− その3 赤湯から下山、ついでに清津峡温泉へ −
朝になり‥油断したというか失敗したというか、いやある種当然の帰結というべきなのか、実はわれわれはものすごい身体的変化に見舞われていたのであります。というのも、
しかもストレッチやクールダウンの運動もなしにわれわれがやったことといえば「温泉のハシゴ湯」ですからね、熱をもった筋肉に「さらなる温熱療法」がどのような結果をもたらすかはあまりにもわかりやすい?
というわけで特にTakemaは「一歩ごとのアイタタッ!」とお付き合いせざるを得なくなったのであります。しかし懲りずに朝食後にはしっかり朝湯でしょ!
この日は昨日とうってかわっていい天気。悔しいような気もしますが(笑)。
皆さん出発&お仕事スタート準備とあれば、湯ったりするしかないでしょう!
というわけでしっかりこの朝も(夜の湯めぐりが出来なかった悔しさもあり)3湯めぐりをタンノーいたしました。いやーそれにしても筋肉痛が結構厳しい!ただこれって登山の場合ちょっと歩いているうちにわからなくなっちゃうもんなんだよなぁと、はるか昔の経験をもとに自分に言い聞かせました。実際そうなってくれたのにこれまた安心♪
宿泊棟の縁側は何ともいい感じです。おしんこどんは靴下ひとつでほたえまくってます。
というわけで歩き始めてすぐに、工事の皆さんの「現場」をおじゃますることになるわけです。このエリアが豪雪地帯であり、しかも谷筋ゆえ雪崩の影響を大きく受けるというのはわかるんですけれど、数年前にはH型鋼の橋脚をひね曲げるような雪のパワーは、もう拙サイトでも何度も触れてきた鈴木牧之「北越雪譜」の世界そのものですね。
ちなみに前の橋で使えなくなったH型鋼は、現在小屋上流側の護岸として利用されています。が‥あれだけの重量物をどうやってあんなふうに並べたんでしょうか?聞くのを忘れましたが、謎であります。
ちなみに対岸に渡ってみるとそこはさまざまな建築物資の集積場となっており、たぶんこれら全ての資材はヘリで空輸されたと思われますが、そこにはユンボの姿も!分解して空送したのかも知れませんが驚いた!そしてその向こうには、まさに岩を砕かんとハンマーを振り上げる作業員の勇姿が見えています(何だかミスマッチ)。雪が来る前に完成させねばということなんでしょう。でもどうして紅葉が始まるというこの時期に工事開始?ちょっと不思議でありました。
まぁそれはいいとしてと思って歩いていくとすぐに次の橋に到着です。ちらりと見てみればこの橋も微妙にここは昨日上流で渡ったサゴイ沢、というわけで
ありがとうサゴイ沢!と2人で無意味にバンザイ!
