Sukau (Jungle Cruise)


村からは小型ボートで支流の川を遡ります。

Sukau村はSandakanからバスで3時間弱。とはいっても公共交通機関で行くのはほぼ不可能。ミニバスはあるのかもしれませんが、それとて途中までのような気もします。国道をはずれるとずっとダート道だし、車の量もぐんと少なくなるし、Gomantong Caveも含め、ここに行くのは明らかに現地ツアーにのっかってしまうのが安直だけれども一番確実な方法です。
さて、バスを降り、ボートで対岸のロッジへ。このKinabatangan川があるため、個人で対岸に渡ることは不可能です。今回は「Sukau River Lodge」に泊まったのですが、こんな山奥でも実に快適に過ごせました。シャワーはHotだということですが、「たぶんただの水よりは多少温かいんだろうなあという程度です。でももともと暑くて汗びっしょりという状態ですから、その方がよほど快適です。ビールは飲めるし、夜はレンジャーによるボルネオ雨林のスライド解説もありますし、何だか休暇という名の研修に来た感じで結構よかったなあ。

順序が狂いますが、夕方近くになってからいよいよボートに乗り込み、ジャングルクルーズのスタートです。お目当てのテングザルが見られるかどうかは「Not Guarantee」ということでしたが、自分の時は幸いなことに群れに行き当たることができました。以下、テングザル関係の写真をのせておきます。

   


テングザルの名前の通り、鼻がテングなのですね。特に横から見ると何ともいえずユーモラスな顔をしています。ボスザルを中心にして群れで行動しているのですが、木から木への渡り方はおせじにもうまいとはいえず、とにかくえいやっとジャンプし、そこらにある木の枝に強引にしがみつくという感じで、彼らが移動するときは相当に大きな音がジャングルにこだまします。

夕方ということで、彼らも今宵のねぐらを探している時間だったのですが、レンジャーの話によると、これが彼らのベッドとか。木のてっぺんで寝るのはボスザルで、彼らは寝ている間も両手でしっかりと枝を握っているため、落ちることはないんだと言うことですが、それにしても高さは優に30mはあるだろう場所で安眠してしまうとは恐れ入りました。で、よく見るとこの大木のあちらこちらで今宵のベッド作りにいそしむNO2以下のサル達の姿がありました。しかしみんな随分細い枝先で寝るんだなあ。落ちなくても折れるんじゃないかと心配しちゃいますが、当然彼らは経験的にどれくらいまで大丈夫かということは知ってるだろうから問題ないんだろうね。でも、これまでに墜落死したサル達もさぞたくさんいることでしょう。

  


ちなみに人々はこんな感じで観察するわけです。この日は全部で4隻のボートが出てましたが(ちなみに宿も4つしかない)、行ったのが雨期(12月下旬)だったためやはり客は少ないとのこと。乾期はもっと込むらしいです。でも雨期とはいっても、運が良かったのかこの時の旅では雨にたたられるようなことは(日中は)ありませんでしたけどね。このときは自分たちのボートが一番先に出発したため、撮影のベストポイントを常にキープできました。でも、別のボートなんかでは動物そっちのけでルアー釣りにいそしむ白人ツーリストもあり、あれはあれで楽しそうでしたよ。

なお、SukauやDunam Valleyに行こうと思ったら望遠レンズは必携です。アフリカのサバンナなどでもそうですが、動物は結構遠いところにいることが多く、コンパクトカメラでは点くらいにしか写らないことがしばしばです。やはり最低でも200mmのレンズは欲しいところ。また、船の上からの撮影ゆえ手ブレには十分注意して下さい。

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