− その10 知られざる屋久島の野湯を求めてPart2(某所編) −
さて屋久島滞在も最終日となりました。しかしただでは帰りませんし帰れません!ここ2日の宴会で得た情報により、さらなる野湯探索に向けた気合いは高まるばかりなのです。「一番干潮の時は天然シャワー!」。え、ええっ?
ちなみに昨日のうちに敏郎さんにもある程度細かな話を伺っていましたし、潮風のお父さんも「あそこはどうだ」という話をなさっていましたんで、今日はきっちり「屋久島のシャワー野湯」をタンノーできるのではないかと期待わくわく、「今日なら大リーグボール3号だって打てる自信もある」し、根拠も自信もないけれど「スペクトルマンやバロムワンにもなぜか勝てる気がする」ような気になっておりました(不可思議。ちなみに若い人は知らないだろうなー)。
というわけで敏郎さんガイドのもと、屋久島野湯探索パート2のスタートです!
なお、この場所に関するご質問については、Takemaと直接の付き合い(面識)のある方以外にはお答え出来ません。ご容赦下さい。
車で島内某所まで移動し、行き止まりで車を止めてそこからは徒歩になります。海岸に出るとうわー強めの海風が気持ちいい!しかしここは断崖の上、ここを降りるのかと思うと足がすくみます‥が、ここはただの寄り道スポットというか、海の干満の様子を確認するためだけに立ち寄っただけとのことで一安心(笑)。
となれば、こんな場所に来るとついつい「あれ」をやりたくなっちゃうおしんこどん。2003年のパプアニューギニア以来、久々だなぁ。
「風と一つに」なろうとしているおしんこどん。マウスオンするとPNGでの同じポーズに変わります。
さてさて、そんなことをしているうちに敏郎さんが肝心の「温泉のありか」について説明してくれ始めました。風になっている場合じゃないって(笑)。実はかの温泉は、この視界内にあるというのです。どこにあるかというと「あの岩のあたり」‥って、どれもこれも岩なんですが?(笑)。
ちなみにこのお湯は温めだし、ゆっくりつかれるような場所は全くないそうですが(そりゃ岩場だしね)、この湯は岩の割れ目から湧出しており、特に干潮時に湧出量が増えるとのことです。そして何と日によっては「敏郎さんの背の高さくらい」にまで吹き上がっているのを見たこともあるそうです。でも、出ていないときもあるのだとか。
と、わくわくいっぱい夢いっぱいトキメキの遠足の朝みたいな気持ちになってきました。しかし敏郎さんは続けておっしゃいます。「ここから見るにまだ潮が引ききっていないようですが、どうだろう、少しは出てるかな?」。湯が出ていなかったら最悪そのもの。頼む、せめてほんの少しだけでもしみ出ていてくれーっ!
この数分後、場所を変え林の中を降りていく4人の姿がありました。ん?3人じゃなくて4人って?
ずんずんずずんと降りていき、さぁてここからは岩場です。全員ビーサン着用なんですが(笑)。
実は、源泉の出ている場所の地主さんが同行してくれることになったのです。さすが地元のつながりが濃いと話が早い、敏郎さんナイスです。そして、オーナー公認なら堂々と進めるぞと気をよくしたTakemaでありました。それにしても、ここからの岩場はかなり険しく、こけたら命はともかくケガをすること必定です。
こんな岩場を下ってきますから、ホントはビーサンじゃ駄目ですよね(苦笑)。ちなみにこの岩場まで来るルートも別に踏み分けられているわけではなく、場所を知っている人でなければ絶対に「道」を見つけることは出来ないでしょう。今回は敏郎さんに地主さんまでお手伝いいただき、感謝の極みでありました。
さて、入り江まで降りてくるあたりから確かに感じていた硫黄臭。しかし、ざっとあたりを見る限り「天然シャワー」は残念ながら噴出していないようです。ちみっと残念、でもそれは仕方ないとしても、せめて湯のしみ出しは?というわけでじっくりとこのあたりを探してみると?
実はこのあたりのあちこちから湯が湧き出ていたのでありました!
湯だまりの深さは‥だいたい10cmくらい。とはいえいかんせんご覧の通りの岩場ですから湯だまりの拡張は相成りません(当然)。というわけでここはやむを得ず足湯でお茶を濁すしかないか。携帯湯船を持参すれば何とかなるような気はしますが、湧出量は少ないようですから、溜めているうちに、ただでさえぬるい湯(体感で明らかに40度より下、湯泊と同じくらい)がさらにぬるくなってしまいそうな気はします。いずれにせよ夏向き、いや夏限定の湯かもしれませんが、「屋久島の夏」は長そうですから、今度は携帯湯船を‥いや飛行機にあんなもんを預けるのもナニだし、以前お払い箱にした子供用プールでもいいか(大笑)。
さて続いては例の「天然シャワー」なのですが、湯量こそほんのちょこっとではありましたが確かにありました!
