− その11 岩木山神社にお詣り。嶽きみ、津軽おでんを食べたらいよいよ〆の2湯!−



そんなわけでやって来ました岩木山神社!

岩木山には登ったこともあるし、山麓の湯段温泉には宿泊もしたし、嶽きみだって食べたことはありますが、でもなぜかいつも「岩木山神社」は通過してしまっていたわけですね。しかしそれは余りにも畏れ多い行為ではないかというわけで、今回はきちんと参拝することにいたしました。

‥というのは表向きの理由で、実はこのすぐ近くに気になる湯があったから来たというのが正しいところなんですけれどね。というわけで3人ともタオルを握りしめてのお詣りとなりました。目指すはその名も「岩木温泉」。百沢温泉エリアの一湯として位置づけられているようですが引き湯ではなく自家源泉で、かなりひなびた風情が漂っているというのですからこれは行かずにはいられません。

というわけで「参拝の前に身を清めねば」という大義名分のもと意気揚々と行ってみると‥



ちなみにこの日は29日なんです。明後日からは通常営業に戻るということなんですよね、くわー残念無念!

これは「お詣りを錦の御旗にみせかけて温泉入浴の欲望を遂げんとする似非信仰心あふれるTakemaに対して岩木山の神様が喝を入れてくださった」に違いないところです。それならばせめてお詫びを申し上げなきゃというわけで、今度は真っ直ぐに本殿へと緩やかな坂を登っていく3人でありました(くまさんおしんこどんゴメンナサイ)。

ちなみにくまさんは実家がこちら(弘前)にあるということで、年始の初詣にはいつもお詣りに来ておられるのだとか。道理で境内のどこに何があるとか、詳しいですねー。



参拝客の姿はさほど多くありません。おかげでゆっくり参拝できました。

石橋が架けられた池には上流から山の湧水が流し込まれています。で、そこには尺イワナ、いやもっとあるなぁ1尺5寸くらいはあるイワナが悠々と泳ぎ回っています。が、そのイワナに混じって薄黄色というか金色のコイも‥ん?コイにしては体格も細すぎるし、顔つきは‥これって、もしかして

くまさんはこのことに気づくと即座に「この池の中で近親交配しているからか!」とおっしゃっていました。で、今調べてわかったのですが、サケ科のアルビノは優性遺伝するのだそうです。天敵がいないこの池でアルビノが生き延びる可能性は高い‥となると、やがてこの池のイワナは全てアルビノになってしまうのでしょうか?

さらに本殿に近づいていくと、手水場がありました。が、ここの手水場は何だか豪快!

このひしゃくの大きくて長いこと!桶の部分に水が入るとずっしりと重く、おしんこどんは両手で支えています。3つの湧き口には龍の彫刻があり(ただし真ん中は欠落?)、苔むした礎石とともに重厚なものとなっています。

と、お清めをすませたくまさんがいきなり大笑いを始めました。「り、龍の顔が!」(右上画像マウスオン)。どうやら誰かが龍の目の部分に五円玉を並べたようですが、罰当たりなのでこのようなことはやめておきましょうね。



山門には「上り狛犬」と「下り狛犬」が対になっています。

そんなわけで参拝を終えて駐車場まで戻ってきました。と、Takemaがちょっと用足しをしているうちに‥ん?くまさんが屋台に歩いて行ったぞ(笑)



1本ずつごちそうしてくれました!青森ではおでんといえば「生姜味噌をつけて食べるもの」なのだそうで、青森商工会議所の青森おでんサイトによると「ご当地フード」として「B-1グランプリ(B級ご当地グルメ日本一決定戦)」にも出場したのだとか。味噌田楽というのはまぁどこにでもありますが、その味噌に生姜をすり下ろしてすき込むというのは、寒い地方ならではの発想ですね。

ちなみに上記サイトのトップページにリンクされている「しょうが味噌おでんラプソディ」(MP3形式)は何だか秀逸で気に入りました(笑)。思わず拙PCにダウンロード♪

ちなみにくまさんによると「うーん、ここのはちょっとタレが甘すぎるな、うん」ということでしたが、われわれ2人はそう感じることもなく(初食ですから比較できない)、美味しくいただきましたよ。

さて、岩木温泉は臨時休業でダメでしたが、どうやらこの周辺には他にも温泉宿があるみたい。というわけで駐車場から見えていた「清明館」の湯をいただきに行きました。

岩木旅館からすぐの所にあるということでもしかしたら?と思いましたがやはりあちらからの引き湯らしいです。しっかり熱い湯がかけ流しで注がれています。最初から窓が開けられていたので熱気とは無縁、この日はかなり暑かったのでこれは嬉しいですね。ちなみに宿の内部や浴室はリニューアルされており清潔感があふれていました。極薄黄色の湯からは僅かに金気臭も漂い、なかなかよい湯です。

