おおっ、いるぞいるぞクジャクっ!でも‥。



村の周辺、あちこちで見られるクジャク。しかし写真にうまく収めるのは
それほどたやすいことではない(^_^;)

この島のガイドに必ず紹介されているのがこのクジャク。何でも以前この島にあったリゾートで飼われていたものが野生化したということですが、どうも今や島の人口よりも多くなってしまったらしいということ。飼われていた当時は餌付けしていたこともあり案外人間にも慣れていたそうですが、今や全くの野生となり、畑を荒らす厄介者でもあるようです(ほとんどの畑には彼らが侵入しないようにネットが張られています。そういえば、どうやってネット内に入り込んだかはいざ知らず、出られなくなって慌てふためくつがいがいたなあ)。警戒心も野生種そのもの。というわけで、るのは簡単ですが、きれいに写真に収めるのは結構至難の業(特に慣れない旅行者にとっては)。

銀座通りから緩やかに登りながら島の奥へと続く道をしばし散歩してみると、まぁいるわいるわ。安徳天皇陵墓あたりまで行くうちに、畑の向こう側とか藪の中とか、あちこちにうろうろしているのがわかる。でも彼ら、そう簡単に全身を現してはくれない。警戒心が強く、こちらの姿を見つけたその瞬間に逃げ出すから、カメラのピントを合わせる時間もない。うーちくしょーっ、何とか収めたいのにっ!



「あ、いた!」というわけでカメラを向けると、ご覧のようにあたふたと茂みの中に
隠れていってしまう。うーちくしょ。実は2匹の首が重なってるんだけれど、わかりませんよね。

ようやく彼らのお姿をきちんとカメラに収めることができたのはある日の夕方。何匹かが家の屋根の上でうろうろしている。「い、今だ!」と思いきや、実はこの時一眼レフのバッテリーが切れており、あるのはデジカメのみ。しかも時はまさに曇りの夕方、光量が足らないじゃあないのさ!フラッシュをたかないと真っ黒になるし、たいたところで距離が届かずうまく撮れないしで、結局ろくな写真にはならなかったな。せめて晴れた日の夕方だったら少しは条件がよかっただろうに、残念。

 

なんだかどよよーんと暗くてブレた写真でごめんなさい。これがデジカメの限界でした。
あ。右の写真は白クジャクとノーマルのつがいのようですな。

うーむ残念だけれどしょうがないなあと思っていたら、居酒屋「花女里家(かめりあ)」のマスターが、おみやげにとクジャクの羽を十数本譲ってくださいました。うーむありがたや。というわけでこの羽は、現在我が家でナミビアで買った太鼓や動物のミニチュアと同じ場所に飾られており、その結果部屋の中でどうもそのあたりだけ一種独特の雰囲気が醸し出されているわけですね(笑)。


今回の反省を生かしつつ、「いいクジャク写真」を撮るために、今回感じたことについて以下に書いておきます。

1: 今回見かけた場所は集落の近くというのが圧倒的に多い。俊寛堂(後述)より先にはいないことはないが数は少ない。やはり「畑の作物をいただきに」集まってくるからでしょうか。港から空港分岐までの道沿いで探すのが一番と思われます。

2: 車で移動しながら探すというのは一番良くない方法です。車が近づく音で彼らはこちらの存在をかぎ取ってしまいます。歩いて探しましょう。また、大声で話しながら探すのも同じ理由から不可。ヒソヒソ声くらいならいいでしょうが。

3: 集落近くの畑には小柴で組まれた柵がめぐらせてある場所も多く、案外に見通しはききません。しかしそれはクジャクの側からしても同じこと。というわけで、身をかがめ、畑の垣根の隙間からそっと中をのぞいてみましょう。上から顔を出すと一発で見つかりますが、案外「隙間からそうっとのぞく」と気づかれずに撮れるのじゃないでしょうか。ただしいうまでもないことですが、距離が遠いからといって畑への侵入は御法度です。

4: 念のため家屋の屋根の上も見ていきましょう。屋根の上のクジャクは位置的優位性を自覚しているからかそれほど警戒心は強くありませんし、こちら側としても障害物がないので撮影は楽です。でも、やはり200mmくらいの望遠レンズがあるに越したことはありません。

5: 集落を過ぎるとツバキの林が広がるようになります。案外そのエリアにも多く出没するのですが、いかんせんツバキ林の中は暗いので撮影には適さないかも。かえって俊寛堂を越えて平家城に行く途中の峠あたりでは障害物がない分きれいに撮れるかもしれません。

6: 昼間でも姿自体はあちこちで見かけます。夕方頃になると比較的活動が活発になるようです。あとは運ですね(笑)。

さてお次は、この島を語る上で欠かせない「もう一つの歴史硫黄島編」です。ちょっと堅い話も多いですが我慢してね。