ほおら、ちょぼちょぼとですが確かに吹き出しています!え゛、全然わからないって?そりゃ確かにしみ出した硫黄分とおぼしき白の結晶で見にくいんですが‥はいはいわかりました。ガイドラインとして矢印を付けてみました。どの画像もマウスオンで矢印付きに変わりますんで、矢印のすぐ下のあたりを凝視してみてください。何となく湯のラインが‥わかります?(笑)。ちなみに右上の画像が一番勢いがいいですね。いざというとき天然シャワーになるのはこれでしょうか?しかし、そうなるとハイパワーシャワー時の落下点は海の中になっちゃうんですが(苦笑)。
ちなみにもちろん飲泉もしてみましたが、これだけ海に近い場所(海水面まで水平・垂直距離約50cm−1m)にあり、しかも潮の干満に湯量が大きく左右される温泉であるにもかかわらず、塩分は全く感知できませんでした。硫黄臭のする温泉ながら湯そのものは意外とマイルドな単純硫黄泉のようです。屋久島は火山島ではありませんが、この湯の大元をたどるとかつて巨大爆発を起こした姶良火山のマグマにまで行きあたるのかな。
と、実はこの入り江の別の場所にも硫黄分の大規模な結晶エリア発見!
うーむ、あれは確かにこちらよりも大規模な感じです。しかし、あそこまでいくのにはちょっとビーサンでは(笑)。それに、見る限りあのあたりの岩は乾いている感じですし、地主さんもあちらについては湯が出ているか否かはおっしゃっていなかったし。そして何よりも上の画像ではよく分かりませんが、実は見えている岩肌のあちこちが白く染まっていたのですが、どこも白い部分の下側に水分の気配はありませんでしたから、湯は出ていないのでしょう。温泉の圧力が高まった時は、それこそ岩場のあちこちから湯があふれ出るのかな。そんな時に再訪できたら最高なんですが。
というわけで、飲泉も手湯もしたし、後は足湯で満足するよりありません。
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というわけで念願の未利用源泉訪問を果たしたわれわれは、再び来た道というか岩場をえっちらおっちらと登りかえしていくのでした。あー楽しかった♪ちなみに場所が場所だけに地主さんの許可なしに入域するのは控えた方がいいと思います。って、岩肌の結晶を含めて道路から見える場所では全くないですし、よっぽどの篤志家しか行かないでしょうけれどね。というわけで、「屋久島の知られざる野湯探索」、トローキの滝壺温泉を含めて1勝1分け(負けに近いですが)というところかな。
帰り道の画像ですが、ね、結構えぐいところを歩いてるでしょ(笑)。
この後はいったん潮風さんに戻り、お父さんお母さんと四方山話に花を咲かせます。敏郎さんはいったん自分の建物に戻られましたが、情報収集を含め敏郎さんなしには行かれなかった場所でしょう。本当にありがとうございました!
さて、それでもいつまでものんびりしているわけにはいきません(のんびりしたいんだけれどなぁ)、午後の飛行機に乗らなくっちゃ。というわけで皆さんで記念写真を撮ったあと(潮風おかあさんはあまり写真がお好きでないということもあってここには載せませんが)、さようならを申し上げていざ出発、また必ずおじゃましますからね!
それでもっていざ空港へ‥とはいかず、昼過ぎの尾之間温泉へ最後のあがきとばかりに立ち寄り(笑)。さすがに平日の真っ昼間ということか、地元の人々はお仕事だし、観光客はよりによって一日の中で一番暑いこの時間に熱い湯に浸かるのをさけたということか、何と男女とも貸し切りでありました。思わず泳いでみたくもなったけれど「大人の了見」でやめておきました(笑)。
あー、屋久島最後の幸せ♪
このあと安房に行って、ここ5日間借りっぱなしだった「華のやパジェロ号」をお返しし、しばしJUNさんとネット上の某サイト(もちろんアダルト系じゃありません(大笑))についての情報をいただいたりなどしつつ、今度は別の華のやワンボックス号にて空港まで送っていただきました。うわーVIP待遇‥って、忙しくない時間だったからゆえのご厚意、心より感謝いたしますJUNさんm(_ _)m。
空港にはちょっと早めに着いたせいか、チェックインを済ませてもまだ多少時間あり。というわけで空港内の軽食レストランで時間をつぶすことに。あれれ昔から食券の販売機なんてあったっけと思いつつ、何にしようかなと券売機を眺めていると‥
うーむ、さすが屋久島と言うところでしょうかね!(左上画像にマウスオンすると、予想通りの画像に変わります)
屋久島での最後の摂取物というのが三岳ロックというのはTakemaにとって何よりです(ただし家でもおんなじような飲み方をしているわけですが)。じっくり、カラカラ、ちびり。あー、もう最高でした夏の屋久島!まだまだマンネリとはほど遠いこの島に、また来るぞ!ちなみに次回は久々に口永良部も再訪してみようかな。うん、野湯を求めて(笑)。
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