− 旅行記その33 ドキドキの脱出行 from Vanuatu −

夕食時には曇り空とはいえ風もなく、本当に台風が来るのかなー、直撃に近いコースということだったけれど、案外夜のうちにぐぐっとそれてくれるんではないのか?と半ば期待しておりましたが、残念なことに「予報が当たっている」ことは、夜の1:00頃から屋根にたたきつけ始めた雨音&雷にてはっきりとわかりました。で、10:00くらいまで停電。やばいよなーこれ(冷汗)。

というわけで、「果たして今日、シドニー行きのフライト(15:30発)はちゃんと飛んでくれるのだろうか、いや飛んでくれないとヒジョーに困る!」という漠然たる不安(全然漠然としてませんが)はどんどん現実味を帯びてきます。しかも、飛ぶには飛んだとしても大幅なディレイではこれまた困る。シドニーでの乗り換え時間は約2hしかないんですから。



「とりあえず島の内部でこんな感じ」
Wmv形式、614KB、13秒

これは朝9:00ころ撮影したものですが、15:30とはいえフライトはあるのか?たとえその時間に風が弱まったとしても、機材が別の場所から飛んでこなければどうしようもないわけですから‥。
朝になってもすることがないので(計画時の目論見としては「お昼ご飯までスノーケリング三昧」だったのに‥)、とりあえずレセプションに状況を聞きに行ってきました。ちなみに上の動画はその途中に撮ったものです。

人の気配のないレセプションあたり(もちろん業務は通常通り行われていますんでホテルの係員さんはいますが、いかんせんお客の姿が全然なし)をうろうろしていたら、「最新の台風情報」のコピーが貼られていましたのでそれをパチリ。

うわー、バヌアツ共和国の西側をみごとに縦断するコースなんだぁ。この予報円によると、エファテ島に一番近づくのはちょうどお昼くらい。これって‥最悪だ!やっばーい!と同時に、ますます不安を増幅させるいやーな情報がレセプションからもたらされたのでありました。

ずっと前の方に書いたように、バヌアツ航空(コードシェア便はたぶんほとんどバヌアツ航空が運航しています。QFもしかり)は4ヵ国にしか国際便を飛ばしていないわけですが、そのうちの1便がすでに欠航決定!うわぁシドニー便はどうなるどうなるどうなるのよ?

しかし、びくびくしたって恐れおののいたって、それをおもんぱかった神様が「よっしゃ!」とサイクロンの進路を変えてくれるわけではありません。とりあえず「飛ぶことを信じて」空港方面に向かうしかないのであります。わずかな期待はといえば、フライト予定時刻が15:30=サイクロン通過予定から3時間あと、というところにあります。しかし定時出発じゃないとキビシイって、やっぱりあまりにもタイトなスケジュールだったよなぁとこの時ばかりは後悔(所詮こういうときだけなんだけれどね)。

ただしこんな時でもお腹は空くしというわけで、ブランチタイムというわけでレストランへ。ビーチサイドの椅子は「吹っ飛ばないように」固定され、鉢植えの樹木はどうせ立ててもまた倒れるというわけで倒されたまま。屋根のある場所も結構な風が吹き抜けていきますんでちょっと落ち着かないですが、でも雨が降りこまないだけでも幸せ。建物のいろんなところが「どどんがどん」系のいろんな擦れ合う音を立てておりました。Sオーナーさんも初のサイクロン経験ということで「すごいですね」とやや不安げ?
ちなみに、エファテ島界隈にサイクロンが来るというのはかなり珍しいことらしいんです。SPTの係員さん曰く「1年に1回来るかどうか?」ということでした。来ない年もあるという、そのあまりにも珍しきサイクロンの襲来に「大当たり」とはたまげるしかないですね!

しかしふと冷静に考えてみれば、われわれの行程があと1日遅かったとしたら、国際線よりもさらに小さな機材を使用しているタンナ国内線などはひとたまりもなかったわけです(実際、この日のタンナ便は全便欠航だったとか)。そうでなくても、われわれのタンナ滞在中にサイクロンが来ていたら、それこそ観光どころではなかったわけで‥うーん、ホントに間一髪で逃れてきたのかもしれんです(笑)。
でも空港を目指すということは、まず最初に「海渡りの荒行」が待ち受けているわけですよ。そう、この島に渡るための渡し船はとってもきゃしゃな、横波縦波にはとうてい立ち向かえそうもないものだったのですから!(ちなみにこの島は内海に位置しているので普段波はほとんどないみたいです)。最悪の場合、飛行機は出てもわれわれが島から出られない?(笑)。



雨は降ったり止んだり、風は相変わらず強いですがとりあえず船着き場へ。

しかし渡し船はちゃんと出るとのことで一安心、チェックアウトの上でいざ船着き場へ。しかし船着き場の浮き桟橋は大波小波でドンブラコ状態。うわーここに接岸されても乗るのは至難の業じゃないの?と思っていたら、来る船が何だか昨日と違う?そう、さすがに平常モードの渡し船では如何ともし難いというわけで、本日は「上陸用舟艇」みたいなゴツイやつが運航されていたのでありました。



本日の仕入れ品を降ろしたあとでわれわれが乗り込んだわけです。

というわけでいざ本島へ。乗組員の皆さん(来るときは船頭さん一人でしたが、この日は3-4人乗ってました)がわれわれのバックパックを背負って立ち、われわれも天井部分の網に手をかけて立ち乗りです(座ったら波でびしょびしょになるので)。



