− 行くぞかもしか温泉(その2) −

噴気があちこちに出ているエリアまで58分=ほぼ1時間かかりました。ここからは10分くらいで噴気口へたどり着けますから、やっぱりちょっとは早めに歩いてきたのかなというところです。

ここからは植物の生えていない噴気帯の中を歩きます。道は判然としませんが、迂闊に変なところを歩いてボッケを踏み抜いてしまったりすると目もあてられませんので注意。でもどうやって注意するのかといえば、少しでも先人が歩いた所を歩くくらいしかないんですけれどね。1999年の年末にカンボジア西部の元要塞だった小山に登ったときのスリルを思い出しました。今思えばあれは危険というより無謀だったかもしれないですが(笑)。



というわけで噴気口までもうすぐ。このあたり、あちこちから小さく湯気が立ちのぼり、当然のごとく硫黄臭も。

この噴気帯の下方に、うち捨てられた手作り湯船がありました。ちなみにそこからは新しい黒のホースがずっと下まで延びていましたから、おそらくは旧かもしか温泉跡まで続いているのでしょうが(温泉跡にも新しいホースの末端がありましたので)、いかんせんそのあたりからの湯の湧出自体が止まってしまっているのではどうしようもないですな。で、さらに登っていくといきなり目的の手作り湯船が姿を現しました!



よしよし、来た甲斐がありました!湯温は上段が熱め、下段の湯船は適温ただし浅めです。



やっほほーいと喜ぶ2人の図(意味ないけれど)。



上段の湯(左)は岩の割れ目から熱い湯が、沢の上からぬるい湯が注ぎ込んでいます。下段(右)は上段のあふれ湯です。



上段湯船内からの湧き出し(左上)は結構熱く、時々かき回さないと「アチチっ!」となります。噴気口は危険なので近づきませんでした。

午後ゆえ日差しは山に遮られてしまいましたが、10月半ばとはいえこの日は何とも暖かく、入浴するには何の躊躇もありません。後続の2人グループはのんびりモードで歩いているらしくまだ姿は見えず。というわけで紅葉を眺めながらの絶景露天風呂、いざ楽しまんいざ浸からんっ!


「うむむ大満足のかもしか温泉」 Wmv形式、2.57MB、1分8秒

惜しむらくはちょっと人の手が入りすぎているところですが、それら先人の苦労のおかげで湯船が維持されているわけですから文句を言ったら罰が当たりますね。




というわけでのんびりと湯を堪能したわけでございます‥と、このタイミングで後続の男性2人組の姿が下方に見えてきました(微妙に陰になっているので下から温泉部分は見えません)。というわけでおしんこどん共々着替えを開始。おしんこどんは「携帯脱衣着」とでもいうべき服を持参しているので何とかなるんですが(現にバヌアツでもピーターソンさんがいる場所で着替えていたし)、向こうが気を遣っちゃうかもしれないしね。

さてさて、名残を惜しみつつ下山開始です。下山とはいっても下の川まで下ったらまた上り返すわけですから(ちなみに駐車場の方がここより標高が高いです)少々気は重いです(笑)。

噴気帯の下りは足場がやや悪いので滑らないように下っていきます。と、向かいの山が午後の日差しに黄色く輝き始めました。うわーさっきまではそんなに綺麗に見えなかったのに、やはり太陽の角度によって全然輝き方が違うんですね。宿の跡まで降りてきて後ろを振り返ると、うーむ結構な傾斜地で遊んでいたのねと改めて実感です。

さらにどんどん下ります。これから向かうべき対岸の山がどんどん高くなっていくのを見るのは精神衛生上あまりよろしくありませんが、まぁこればっかりは仕方ありませんね。というわけで再びの川渡りのあと、ジグザグの登りは予想通り結構こたえました。




それでも何とか展望台まで登り切り、ここまで来てしまえばこっちのものです。というわけで来し方を振り返ると、おお、噴気が見える!

というわけで駐車場に再び戻ってきたのは15:35。入浴時間を含めても3時間はかからなかったのね、よかったよかった。でも、これから千葉まで車を運転することを思うとちょっと憂うつだったりして(笑)。

お昼ご飯は盛りそばだけだったのでお腹がすいたぁ、よって、遠刈田にあったイタリアンレストランにて早めの夕ご飯。あまり期待していなっかたけれどかなり美味しかった!おしんこどんは何と赤ワインまで注文しておりました(笑)。もっともこういう時は全然うらやましいと思わなくなってきたTakemaです。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」が徹底している模範ドライバーですな(自画自賛)。

さて、かもしか温泉の往復でかいた汗を流すべくどこか温泉にでも行きたいところです(笑)。全然下調べはしていなかったのですが、Tマップルに鎌先温泉のことが「湯治場の風情残る」と紹介されていましたんであっさり決定。

到着した頃にはすっかり夕方になっておりました。どこにしようかあては全くありませんでしたが、とりあえず木造で風情のある「最上屋」さんへ。

ぬるめの掛け流し湯に浸かりながらしばし湯ったり。宿の方はそろそろ夕食が始まりそうな時間になってきました。あーあ、これから帰宅だなんて面倒だよなぁ、いっそのこと‥いやいやそれはなりません(笑)。こけし模様の外灯に「じゃ、また来るわ」とサヨナラを言って、一気に千葉まで帰りましたとさ。
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