至仏山に咲く初夏の花々


オヤマ沢田代にある小さな地塘ごしに燧ヶ岳をのぞむ。行ってよかった…(^.^)



[シナノキンポウゲ]

シナノキンバイと並び、高山の黄花の代表選手の一つ。実は今回の至仏山ではシナノキンバイ(花そのものが大きくもっと立派)の方がずっと多かった。北アルプスなんかではこっちの方が咲いてることの方が多いんだけれどね。でも個人的には「シナノキンバイにはなれなくともせめてキンポウゲではいたい」なあとつい思ってしまう、大物の陰に隠れた縁の下の力持ち的存在だと思う。



 






[イワカガミ]

初夏から夏にかけて、「目だちゃしないけれど、俺だって忘れてもらっちゃ困るぜ」といった感じで、でもその言いぐさとは対照的にひっそりと小さく咲いている可憐な花(あ、花はそんなこと言わないね)。特にオヤマ沢田代では湿原全体にいっぱい広がっていた。




[チングルマ(左)・タテヤマリンドウ(下)・うーんど忘れ(上)」]

さっきから、どうしても上の花の名前が思い出せない。かなりポピュラーなんだけれど。悔しーっ。(もともと図鑑なんてものは持ってないので全て記憶だけで勝負してるからね)ま、それはいいとして、チングルマは高山ならどこにでもある花で、群落を作ってるから見たことのある人も多いでしょう。対するタテヤマリンドウはけっこうわが道派で、あっちにぽつり、こっちにぽつりといった感じ。その二つの花に、上のやつまでもがこんにちわしているという、何だか湿原の呉越同舟的雰囲気が好きでつい撮ってしまった(^_^)。



[ハクサンイチゲ]

そうそうこういう花ならすぐにわかるんだ(威張るなって)。白花の代表格とTakemaが勝手に決めつけているハクサンイチゲ。この花もけっこう群れるのが好きなようだけれど、自分の知ってる中で一番壮観なのは、北アルプス北ノ俣岳直下の大草原だな。ハクサンイチゲしかないお花畑って感じで、けっこう感動した記憶があるぞ。それにしても、北アでは7月下旬の花なのに、やっぱりこっちの方が標高低いからなんだなあと妙に納得してしまった。








[ジョウシュウアズマギク]


これまた記憶が曖昧だからやや不安に思わないでもないんだけれど、たぶん合ってるんじゃないかな。至仏山系の稜線ではそれほど多い花ではないんだけれど、北アなんかではちょくちょく見かけます。特に雲の平や三俣蓮華岳周辺ではあちこちにあったような。それにしても、最近北アにも行ってないなあ。夏だけでも今までに20回は入山してるのに。体力の衰えか、それとも気力か?(たぶん後者(^_^;)。

それにしても、今回は「ま、オヤマ沢田代(至仏山までの中間点)あたりまで行って帰ってきてもいいな」と思っていたんだけれど、もし時間がない人も、やはり小至仏山まで足をのばしておくと相当に印象が違うように思います。当たりの時期なら花だらけです。




[ホソバヒナウスユキソウ]

この花は小至仏を越えて至仏山本峰に向かう途中に群落を作っています。ウスユキソウの中でも東北の早池峰山の固有種であるハヤチネウスユキソウは「エーデルワイスに一番よく似ている」ということで有名ですが、別にそんなことどうだっていいじゃない!ウスユキソウはウスユキソウなんです。エーデルがウスユキソウの亜種だと考えてしまいたいTakemaです。でも、決して派手な花じゃない。ちょっとした乾燥地にひっそりと咲いているのが似合う、実は控えめな花なんだよね。誰かさんみたい(って誰だ?Takemaかいおい?)。






[タカネシオガマ]

よく似た花にヨツバシオガマってのがありますが、あれよりも背が低く花の色も濃いのがこれ(だったよな…)。












まあ、よくも画像付きでずらずらと並べてしまったものですが、至仏山系には数多くの花々が生息してるのを知ってもらいたかったわけで、ある程度の雰囲気は感じ取ってもらえたでしょうか。ただ、これを見て下さっているあなた、たぶん花のシーズンは遅くとも7月一杯だということをお忘れなく。もしその季節を過ぎている場合は潔く来年に期待して下さい。