「何とか運航されていて一安心」
Wmv形式、624KB、13秒

いざ出発するやいなや大波小波でドンブラコ。来たときとは全然違う海の様子に唖然です。ああ、結局スノーケリングのスの字も楽しめなかったのね(とっても残念)。



ゆーらりゆらりと、ゆっくりゆっくり、それでもエンジンは唸りを上げて対岸へと進んでいきます。

それでも多少船体も大型&強力エンジンの賜物にて無事に対岸(本島)へ。よし、これで最悪はなくなったぞ。ちなみに後から考えれば、ブランチをとっていた頃の天気が一番激しかったかな。多少なりとも風雨は峠を越してきていたようでした。いや、この時はそんなのを考える余裕もありませんでしたが。

宿でタクシーの予約をしておいたので、対岸の砂浜にはすでにタクシーが待っていてくれました(もちろん迎車料金なんてものはありません)。ここからの基本料金である200VT/1人でまずは市内へ。おしんこどんのアイランドドレスをピックアップせねば。



時折土砂降りの雨と風‥。

無事アイランドドレスを手にしたおしんこどん。しかしビミョーにおしゃれ度がないとか何だとか。ま、リクエストしなかったんだからしょうがないか。でも彼女の日記には「でもかわいかった」とあるから問題ないでしょう(笑)。で、このアイランドドレスデビューはいつどこで?屋久島?(笑)。

このあと、待ち合わせしていたSPTの現地係員さん(現地の代行手配をして下さり、バヌアツ到着時にお会いした日本人の方です)に「ツリーハウスに泊まってきました」と申し上げたら驚いたの何のって。何でも、現地旅行社としても是非ラインアップに加えたい宿ながら、いかんせんアポが取れなくてどうしようもないという状況だったそうで(だからわれわれがまだ21番目のお客だったわけですが)。

というわけで連絡先等については包み隠さず伝達申し上げましたが、後日談で伝え聞いた話によると「やっぱり(何だか)難しい」のだとか。やっぱりお客は「確かなもの(予約)」を期待するわけで、そうなると、現地連絡先のない宿はやっぱり難しいのかも知れません。自分も今回は事前手配に随分苦労したもんなあ。で、現地に着いてから何とかというところで大当たりだったんですから(笑)。

さぁってあとはいよいよ空港に行くしかありません!成田みたいに早く行く必要はないんですが、気がせいているのでやっぱり‥というか、フライトキャンセルになっていたら困るし!で、空港の国際線ターミナルに着いてみると‥

ヌーメア行きはキャンセル表示となっていましたが、シドニー便(何で「SYDNEY」の文字が妙に小さいのかは謎でしたが)には何の表示もなし!そして画像はありませんが、何とチェックインカウンターに空港の係員が!「これは飛ぶ、間違いなく飛ぶはずだ!」。いやぁ嬉しかった!しかもカウンターにいるということは、これはもう憧れの「オンタイムフライト」の予感大!

順調にチェックインを終え、さらには出国ゲートもすでにオープンしている!何だよ心配して損したなー。‥というような杞憂は、実は新たなる不安の前兆となったのでありました。

出国手続きを終えて搭乗待合室へ。ここまでは順調だったのですが、いざ待合室に入ってみると、そこにいてほしかったシドニー行きの機体はどこにも姿が見えません。「格納庫から移動してくる」というような余裕ある機体数を保持するエアバヌアツではありませんから、「来るものが来なければ出るものも出ない」ということになるのは自明の理。時間だけがどんどん過ぎていきます。おーい頼むよ定刻出発してよ!

と、ようやくヒコーキが到着!しかしこれから給油や機体整備があるわけでしょ。頼むよ何とかシドニー発成田便に間に合うよう定刻に出発してよね。

しかし予想通りいつまでたっても機内への案内放送はありません(というか放送そのものがなされないわけですが)。うわー乗り換え余裕時間が刻々と減っていく!でも今考えれば成田までのスルーチェックインはしていたわけだし、あまり焦る必要はなかった気もしますが、とにかくこの時はドキドキまぎまぎテクマクマヤコン系の緊張はしておりました。

結局45分遅れでスタート。十分頑張ってくれたとは思いますがこりゃ結構シドニーであたふたするなぁと‥(ま、荷物は一応スルーで成田まで預けられたので=しかもちゃんとコンピュータを使って‥なのでたぶん大丈夫ではないかと半分は思っていましたが)。

そう思いつつ、シドニー到着後早足で成田行きの搭乗口に歩んでいくと‥

あっれーおかしいな?確かにまだ1時間くらい余裕はあるけれど、もう少し人が居てもいいんじゃない?それともこの日のフライトってこんなにガラガラってこと?

その謎については、「本来の」出発予定時間を越えた直後にようやく気づいたTakemaでありました。3月下旬のAus &NZといえば‥

だったんですね。あっちゃー、全然思いつかなかったわ。というわけで余裕の乗り換えとなりました。というわけで、今回オーストラリアには正式入国をしなかったわれわれですが、ぽっかり空いた暇に任せてなぜかAusラグビーチームのポロシャツを買っていたりして(笑)。あとはもう予定の通りにと。

というわけで、結果オーライともいえる(最近いつものことですが)今回のバヌアツ旅行記、これにて終了です!いやぁすっごく楽しい国でした!皆さんも是非!

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