この日は見事に快晴。昨日がこの天気だったら‥と思わないでもありませんが、まぁ今さら考えてもしょうがないですし、あの下り道では大汗をかいたこと必定だったろうということでまぁいいや。ちなみにこの日のコースタイムは2時間ちょいということなんですが、それで行かれるかどうかは、とある電子機器にかかっていたわけです。
夏のような景色の中を下るでもなく登るでもなく、トチの実を踏みしめながら歩きます。
その電子機器とは「携帯電話」。いやね、途中の「見返りの松」なるところでdokomo携帯のエリアになるから、ここでタクシーを呼ぶと湯沢から上がってくるタクシーとだいたい同じタイミングになると言われていたんですよ from アサヒタクシー。
ちなみに同宿だった皆さんの携帯はauだったりソフトバンクだったりしたわけで、前日上がってくる時にも「見返りの松」はもちろんのこと全ての場所で(あまつさえバス停エリアでも)圏外だったんだとか。
しかしTakemaのDocomo携帯には一抹の不安がありました。それはこのGW 、秋田の木地山キャンプ場にてのこのような顛末から。
うーん、そりゃ古い機種(F901itv)ですけれどね、ただのエリアの世界で古いも新しいもあるんでしょうか?(あるのかも知れません)。
でも頼むからここ「見返りの松」においては何とか電話が通じて欲しいのであります。元橋バス停まで歩くことになればさらに1:30がプラスされるし、そこでバスに乗るのではなくやっぱりタクシーで再び和田小屋下の駐車場まで行ってもらわなければならないわけで、だとしたら何とか「古い機種だから通じない」ということにはなってほしくないのであります!頼む(笑)。
というわけで「見返りの松」に到着です。と、その直前に携帯が鳴りました。友人からのメールです。発信は‥あれま昨日。ということは‥
携帯電話を見ると、2/3立ってます!と、時に1本になることも。うわー危ないアブナイ!通じるときにコトを行わねばなりませんね。というわけでアサヒタクシーさんにどどんと電話!よーしよし、何とか予約OK!それにしてもあの木地山のはんにゃはらみたって?(謎)。
さて実はこの日鷹ノ巣峠までは小屋の若いお兄ちゃんに抜かれたり抜いたりの行程だったわけです。というのもこのお兄ちゃんは下の駐車場往復の歩荷ゆえ往路(下り)は完全に空身なんですよね。でもお兄ちゃんには重要なお仕事=キノコ取りが。そんなわけで途中すれ違ったときに「どんなキノコを?」というわけで収穫物を見せていただきました。
うわーたっぷり!左&中央は煮込んでも身が崩れないというシシタケ?、右はセンボンシメジ。
さてこのあとも尾根筋はたまーに視界も開けて遠くの山々も見えるんですよね。たぶん方角的には平標山かな?もう20年前に行ったきり、もう一度稜線縦走もしてみたいなぁ。
そんな中、赤湯へと向かう工事関係者の皆さんが息を切らせて登っていきました。お仕事とはいえ‥いやお仕事のあとは!
いやー今日は何ともわかりやすい行程です。最初に200m登る覚悟さえしていれば(!)あとはだらだらの道&下りですからね。昨日のような悩ましい指導標もないし。筋肉痛?いやそれはどこかに消えちゃいましたって(翌日筋肉たちがさらなる大復活を遂げたのは事実ですが)。
最後の沢でTakemaは理性的に?(水をすくって飲み)、おしんこどんは野性のままに?(流水をそのまま口にしたのでした)。
ここからは普通の林道歩きしばしでゲート、あれまもうタクシーさんが待機してくれてました。というわけで和田小屋下の駐車場まで‥うわ驚いた結構近いと思っていたのに、実は越後湯沢の駅に行くよりもはるかに遠い距離だったんですね。ちなみに運転手さんのおっしゃる「この地域はねぇ」、わかるんですけれど同意は出来なかったな。
駐車場まで戻りここからはまっすぐ帰ってもいいんですが、せっかく清津川の最上流部の宿に泊まったんだから「もう少し下流の温泉」に浸かるのもいいかなというわけで、わざわざ清津峡温泉まで行ってみました。某秘湯を守る会のお宿は本日休業というわけで、その向かいにある日帰り施設の「よーへり」さんへ。
全然知らなかったんですが、こちらは日帰り専用施設だったんだですね。というかもともとの宿泊施設を引き取ったというか‥。でもきっちりいい感じなんですけれどね。
実はちょっとビクビクしながら入った浴室ですが、しっかりかけ流しのいいお湯でした。味は‥しまったもう忘れちゃいましたがさっぱり系タマゴ味だった気がします(失礼)。
このあとはす向かいの食堂で遅いお昼ご飯をいただき、駐車場近くのお土産屋さんにてとち餅を購入し(ここのはウマイ!)、ようやく帰ってきた次第です。ちなみにこの翌日は「階段の上り下りにも苦労する」情けない筋肉痛でしたっけ。
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