うわっ、寒い寒い尾瀬沼キャンプ!


真剣に早足で歩いただけあって、沼へと続く大江湿原の木道に降り立ったときにはかろうじて太陽が沈むのを待っていてくれた。ずっと先に見える(左の画像では見えないが)幾本かのカラマツが、陽の光を受けて金色に輝いているのが見える。しかしここからではまだ遠すぎる。朝遅い出発だったことを後悔する一瞬である。しかもこんなあたふたとキャンプ場に急ぐなんてのも情けない。次からは心を鬼にして悪魔の誘い=飲み会を断ることにしようと心に誓うが、どうせその効力はよくもって1週間だということもわかっているTakemaなのであった。さすがに木道を歩く人はもう誰もいない。考えようによっては贅沢な時間なんだと思うようにしながら長蔵小屋を目指す。初めて尾瀬に来てからかれこれ21年。恐ろしいほど長い月日が経過したな、と実感する。確か初めて自分の意志で山に来たのが尾瀬だった。そういう意味では、今のTakemaの行動パターンの原初型がここにあったんだな、と思ってみたりもする。うーん、最近は何だかすぐノスタルジックな文面になっちゃうな。人生まとめようとしてどうするんだ(笑)。
 
 

 

そしてあたりが真っ暗になるのとコンロに火を入れたのはほとんど同時であった。思いっきり冷えた日本酒をごくり。つ、つめたーい!そりゃそうだ。この直前、山小屋でみた温度計はすでに-1.5゚Cを示していた。Takema持参のミニ温度計でも0゚Cちょいだ。ああ氷点下!寒い。ぶるぶる震えながらも、ガラガラのキャンプ場の夜は更けていく。サンマを食べたあとはしっかりテントの中に引きこもり、寝袋に入ってみの虫状態になりながらも、さらに飲酒及びつまみ摂取及び「地球の歩き方カンボジア編」に目を通すTakemaなのであった(そんなん持ってくるなって)。


翌朝目覚めてまずやったことは温度の確認であった。手持ちの温度計で-8゚C。昨日の誤差をそのままあてはめれば、おいおい-10゚Cじゃないのさ。うげげっ、寒いはずだ。朝の風景も綺麗なはずではあるのだが、あまりに寒いのでテントに陽があたるまでみの虫継続である。テントのまわりにはびっしりと霜柱が立っている。高さこそ2cmほどだが、今年最初に見るものであるだけに、「はぁ、冬なんだなあ」と実感せざるを得ない。

しっかり冷えてパワーダウンしたガスコンロで、なんとかカップしることトーストの朝食をすませ(寒いときはこれが結構合うんだな)、沼周辺の散歩とする。とはいっても三平下あたりまでの往復で、写真撮ったりしながら所要時間は50分くらい。木道にはびっしり霜が降りているが、滑りやすいというほどではない。空気は澄み切っていて、ピンと張りつめたような雰囲気が漂う。もうあと少しで雪が降り積もる季節となるのだろう。長蔵小屋以外の山小屋はすでに閉鎖されている。長蔵小屋でも雪囲いの準備が着々と進んでいて、トンテンカンと板を窓に打ちつける作業もいよいよ大詰めといった趣である。おそらくこの週末を過ぎると登山客もめっきり少なくなることだろう。



   

尾瀬沼のむこうにそびえ立つ燧ヶ岳(ひうちがたけ)は針葉樹に覆われているので年中緑だが、あたりの広葉樹は軒並み葉を落としたあと。尾瀬の紅葉シーズンはほぼ完全に終わっていた。残されたのは散り始めたカラマツばかりだ。風は少し強い(その分寒い)が、歩いているだけあってちぢみ上がるほどの寒さではない。何といっても太陽がしっかり出てくれているのがありがたい。

この尾瀬沼は冬になると完全に凍結してしまう。以前GWに、まだ凍ったままの沼の上を横断して歩いたことがあったが、最近は暖かい年が続いているから、GWまではもたないんじゃないか。歩いてるうちにずぶずぶ沈んだんじゃ困るな。


 

さ、あんまりのんびりしてもいられない。今日中に帰らなきゃならんのだ。しかもバイクは福島側。家までは遠いのだ。沼山峠まで戻り、再びツーリングライダーのTakema復活である。