2011最初の湯めぐりは福島の有名湯を中心に。

− その3 いくつか湯めぐりしながらお蕎麦を食べて帰宅 −

次の日の朝は太陽の光が射し込んでいてなかなか爽やかです。朝一番のあつ湯できっちり身体を引き締め、ご飯も食べてしっかり満足。出発前、帳場前の椅子に腰掛けてタバコを吸っていたら、ちょうど出て来られた大旦那さんが右上画像の宿について説明してくださいました(とはいえ現在も当時と同じ建物ですが)。へぇー、昔の鯖湖湯はそっち側にあったんだーとちょっと感動(笑)。

もっともいつまでもカンドーしているわけにはいかないので出発です。と、実は昨夜のうちにこちらの若旦那さんがバイク乗りであることを伺っていましたんでちょっとだけそれ系談義。何だか最近このパターンが多いなぁ。Takemaももう少しバイク乗らなくちゃ(いや、でも今年の正月から今日(1/22)までは約500km乗ってるからこの時期にしてはちょっと立派だと自分で自分をほめよう。来月は走行距離激減必至な気もしますが(汗))。

さて飯坂温泉には現在合わせて9湯の共同湯がありますが、考えてみれば昨日われわれが入ったのは鯖湖湯だけ。しかも宿の湯も完全に同じ源泉らしいのでせめてもう1湯くらいは入っておこうと考え、よしここだと決めたのは明らかに別源泉の「天王寺穴原湯」。ここだけはかなり場所が離れていますからねぇ。

そんなわけで若奥さんに「このあと天王寺穴原湯に行きます」と申し上げると、思いがけないお言葉が。

ということはさらに湯温が高いということですね!高温上等!Takemaがさらに「飯坂の男」であることを証明するいいチャンスではないですか!‥と言いながらも、「結局ヘタレ」の証明になってしまったらどうしようと内心ややビビリでありました(案外根性なしなんです)。



休日の朝9時過ぎというある種ゴールデンタイムのため、温泉前の駐車場は満杯です。メインロードを挟んだ反対側にある「第二駐車場」に車を止めて、いざ「大人の飯坂湯」へ!もちろん浴室内が盛況であることは間違いなかったので、室内画像は右上の暖簾のみとさせていただきます。男湯は常時4人くらいいたかな。

で、肝心のお湯なのですが、身体(特に足先)が冷えていたため最初のかけ湯時には「うぐ!これはキビシイか?」とも思いましたが、何度かかけていくうちに「あ、これは多分大丈夫」という感覚に変わっていきました。何だか最近、あつ湯時のかけ湯トライ回数がどんどん減ってきたように思えるのは気のせい?(笑)。そんなわけで先客さんが湯船から上がったタイミングでいざ入浴です。

46.5度を超えると膝下あたりの皮膚がじわじわと危険信号を発するTakemaなので(マイルドながらヤケドする時と同じ感覚になる。ただし慣れるとその信号は停止し、一度湯を上がってその後また入ると再信号オンになるのが通例)、その信号が出なかったけれど確かに鯖湖湯よりは熱めかなということでこのような予測温度となった次第です。あ、でもおしんこどんによると「湯温計あったよ」ということでしたが?全然気づかなかった。

さてそんなわけで飯坂の湯をあとにしてここからは南下するわけですが、実はTakemaとして見事に「空白エリア」なのが郡山から東北道で少し下った須賀川・矢吹界隈でありまして、なぜなら東北の北中部遠征の時はもちろん通過しちゃうし(しかもそういう時はだいたい常磐−磐越道経由で郡山JCTに抜けちゃうのでそもそも通らない)、日帰りお出かけの際も「無理して」もう少しだけ遠くの喜多方とかに行っちゃうし、日帰りバイクの場合はだいたい那須界隈までだし、それに何よりも「周辺に温泉以外の何ものもない」ことが災いして、これまで全く訪問してこなかったわけなのです。

しかし今日はもう戻るだけ、しかも計画立案がぎりぎりだったことが幸いして?「是非ここに行こう!」系の気になる観光地もピックアップできていません。ならばこんな時こそこのエリアの温泉に立ち寄りせねば!

