(野湯編)

さて、1泊目の宿をここ神湯荘にした本当の理由、それはどこかのサイトで見かけたこんな記載にありました。それは‥

というもの。河原の湯といえばこのあたりで超有名なのはあの「川湯温泉」なのですが、天邪鬼のTakemaゆえ「そんな有名な場所は畏れ多くて‥(うそつけ有名な場所には行きたくないだけだ)というわけなのですね。それが、「河原の野湯が上湯にもある、しかもネット上で見る限りなぜだか情報が非常に少ない」となれば、これは万難を排して行かねばなるまいと考えるのはごく自然な流れ(あくまでTakema的にはね)というわけなのです。

しかしなぜ情報が少ないのか?さらに調べてみると、どうやらその場所は神湯荘の私有地内にあり、勝手に入り込んで掘ることは出来ないということがわかったわけです。それで「ならば宿泊だ!」と決めたわけですね。

前夜のうちに宿の方に聞いてみると、宿所有の河原の露天風呂の近くに湧出場所があるということがわかりました。「掘ってもいいですか?」という問いにはこうお答え下さいました。いわく、

すぐ近くにちゃんとした湯船があるのにどうして?といぶかしがる雰囲気ありありです(笑)。河原の湯には朝9:00から管理人さんが来るということで、それ以降に訪問してほしいと言われましたがもちろん問題はありません。よぉっし、スコップを持ってきた甲斐があったぁ!

というわけでいざ河原の湯へ。ちなみに、ネットで調べても情報が少ない理由がもう一つありました。この河原露天風呂は立ち寄り入浴を認めておらずあくまで利用は宿泊客だけに限られます。なのに、それなのに、神湯荘のWebサイトにもこの露天風呂は紹介されていないのですね。われわれがチェックインした時も宿の方はこの露天については話していなかった気がするし(これは記憶違いかも)、とにかく行った人が少ないのは確かなようです(勝手に断定)。

管理人さんに前日の宿泊者であること、そして湯の湧出箇所の掘削許可(ってほどのものでもないですが)をいただき、場所を教えてもらいます。あれま、男性用露天風呂のすぐ近くなんですね。でも露天風呂の湯は宿のものと同じだということですし、一応この場所で自噴している野湯とは微妙に別源泉のはずだとこれまた勝手に断定してしまいましょ。

場所はすぐに見つかりました。先人が工事をした形跡がありますが、やや浅すぎるのと藻が付き始めていること、そして湯温がちょっと高めなのが問題です。でもまぁ入れないことはないかなというわけで作業開始。

湯だまりを半分に仕切り、掘りやすそうな側を入浴場所と定めて掘り進めていきますが、これがまた結構石が多くて難儀します。深いところは水深30cmくらいまで掘れるのですが、そのすぐ脇にはどうしても動かない大きめの石(水深4cmくらい)があったりしてちょっとイマイチです。でもまぁここしかないだろうし‥と思った瞬間はたと気づきました!

そう思ってすぐ近く、流れにほど近い場所を見てみると、何やらそのあたりにも湧出がありそうな気配があります。スコップでちょっと掘ってみると‥

しかもこちらは流れに近いぶんかなり掘りやすく、スコップひとすくいで結構な量の砂や石を掘り取ることが出来るんです。こりゃいいやというわけでどんどん掘り進めます。また、川の水が微妙に流れ込む位置なので湯温調節も簡単です。時間さえあれば絶妙の野湯が出来るのは必定、しかし一応人を待たせているという現実もあり、とりあえず腰まで浸かれるくらいまで掘り進めたところでまぁこんなもんでしょと妥協(笑)。勝手に「涙の湯」とネーミングしたことは言うまでもありません(半分ホント)。

「こんな感じの野湯でした」(動画です)

コメントは、これまた不要ですよね(笑)。
Wmv形式、970KB、24秒



時間さえあればこの倍くらいの大きさ&1.5倍くらいの深さの湯船が出来たはずです。

ちなみに、すぐ下流には別の温泉浴場がありまして、そこからはこちらが丸見えだったということをここに付け加えさせていただきます(笑)。ま、お客さんはいなかったようだし、管理人さんに見られたくらいだったらまぁいいか(開き直り)。ただ、あちらの湯(出谷温泉浴場)はさらに下流からの引き湯ということですから明らかに別の源泉なんですよね。



出谷の温泉浴場には野猿(やえん)が設置されておりました(左上写真マウスオンで拡大)。右写真は神湯荘の露天風呂。広い!

というわけで野湯気分を満喫した後は次の湯を目指します!って、目的地はすぐ近くなんですが、いろいろと「所用」があるもので急がなきゃ。
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