しんどいけれど登っちゃえ!羅臼岳(1660.7m)


羅臼岳に登るには、羅臼と岩尾別と二つの登山口がありますが、きちんとした根性のない人、旅の目的が登山でない人は是非岩尾別側から登るべきです。双方の登山道が合流する羅臼平までのコースタイムからして違いますし(羅臼からは4時間、岩尾別からは2時間40分)、実感的な傾斜のきつさもかなり違うでしょう。少なくとも日帰りで往復ならば岩尾別からの登山を強くおすすめします。ただし、羅臼側登山道の途中には温泉もわいてますし、羅臼平直下のお花畑もきれいだそうです(行ったことない)。それ目当て、という方もいるんでしょう。

さて、岩尾別温泉の木下小屋からはいきなりの急登。基本的に樹林の中の道で風がないので、暑くなりそうな日にはウチワを持参するのが正解。「風がなければ起こせばいい」は本州の夏山のみならず、北海道でも同じこと。1時間弱も登れば弥三吉清水へ。水はおいしいのだけれど、エキノコックスのことを考えるとちょっとなあ。飲料水は下から持参しましょ。
ここから上は何となく山おやじの気配も濃厚で、単独の場合はちょっと不安になるところ。Takemaの場合は空き缶に小石を入れたやつをザックにぶら下げて鈴がわりにしていたのだけれど、やはりさびしい音がカラカラと響くだけで、これじゃおやじにも聞こえないよなあととっても不安。羅臼平から二ッ池方面はおやじ出没のニュースが絶えないところだから、このあたりに出てもとりあえず不思議じゃないわけだ。げげっ(^.^)。
水場からも登りはひたすら続く。まあ、登ったり下ったりのロスがないからいいようなものの、ちょっと飽きるところでもあります。我慢して登るしかない。



この沢沿いの道(雨のあとを除いて水は流れてないけれど)をてけてけと登っていく。奥のあたりはもう羅臼平なのだけれど、最後の詰めになればなるほど傾斜が急になってきついんです(^_^;)。シナノキンバイあたりがちらほらと咲いているのを唯一の頼りとしてひたすら登るしかないです。水は多めに持っていくのが正解。何たって、羅臼平で終わりって訳じゃないんですから。でもって、着いた羅臼平はまさに「平」ということばがぴったりの平原地帯。そしてそこからはいよいよ羅臼岳本峰がしっかりとそびえ立っているのを見ることができます。「あーあ、まだ先は長いぞぉ」と、ちょっと気が重くなる一瞬だけど、まあしゃーない。

羅臼平からの歩き始めは見事に傾斜がなくルンルン気分(死語だ…)で歩けますが、徐々に傾斜はきつくなります。そして最後は顔料の登りとなり、ちくしょーっ早く着けよーっとぶつくさいっているうちにやっと頂上に着きます。頂上からはまさに絶景が拝めるのですがどうも強風吹き荒れてるときが多いみたい。自分の時も、羅臼平では無風だったのに、頂上では冷たい風がびゅーびゅー吹いていて、やたらくそ寒かった記憶があります(写真には風写らないけれど)。ま、夏なら雨具着れば済むわけですが。頂上からの写真はこちらをご覧下さいな。



ま、そんなわけで羅臼平まで戻ってゆっくりラーメンを食べ、下りは案外あっけなく岩尾別温泉に下りつき、あとは言わずとしれた岩尾別の無料露天風呂(知らない人はここから行って、ブラウザの「戻る」でこのコーナーに戻ってきてね)。はぁ、極楽じゃあ!
【おまけアドバイス】

正直言って結構きついです。斜里岳とおんなじくらいだろうと思うとひどい目に(?)あいます。なお、天気の悪い日は登らないのが賢明。頂上付近の風をなめちゃあいけません(おまけに岩場だし)。なお、「多和平まったりキャンプ日記」で登場した砂川さんは、多和から1日で羅臼岳を往復して再び多和に戻ってきた強者です。あれ、あれって確か最初はわたくしTakemaが「行きませんか?」と誘ったような気もするぞ。人をその気にさせといて自分は行かない、いわゆる「口は出すけど手は出さない」、何だか最近多いような気が…いかん、オヤジだな俺も。