とはいえ実はあんまり深く調べていなかったので、Tマップルに書き込んであったうちの2湯に寄っていくだけにしました(ちょっと草食系だなー)。

最初に立ち寄ったのは東北原温泉。平原のど真ん中にあって吹きっさらしでサムイ!営業してるのか?と思ったら、「営業中」の看板がご覧の通り雪でコーティングされておりました(笑)。ちなみに左上画像の看板通りに行くとイマイチです。玄関前を通って駐車場に行かれることは行かれるのですが駐車場は実はこの建物の反対側=メインロードをここで曲がらずほんの15mほど進んだところにあるんですね。「P」の看板が欲しいぞ(いや、あったのに雪で隠れていたのかも知れません)。

そんなわけでエントランスへ(ちなみに先ほどの看板で曲がるとこのエントランス部分を回り込んで駐車場に行くことになります)。建物は結構大きいんですが、あえてメインロードの反対側に入口を作ったというのはやはりこの時期の北風対策なのでしょうか?いやー雪混じりの風が寒かった。

中に入るとあったかーい‥わけでもなく通路あたりはひんやりしています。造り的には老人福祉センターの湯という雰囲気です。服を売っていたりするところもB級度バリバリで、でもイメージとしては悪くありません(どんなイメージなんだ?)。

脱衣場では工場の更衣室内個人ロッカー(鍵付き)のような中に荷物を入れます(ちなみに受付で靴ロッカー鍵と引き替えに脱衣場ロッカーの鍵を渡されます)。先客さんは‥お1人いらっしゃる様子。こりゃこの方が出てからが勝負だなぁ‥長湯にならなければいいけれど(笑)。

その予感は的中しました(笑)。41度くらいのぬるい湯は長湯に絶好!先客さんはまったりとこちらの湯を楽しまれておりました(笑)。ちなみにTakemaもさっきまでの「飯坂の男」感覚が残っていたので、最初は「何だよぬるいなぁ」と思っていましたが、やがて長湯になるにつれこれはコレハ!とぬる湯タンノー。しかしぬる湯の長湯はあとから汗が止まらなくなるんですよねぇ。

これらの画像は先客さんが上がられてから撮ったものですが、かなりざんざんのかけ流し湯で良い!お湯そのものにさほど特徴は感じませんでしたが明らかにつる感ありです。ちなみにTakemaの場合感覚的に「つる<つるぬる<ぬる<ぬるぬる」という感じで表現していると思います。記載がカタカナだったりしても同意です。「つるヌル感」とか(笑)。たまに「スベ感」という表現を使うこともありますが、それはその時の思いつきってぇことでご容赦下さい(苦笑)。

湯上がりには汗が止まりませんでしたので外でしばらく風に吹かれて強制クールダウン(湯ざめするって)。あ、いやTakemaはこれまで「湯ざめ」という経験が一度もないのであります。もっとも「何を以て湯ざめと判断するか」の基準もわかっちゃいないわけですが、「寒くなったら次の湯に行けばいい!」というコンセプトがあれば何らの問題もないわけですよね(笑)。そういえば今日段階で46歳6ヶ月のTakemaですが、未だ以て「肩こり」なるものも経験したことがありません。四十肩ってなぁに?という感じで元気であります。でも腹は出てきたしここ3年くらいで頭髪もかなり‥(天は二物を与えず)。

いや自虐ネタはこのあたりでやめておき、そろそろ次の湯へ行きましょう(苦笑)。

続いては「その世界の方々においてはある種の聖地」らしきこの湯に来てしまいました!

駐車場には7-8台の車が止められてており、まぁTakemaが気にかけるくらいだから地元の皆さんにはとことん有名なんだろうな‥と思ったわけですが、これがどうも見事な勘違い!ちょいと古びつつある外観&内部にもだまされました。ちなみにTマップルのTakemaメモには、

としか書かれていなかったのです。しかし、これではこの宿湯の本性を到底理解するには至らなかったというわけです。

フロントあたりには誰もいません。というか、入口ドアを開けるとセンサーが反応して‥というシステムはもちろん規模にもよりますが、数十台の駐車スペースを持つ宿としてはどうなの?と思ってしまいました。お金を支払い、浴室に向かう通路もちょっと寒々として温泉宿としてはさびしい感じです。し、しかーし!

