でも、何でダート路に進入してるんでしょ(笑)。

(2010/11/3)

今夏はアイスランドに出かけたこともありバイクの遠乗りはなかったわけですが、9月も忙しくてそもそもお出かけをしていませんでしたし。10月も四輪では岩手県までお出かけしましたがバイクでの遠乗りはゼロ。では日帰りのツーリングはいったいいつが最後だったろうとググってみれば(いやググる必要はないか)‥

これはひどい!(笑)。もちろんかねてから申し上げているように通勤で使っていることもあり走行距離はじわりじわりと増えているのではありますが、これではただの「通勤グライダー」に堕してしまうので、本来の「ツーリングライダー」への回帰を目指すべくそろそろ走りに行かねばいかんという使命感に燃え始めていたTakemaなのでありました(ホントかなー)。

しかしこのところ週末の連休が取れず、Takemaも前頭葉付近の頭髪のみならず年齢による体力というよりは気力も衰えてきているようなのです。だってですね、

それはあたりまえだろうと思われる御仁に申し上げます。少し前のTakemaは違ったんです。休みとなれば大雨でもない限り出かけてました。Takemaが社会人になって数ヶ月後「仕事が忙しくて休日は昼近くまで寝ている」自分に対して「これでいいのかTakema!」と自問自答した上で己に課した課題、それが

というMy掟でありました。でも22才の時に決めたこの掟、46才の今のTakemaにはやっぱりキツイと思うこともあるのですよ(笑)。

しかしだからといって「3ヶ月半もの長きにわたりバイクで遠出をしていない」という現実を正当化することは出来ません。これはもうすぐにでも(本格的に寒くなる前に)走らなければイカンのであります!

そして11/3早朝6:00。ベランダでタバコを吸っているTakemaの姿がありました。もちろん寝起きなのですが、明晰とはほど遠い寝起きの頭で考えていたこと、それは「どこに走りに行くか」という、まさに前向き、人類はこうやって文明を発展させていったに違いないと確信するようなポジティブな精神生活であったわけなのです(まだ眠いんだけれどね)。

この時間ですからまだあまり明るくもありません。日も短くなってきたし、1日を濃厚に堪能するのであれば今出発するしかないはず!でもどこに行こう‥。

実は前夜の天気予報で、「関東北部は北寄りの季節風が強いでしょう。草津は最低気温0度、最高気温3度の予想です」という情報を仕入れていました。この予報を聞く前は、

と意気込んでいた部分もあったのですが、草津でそれじゃ上は凍結してるでしょうが。そんなわけでさっさと断念していたわけです。で、どうしようと考えていたところで?

あー、もう最悪ですね(大笑)。というわけで「布団の国の王様」よろしく二度寝決行(笑)。

しかしちゃんと8時過ぎに目覚めました(遅いな)。おしんこどんは用事があるので先に起きていました。さてどうする?房総半島部は「来たるべき寒い冬」を考えればストックとしてキープしておきたい気持ちもあるし、でも阿武隈北部までこの時間から走っていくのもナニだし‥と思っていたところで、ある湯がぐぐっと目の前に浮かんできたのであります。それは‥「湯小屋温泉」!

そんなわけで朝ごはんをしっかり食べた上で9:20に出発です。目指すは北関東道の水戸南IC!ちなみにこのころ北関東道を結構な速さで走りぬけたバイクがいたそうです。あくまで聞いた話ですが(笑)。リミッターのない164馬力バイクはすごいんですね(しみじみ)。

そんなわけで、あくまで制限速度厳守を心がけるTakemaなのですから結構時間もかかり‥あれ?随分早く着いちゃったな(笑)。

そんなわけでここからが勝負なのです。最初に目指すのは「湯小屋泉荘」という湯なのですが、結構な山の奥にあるのに案内表示があるようで肝心なところになく、結構迷うみたいなのでありますよ。ついでに言えば途中からダートになるらしい?(汗)。

