− 妙高&蓮華温泉その他の湯めぐり(6) 最後の最後に長年の懸案湯「金平の湯」訪問!

さて、カキをパクついたところでしばし「本日残りの人生の過ごし方について大検討タイム」です。すでに時刻は15:00近く。ここから家までは高速を使っても300kmはありますから直行で帰ってもよいのですが、滅多に来ないこのエリアゆえ「どこかに寄り道したい」ような気もします。高速沿線で近い観光地は‥妙高かぁ(笑)。昨日の今日ということもありこれはさすがにパスするとして、野尻湖もイマイチ気乗りしません。そんなこんなで地図を眺めていたところ‥

この金平の湯のある場所にはずっと以前に訪問したことがあるのですが、時期が早すぎてまだ冬眠中(冬期閉鎖)だったのです。その後ずっとご無沙汰しているうちに近隣の不動の湯が廃止されてしまいましたんで、もしやそのうちこちらも‥と気にしてはいたんですよね。よかったー思い出して!

Takemaの持っているツーリングマップルには温泉の表示はありませんが、場所はもうわかっているので問題なし。確かここを曲がるんだよなーと思ったところでふと看板を見てみると‥



こんな看板、以前はなかったような気もしますが、もしかしたら雪に埋もれて見えていなかっただけかもしれません。しかしこういう看板を出すってことは「集落外の方の入浴も歓迎しますよ」っていうことなのかな?だとしたら嬉しいことではありますが、押すな押すなの大盛況になるのも困るのでこれ以上立派な看板にしないでください(身勝手)。

富倉地区へと上がっていく道は一部を除きすれ違いが困難なほど細く、しかも急です。やがて集落内に入ると、家々がわずかな平地を利用して点在しています。しかし倒壊したまま放置されている民家もあったりして、この集落の過疎化もさらに進行しているのだと思わざるを得ません。

集落唯一の食事処である「はしば食堂」を左に見ながらさらに山道を登っていきます。ちなみにここのお蕎麦はヒジョーに絶品だということで是非いつか食べてみたいのですが、まずは湯を目指して先を急ぎます。前回訪問時には除雪されていなかった区間に入り、さらに上っていくと‥



ここは無人の施設ゆえ、やっているかどうかが気になりますが‥建物の裏からポンプだか何だかの音が聞こえていますからこれまた大丈夫そう。よぉっし来た甲斐がありました!勇躍しながら正面左側、男湯と書かれたドアを開けてみると、



大好きな風情です。しかも脱衣場・浴室ともきれいに清掃がなされていて、地域の人々がこの湯をいかに大切にしているかがわかります。入浴マナーに関する掲示もありましたので、皆さんきれいに使いましょう。もちろんゴミは持ち帰りましょうね。



料金箱も味わい深いです。200円とありますが500円投入(実は小銭がなかっただけともいう)。

というわけで、アドレナリン絶好調のままいざ浴室へ。やっほほーい♪

本日の〆湯にふさわしい感動的な風情であります。お湯はちょっとスベ感あり。この日は朝からいろんな源泉に浸かってきましたが、何だかこのお湯が一番お肌に優しいように思われます(笑)。

ちなみにここの給湯システムはかなり独特のようです。そのあたりについては温泉文化研究所の調査レポートに詳述されていますのでここでは割愛しますが、壁側の湯口から出ている湯は加熱かけ流し湯ではなく、女湯浴槽底から回ってきた湯だそうですのでご注意を(笑)。非加熱源泉は黄色い方のホースですのでお間違えなくどうぞ。

そして加熱はといえば、浴槽内にある横穴から加熱湯がじわじわと出てきており、昔のバランス型風呂釜と同じような造りになっていますね。建物の外にある釜で加熱しているようです。

そうそう、そういえばこの加熱は、源泉とともに?湧出している天然ガスを利用しているのだそうで、従って燃料代は無料(照明やポンプ稼働の電気代はかかりますが)。昨今の燃料費高騰は近隣の不動の湯を廃止に追い込みましたが、こちらはその点では大丈夫そうですね(嬉)。



屋根の下は広い吹き抜けになっていて開放感抜群、これなら湯気がこもることも一切なさそう。

【滝野脇金平(かなびら)の湯】(閉鎖済)
さて湯上がりにあたりをうろうろしていましたら‥ははぁ、これですね天然ガス利用のボイラーは(笑)。

無人の施設なので、時に風でボイラーの火が消えてしまうこともあるようで、そうなると「冷鉱泉が湯船に充ち満ちて苦難の入浴を余儀なくされる」ことにもなったりするようです(笑)。

というわけであとはひたすら千葉まで帰るだけ。家に到着したのは21:00少し前でした。はぁ、楽しき真夏の湯めぐりでしたとさ。
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