それぞれに服の入った脱衣カゴの多さが「只今盛業中」をしっかり主張しています。しかし脱衣場から見えている湯船には誰もいない‥これってどういうこと?しかし右上画像には写っていませんが、この奥には広大なるパラダイスが存在しているのでありました(もちろんここからは画像なし)。

右上画像に見えている浴槽は数名でいっぱいになりそうなサイズです。しかも浴槽の手前部分には段差として岩が張り出しているのでゆったり浸かれるスペースはさらに狭いのです。しかしその奥には何やら洞門?があり、その向こうからは明るい光が射し込んでいます。あの向こう側にはもしかしてとってもシアワセな世界が待っているのではないでしょうか?でも何だかコワイ(うそつけ)。

勇気を出して(出さなくてもOK)その洞門をくぐってみると‥

それもそのはず、ここ新菊島温泉は39度のぬる湯源泉を毎分1100リットルちょいでかけ流しているという怒涛の湯なのであります!しかもその湯がまたぬるぬる!「ぬるいぬるぬる湯をぬるぬるとしているとぬるってくるものだからまたぬるぬる!」という感じです(これで湯のイメージをつかめたあなたはスバラシイ方ですね)。Takemaのヌル系湯経験でも10本の指に入ること間違いありません(でも一番がどこなのかは決められないのですが)。

そして先客さん一族はまさに湯ったりの極み!ぬる湯であることもあり、だーれもピクリとも動かず「湯の化身」となっております(一番すごいなと思ったのは広い湯船のほぼ反対側で浴槽の外にいた20才台半ばっぽいお兄ちゃんで、Takemaが湯に浸かってから上がるまで一度も湯に浸からずーっと外を見ておりました。Takemaもあの境地に達するまで精進‥いや、ありゃーさすがに身体が冷えたんじゃないの?

あとで聞いたところによるとここの湯で1時間入りっぱなしは「常識」らしく、2時間3時間もの長湯を楽しむ方々も多数。うわーお見それしました!というわけで、一番最後に入ったTakemaが一番最初に湯を上がってしまいました。入浴時間は40分くらいだったかな?

さてこのあとはもう帰るだけなのですが、高速に乗る前に何か食べて‥ん?何だあの合掌造りの家は?ここは五箇山か白川郷?しかものれんが掛かってるし‥ということは和食系間違いなし!というわけで急遽ピットイン。こういう民芸チックな店はしばしば「民芸」に力を入れすぎ、その結果「本業」の味がダメダメという本末転倒の輪廻転生モードに陥っていることがあるのですが、こちらのお店「古宿(ふるじゅく)」さんは全く違いました!

お店に入ると「こちらへどうぞ」と、テーブル席ではなく奥のお座敷に通されました(左上画像マウスオン)。障子を開けると、まるで本当の民家の居間みたい!「寒いですからね、どうぞコタツで温まってください」と女将さんの弁。いやー何だかコタツも気持ちもポカポカです。ちなみにテーブル席の奥には囲炉裏があって、お店の方が薪をくべておりましたっけ。いやー何だかこのお店とってもいいぞ!

というわけで名物という「大根そば」単品と天ぷら付きを注文。大根の千切りをお蕎麦の上に載せ、またお蕎麦にはゴマがかかっています。腰のある手打ち蕎麦と絡んでなかなかの美味。お店の方も大変丁寧で(ご家族で経営)、ここは是非また来てみたいお店であります(ただし日曜定休なので気をつけなければ=この日は祝日の月曜日)。

あ、そうそうお手洗いにはある暖房器具が置かれているのですが、あんなうっすら照明&ストーブ?初めて見ました。これまたかなりいい味を出しているのでこちらのお店に行ったら必見かと(笑)。もちろん冬期間だけでしょうが。

そんなわけでここから一気に東北道を南下して戻ってきました。うん、初日のツーリングといいこの1泊2日といい、今回の三連休はかなーり遊び倒したぞ(笑)。

【おまけ】

途中羽生のPAに立ち寄ったんですが、喫煙所に行ったら何やら運動会系のテントがあって女の人たちが首からIPadをぶら下げてうろうろしてました。「私どものコマーシャルビデオを30秒間見ていただけたら新製品のサンプルをプレゼントいたします!」。もちろんTakemaがテント内に入ったのは言うまでもありません(笑)。出てきたTakemaの手にはしっかり新製品が握られておりました。実売価格410円のものを無料プレゼントとは太っ腹!と思うと同時に、タバコ業界もかなり厳しいんだなと思わずにはいられませんでしたわ。
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