そんなわけで今回は車のカーナビを取り外して持ってきました。こういう時のためにバッテリーでも起動するポータブルナビにしたんですよ(もっともTakemaバイクには12Vの電源ソケットも付いているんですが)。タンクバッグのマップケースに入れて、光って見づらいので時々停車して確認したりしながらも、うん、無事にたどり着くことが出来ました。ナビがなかったら‥もっと相当迷ったことでしょう。



そこかしこに看板は出ているんですが、「一番あるべき場所」に表示がないのですからこりゃ迷うわ。

ちなみに心配されたダートですが、最後の最後にほんのちょっとあるだけで、ご覧のようにTakemaバイクでも行かれる程度ですのでオン車でも特に問題はありませんでした(ちょっと拍子抜け)。

たまたま庭で作業中だったご主人に入浴を御願いするとあっさりOKをいただきました。奥さんに入浴料金を支払うと「まだ午前中だからゆっくりお風呂を楽しんでください、今日は大洗でお祭りがあるのでみんなそっちへ行ってるでしょうから‥」とのお言葉が。ふむふむ、それではお言葉に甘えて湯っくりしちゃいましょうかね。

お風呂に案内され「どうぞごゆっくり」と声を掛けられて10-20秒後、浴槽内のジェット水流が作動!この水流スイッチは脱衣場の外にあるのでしょうね、おそらくは奥さんが気を利かせてスイッチを入れてくれたものと思われます。で、肝心のお風呂はといえば‥。



脱衣場から浴室内が見えてます。浴槽は結構広そうだぞ。そして貸し切りであることも確定!



何がいいのかと言われても返事に窮するのではありますが、何だかいいのです。たぶんこの明るさもその印象づけにひと役買っていると思います。11月だというのにこの日は晴れて暖かく、窓が開いていても特に寒くもありませんし、湯船に浸かると窓からは青空と白い雲がぽっかり。

そして白ライオンの湯口もまたこれはこれでたまりません。何だか思慮深い顔をしているように見えるのはわたしだけでしょうか?(笑)。



変に色づけしていないだけにこの陰翳が何だか礼賛したくなる谷崎潤一郎なのであります。

で、ヒマだったので温泉タオルを頭部にかぶせてみました(上画像マウスオン)。何だか妙に生活臭が伝わってくるように思えます(そうか?)。

ちなみに洗い場の壁にはお湯と水の蛇口があって、それをひねるとこのライオン口から加熱源泉が供給されるという仕組みになっていて(しかもかなり熱い湯)、要は「加熱湯かけ流し気分が味わえる」湯使いなのですね。ジェット水流も、その設備が循環濾過を兼ねているとは思えませんから(浴槽が広いですから浴槽内温度安定のために設置されているのかもしれません)これはまぁなかなかです。もちろん消毒臭は一切しませんでした。

ちなみに肝心のお湯ですが、そもそもこの湯は鉱泉に分類されるのか水に分類されるのかも不明です。でも他サイトによると「この湯は200年前からあった」ということなのですから効能はしっかりあるはずですし、現在の温泉法に照らし合わせてどう分類されるのかはさしたる問題ではないでしょう。さらりとした浴感でした。ちなみにこの浴室の真下はそのまま池になっていて鯉が泳いでおりました。この造りからしてこれも源泉なのでしょう(源泉井戸を見せてもらうことを忘れてしまって残念)。

湯上がりには廊下のベンチに座ってゆっくりしましたが、その向かいにはかなり広い大広間(ステージ付き)があってちょっとびっくり。各種宴会にも使えそうですが、今も宿泊はOKなのでしょうか?何だかなにも聞かないまま出てきちゃったなぁ、失敗です。



入浴客の出入口にはシブく「湯小屋」の看板が。

さてそんなわけで来た道を戻りましょう。来るときはあまり写真を撮らなかったこともあり、特にメインロードからの分岐(一番案内看板がほしい場所)の写真を撮らなくちゃというわけで、分岐部分にバイクを停めてパチリパチリ。少し離れたところで農作業をなさっていたお2人は、「あんな何もないところにバイクを停めて何の写真を撮っているんだ?」とこちらに興味津々のようでしたが(笑)。