湯の投入はライオン口からなのですが、よく見ると析出物で口の周りがトゲトゲになっています(わかりにくいですが右上画像マウスオンで別画像に変わります)。これは浴槽縁も同じことで、すみっこの方は大根おろし器みたいになっていました。浴槽からの上がり口側に木の板が渡されていたのは「そのトゲトゲからお客さんを守るため」だと思われます(2つ上の右側画像がそれです)。ネット上の少し古い訪問記の写真を見るとこの板はなかったようですね。トゲトゲはどんどん成長しているのです。

さて8月下旬の岩木山といえば忘れちゃならないのが名産の「嶽きみ」。この周辺地域で採れるトウモロコシは寒暖差の関係で甘みがとても強く、地域限定の名産となっています。今年は天候不順の影響もあってか農産物の生育は遅れ気味だったと思いますが、それでももう直売の露天が軒を並べていたので、これをおみやげにして持ち帰ることに(もちろんゆできびをその場でちょこっと食べたことはいうまでもありません)。

まだシーズンはじめのこの時期に出ている品種は「恵味(めぐみ)」、このあと9月に入ると「味来(みらい)」に変わるようですが、味来が出回るまでうろうろしているわけにもいかないので(というか今日帰るんだから)恵味を何本か買うことにしました。味は‥以前食べたものより甘みがちょっと弱いように感じましたが、これはやはり日照不足が影響しているのかな?

さてここであおもりくまさんとはお別れです。いやーいきなりのお誘いのみならず、今日は一日ずずずいっとお付き合いいただきまして本当にありがとうございました!また青森に来る際は(もっと早めに)ご連絡させていただきますね!

そのあとはアップルロード経由で岩木山からどんどん離れていきます。あー何だかとっても切ないなぁ悲しいなぁ帰りたくないなぁ‥って、そんな小学生みたいなことを言っても仕方がないので(笑)、この旅行の〆湯として白馬龍神温泉にでもと思いながら車を走らせていたら‥いつの間にか通過しちゃってました(苦笑)。それじゃということでいまだ訪問したことのなかった大鰐温泉へ。いくつかある共同浴場のうちどこでもよかったのですが(下調べゼロだったので行き当たりばったり)、青柳会館に入ってみることに。

先客さんがいなくなった一瞬の隙をついてカメラを持ち込み、撮影!ただしこの約30秒後に次のお客さんが入ってこられたので画像は2枚だけです(さすが土曜の午後)。ちなみに「大鰐の共同湯はどこも熱い」とのことでしたが確かに熱いです。「このあと700km近く運転するんだから、ここでしゃっきりしておきなさいよ」という岩木の山の神のご託宣だと思うことにしました(入れないほどじゃないです、45℃強かな)。しかし、しばらく浸かっていて慣れた頃に「さて源泉チェックをば」と思ったのが運の尽き。

右上画像の塩ビパイプから流し込まれている源泉に何気なく(でも結構大胆に)手をかざした瞬間、Takemaの心の叫びが次のようにシャウトしました!

ここの源泉(大鰐統合源泉)の湯温は68℃らしいのですが、もっとあったんじゃないのと思えるほどのあつ湯に手の表面が硬直しました。すかさずTakemaが緊急避難措置を取ったことは言うまでもありません。それは「ビニールホースから出る水に手をかざした」のではなく、「少しでもぬるいと考えたのか45℃強の湯船に手を浸した」というわけです(でもこの辺は46℃を越えてたかも)。その一瞬のあと「そうだこっちじゃない」と水の方に移動したんですけれどね。あっちゃー最後の最後でお馬鹿(笑)。さいわい一瞬の出来事だったので「本格火傷」に至ることはなく事なきを得ました。

このあとは碇ヶ関の道の駅で早めの夕食とし、高速に乗ったのは18:00を回っていました。ここから東北〜磐越〜常磐道を経由してわが家まで700km近くを運転したわけで(しかも夜間)、長距離トラックドライバー諸氏の日々のご苦労がよくわかりました。途中何ヶ所か仮眠して、結局家に着いたのは日曜日の午前3:30頃だったと記憶しています。

結局、この直前に旅行した北海道と合わせ、2009年8月の温泉訪問数(入浴したもの。野湯の場合のみ手湯足湯を含む)は70近くに達したのであります(大笑)。ちなみにこのページを作っている本日(9/26)現在、今月の温泉入浴数は「0」。というか純粋お出かけ回数自体が「0」なのであります。諸事情があったので何とも言えませんが、明日は今月最後の日曜日、どうしようかな(笑)。
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