東成瀬村から栗駒峠へ上がる道。標高を上げるにつれて
雪の回廊を行くところも多くなる。朝方は凍ってて恐いかも。
さて、翌日は岩手県との県境である栗駒峠に上がり、道路の開通状況によっては一関の厳美渓、はては中尊寺などにまで足をのばしてこようという強引な計画だ。しかしまずは一つ問題が。小安峡温泉から栗駒峠までは須川湖を経由する県道でダイレクトに上がれるはずだが、この道は冬期閉鎖中。よって、ここ木地山からは一旦稲川町方面まで下り、そこから東成瀬村を経由する国道342ルートを選ぶしかないのだ。
でもこの道はなかなか気分がいい。交通量は少なく(これは以前、夏の時期に来たときも同じだった)、路面状態は概して良好(上に上がれば上がるほどハイウェイ的になる)。岩手側の道が狭い急坂路なので大型トラックがいないのも嬉しい。天気は晴れたり曇ったりの繰り返しだが気温は高くて過ごしやすい。
里のあたりではちょうどこの時期が桜の盛り。桜にしてはやや濃い桃色、今まさに満開、されど見る人もなしって感じで咲き誇っている。里の集落から離れてさらに標高を上げていくと、今度は何ヶ所かで雪崩のあと。一旦除雪したあとに落ちたもののようだが、1つ1つのブロックがなかなか大きい。さすがに春の雪崩だなぁと妙なところで感心してしまう。
んでもって、高速道路並の気分いい道を上がっていく。雰囲気的には北海道の美幌から美幌峠に上がっていく道の様な感じだ。考えてみればこの峠は東北の屋根奥羽山脈の真上(しかもわざわざ標高の高いところ)を突っ切ろうとするわけだから、展望がいいのは当然。すぐ北側に八幡平が広がっているために目立たないだけだ。途中にはわき水をくめるところもあり、「おいしい水」汲み用のポリタンを車に積んでおくべきだったとちと後悔。
てなわけで、何とか標高1100mの栗駒峠に到着。し、しかぁし!ここでたまげてしまった。栗駒峠から先、岩手県側のR342は「いまだ冬期閉鎖中」。確かに雪が多い地域だし、岩手県側のほうが道が悪いというのもわかることはわかる。しかし、見る限りあちら側の除雪は既に終了している。さらに看板を見ると「開通予定:5月5日 午後1:00」とあるではないの。これはどうみても「GW終了後、不慣れな観光客によるスリップその他の事故が起きる確率を低くする」ための開通時期設定としか思えないではないのさ。
これで、厳美渓方面に足をのばすという野望は完全に絶たれてしまった。大森山トンネルや花山峠経由で岩手県側に行くことは可能かもしれないが(そちらも開通しているかどうかは不明だけど)、とにかくここが行き止まりである以上、一旦来た道を戻らねばならないのは必須。戻ってから岩手側を目指す時間的余裕はなさそうなので観念する。関西人のおしんこどんは仕方ないとしても、実は自分も中尊寺って行ったことなかったんで結構期待していたのだけれど。ま、しゃあない。
峠には須川温泉の旅館があるのだが、こちらは岩手県側に数十m入ったところにあるからかまだ営業していない。でも、その脇の源泉は流れ放題なので、ちょっと散歩してくることに。小屋の裏側のほうに源泉湧出地があった(右上の写真)。でもさすがに熱い。しばらく湯の流れを下ると適温になるのだが、さすがにここで「入浴」するわけにはいかない。旅館の関係者(オープン準備中)や暇な観光客がぱらぱらと歩いているためだ。
秋田側に少し下ったところにある「秋田須川温泉」はすでに営業を開始しているようなので、そこでお風呂にはいることにする。でもその前にちと遊ばにゃね。詳細は次ページでね。