥のやつか、またはそのすぐ奥にあるテーブル付近が怪しいです。とにかく水場付近をよく見てください。大人数(10人以上)で焼き肉やってるようだったら間違いなくそれです。「すいません、こちら、ハンターさんからの鹿肉ですか?」と聞いてみると、ほぼ間違いなく「その袋!焼いて!食べて!」の声が飛ぶことでしょう。