ここまで来るのは案内(電信柱等に看板あり)を見落とさなければ大丈夫なのですが、この分岐に何も看板がないわけですね。水戸南ICから来る場合はこの両画像を参考になさってください。直角に分岐する細い舗装路、分岐した先にもガードレールがあるのが大きな目印になると思います。

さて、この湯への入浴が終わればあとは全然目的もないのです。大洗や那珂湊の市場に行ってもいいかなと思ったのですが、何となくパス(しまった筋子を買ってくるんだった)。じゃ、ここから南はあまり走ったことがないからのんびり県道を進んでいこうかなという感じです。

程なくして涸沼(ひぬま)に出たので、沼沿いの道を‥お、たぶん旧道と思われる舗装路が分岐しているので迷うことなくそちらへ。すると、何やら消防団とおぼしき方々が水路で何かやってましたんですぐさまバイクを停めてパチリ。なかなか懐かしい感じの船で何をしていたのでしょう?

ちなみにここ涸沼は汽水湖なのだそうで、よってシジミ漁が盛んなのだそうです。下調べを全然していなかったのですが、それなら是非ともシジミを買って帰るんだった!今回通ったところはあまり人家がないエリアだったので、次回は是非!実はTakema、結構シジミ好きなんですよ(笑)。

で、もうカーナビを見るのが面倒だったのであとはいつもの通り地図をたどることに。ふむふむ、この沼沿いの道をまっすぐ行けば県道にぶつかるなと思いつつ細いながらも涸沼沿いに続く道を進んでいきます。すると‥

行き止まりというわけではなく自転車だったら上がれそうな斜面なのですが(多少のわだちあり)、このバイクでは無理でショー。というわけで四輪車がやっとこさ走れる幅の道路上で方向転換(笑)。幸い路肩の土の部分を利用できる場所があったので何とか180度転換できましたが、あの「スイートスポット」がなかったら、転換できる場所までバックでバイクを押して?そりゃ地獄絵図ですな。

そんなわけで戻っていくわけですが、途中にダート路ながらショートカットとして利用できそうな田んぼの中を突っ切る道があったので迷うことなく選択(ちょっとは躊躇しなさいって)。



それがこのページトップにもあったこの画像ですね。路面は締まっていて走行には全く問題なしでした。

しかし吹く風がなかなか気持ちよかったので、帰りを急ぐわけでもなしここでちょっと休憩することにしました。道路脇の草地に座ってのんびり。あー、こういうのもいいなと思っていたところで‥ふと、あるモノに気づいたのであります。



田んぼの稲は刈り取られたあともまだ根っこが健在なので再び葉を伸ばしてくるというのはよくあることなのですが(特に早場米の産地では)、この田んぼではそこからさらに穂まで出ているのですね。さすがに収穫できるほどまでに熟すところまではいかないと思うのですが、何だか稲の生命力には驚かされます(右上画像マウスオンで別画像に変わります)。

この先で北浦へ。先ほどまでそこそこ強めに吹き始めていた北西の季節風も、このあたりまで下ってくるとそよ風に変わり一安心。何しろわたしゃ横風ビビラーなんですよ。昔はもっと気にせず走れていたのに、これも反応力の衰えなんでしょうか?いやそれ以上にビビリ心をナントカしなきゃいけませんね(笑)。

お腹が減ってきたので佐原界隈でちょっと食べるかと思いR51を外れて市内へ。どこというあてもなかったので「江丹別産新蕎麦」の幟が上がっていたお蕎麦屋へ。辛みおろし蕎麦はまぁ及第点かな。しかし観光客相手ではない店で、Takemaの隣の席に初老の男性二人組が座ると、厨房から若い男性が「先生、お久しぶりです!」。あれま、恩師と生徒なのですね。こういうのっていいなぁ。

ここからはどうしようかな下道で‥とも思ったのですが、どうせすり抜け不能の道で渋滞にはまるのがオチなので、あっさり大栄ICから高速に乗ってあっさり帰ってきました。家に着いたのは15:30頃、254kmだから思ったより走りましたね。ちなみに家に着く前にGSでガソリンを入れたら、この日の燃費はリッター17.8km。通勤グだけだと時にはリッター10kmを下回ることもあるわがブラックバード、今日は結構よく走ったのね。

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