Gomantong Cave


SandakanからSukauに行く途中に立ち寄るのが、ここGomantong Cave。ツバメの巣の採集場所として有名らしいのだけれど、情けないかなそんなこと行くまで知らなかったのだ。

駐車場で車を降りたすぐ横の木の上にいきなりオランウータンの親子がいた。ジャックフルーツを食べているようだ。彼らはひとしきり食事をしたあと、おもむろに森の奥へと消えていった。うーん、これが本来の姿なんだろうなあ。でもこの公園はそれほど広くもないし、公園の外には広大なパーム椰子のプランテーションが広がっているのだから、ここは彼らに僅かに残された楽園とでもいうのだろうか。
駐車場からジャングルの中を少し歩くといよいよCaveの入り口になるのだが、そこにはちょっとした村があり、建物のはずれでは野生のサル(ブタオザル)がうきゃうきゃと遊んでいた。なんだか凶暴そうに見えたのは気のせいか?

それにしてもこの村の人たちはこのサル達に対して何の興味も示していない。慣れっこなのだろうけれど、それはいいとして彼らは家の中に入り込んでいたずらとかの悪さはしないのだろうかと妙に気になった。

洞窟の中は相当に広く、そして暗い。左の写真は明るい方を撮ったやつなので何だか開放的だが、実際はもっと真っ暗である。天井に向けてロープがぶら下がっており、どうやら収穫期(?)にはこのロープを利用するようだ。でも、湿っぽいし、切れたりしないんだろうか。落ちたら痛いだろうなあ。

なお、洞窟の底には、これまで何十年(何百年?)かけて積もりに積もったのであろうツバメの糞が厚さ数メートルにもわたって敷きつめられており、あたりには何となくすえたような臭いが立ちこめている。いくら雨露はしのげるとはいっても、ここには寝泊まりしたくないなあ。

もっとも、ここで生活したくないもっと切実な理由がここにはある。適度な湿度、一定の温度、そしてエサになるもの(糞だけど)があるとすればそこには当然生物、特にある種の昆虫が住み着くのは当然だ。それはなにか?勘のいい方ならもうおわかりでしょう。それは我々の家なんかにもよく住み着いていて、ひとたびその姿を発見しようものならみんな半狂乱になって駆逐しようとするあの昆虫、そう、ゴキブリであります。そうそう、洞窟内が暗いこともあってか、中には完全に真っ白のゴキブリもいます。珍しいので必見!(そうかなーっ?)。一緒に行ったスウェーデンの女の子は「幸せを呼ぶ白コックローチ!」などとのたもうてましたが、そればっかりは嘘だと思うぞ。

さて、彼らがどんな感じで生息しているかといえば、もうそれは10匹や20匹や100匹などという単位ではありません。洞窟内には木作りの歩道があり、手すりもついているのですが、うっかりその手すりにに触ろうものならどうなっても知りません。踏みつぶすのをおそれない方がいい時だってあります。こればっかりはあまり見たくない人もいると思うので、見たい人だけ(?)ここから見に行ってね

お目当てのツバメは暗闇の遙か上の方にはためいているのは何となく見えるのだけれど、ここは明らかにゴキブリ見に行ったというのが正しいような気がする(^_^;)。でも、滅多に見られない(見たくもないか・・)ものだけに、何だか不思議な体験でした。なお、洞窟内の歩道は糞で滑りやすい上にゴキブリもいるということで、気になる人はビーサンや短パンで行かない方が身のためかもしれません。ころんだら大変なことになるしね(笑)。

さて、洞窟から表に出てきて、たわわに実るフルーツを見ているうちに、「あー自分はやっぱりこっち側の人間でいたい!」と妙に実感してしまったTakemaだったのでありました。でもここはなかなか面白いところですよ。ぜひ一度ご訪問下され。


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