− その4 お蕎麦を食べて、ある湯はちとガックリしつつ帰宅後はワラビ成敗 −



「開いててヨカッタ!」はその昔のセブンイレブンのキャッチコピーでありました。

(2011年6月13&15日 その4)
そんなわけで記憶にあったお蕎麦屋さんへと向かったところ暖簾が掛けられていてホッとした次第です。ちなみにこちらの「おおほり」さんは10:00-17:00の営業ということなので、午後3時は営業時間のど真ん中ストライク。助かったぁ(木曜日定休?)。

自家栽培そば粉100%の十割蕎麦ですから美味しくないはずがなく、休日などはかなり混んでいるのが普通です。でもさすがに平日のこの時間ですから店内は先客さんが1組だけでガラガラ。やっぱり平日休みっていいなぁとしみじみ(もっとも鉱泉宿などは平日の昼間だと「加温していないので入れない」と断られてしまう場合も多いので、やはりある種の一長一短があります)。

しばし福島民友新聞などに目を通しながらのんびりしていると、やって来ました本日のメイン食事!(実は夕ご飯はほとんど食べなかったのでこれがメインとなったわけです)。



天ぷらがそそり立っております(笑)。もちろんお蕎麦も美味しく、そば湯も完全に飲み干して完全成敗です。

さーてすでに時刻も15:00をまわり、もうそろそろ直帰してもいいのではありますがせっかくなら「お願い神様もう一湯だけ大作戦」といきたいところであります。でも中ノ沢温泉に戻るというのも芸がないような気がするし、磐梯熱海温泉の共同湯は下調べをしていないのでどこにあるのかわかっていないし、横向温泉のオババの湯はちょっと考えましたが長くなりそうな気もするし‥

と、そういえばここまで来る途中に「日帰り温泉こちら」の看板があったことを思い出しました。名前もわかりませんのでこちらの食堂の方に聞いてみることに。すると‥

銭湯みたいな温泉?どういう意味でしょう?いわゆる共同湯みたいな感じ?だとしたら願ったり叶ったりなのですが‥ということでいざ向かってみることにいたしました。すると‥



あれれ、銭湯どころかむちゃくちゃ立派な建物なんですがっ!(セコムも導入されてるぞ(笑))。

ただ、駐車場の手前にボイラー室とおぼしき小屋及び煙突が2基見えてましたので、加温しているのはどうやら間違いなしでしょう。問題はかけ流しなのか否かというところにありそうです。

で、入口まで来てびっくり。「に、入浴料が800円トハ!」。このエリアにしてこの料金とはちょちょちょっとお高くはありませんか?そんなわけで普通ならもうこの時点でハイさようならというところなのですが、すぐ横に掲示されていた文字が気になる気になる!

むむむぅー!もしかしてここはヌルヌル湯一族の拠点だったのか?しかも10.0という数値だけ考えればその下っ端どころかもしかしたら大幹部級の可能性だってあるわけで、料金にはちょっとひるみましたが「よーしそれならお勉強をさせていただこう!」と決心していざ入館、お金をお支払いしてそのまま脱衣場へ直行しました!

先客さんは数名おられましたが露天風呂もあるので「どちらかが一瞬無人になることもあるだろう」と考えて身体洗い用の一式とともに浴室へ。幸い内風呂・露天風呂とも余裕で写真は撮れましたが、肝心なお湯はどうなのかというと‥

まぁ塩素臭は感じられなかったのでまだましでしょうが、しかしこうまで湯の個性が感じられないのは驚きでもありました(温泉臭はしますけれど)。これなら家の風呂が大きくなっただけのような‥と、ここではたと気付きました!

なるほど、それで合点がいきました。近隣に中ノ沢や沼尻温泉などの強力湯があることをよーっくご存じの地元の方からすれば、ここの日帰り専用湯が「銭湯みたい(に個性が少ない)」というのも宜なるかなというところです。なるほどぉ、勉強になりました!(負け惜しみじゃなくて本音の意味でね)。

ちなみにこの温泉の駐車場からは安達太良の連山が大変綺麗に見えていました。あの山を越えた向こうは通称中通り、福島市界隈では学校校庭の線量値が高く推移しているとか、今が旬のサクランボ狩りの来訪予約者が例年の1割に満たないとか、まだまだいろいろな苦難の道が続きそうではあります(サクランボ狩り、行きたいんですがねぇ)。

しかしこれは何としても乗り越えなければならない壁でもあります。頑張りましょう福島、頑張りましょう東北、そして「頑張ろう日本」!また近いうちに来ますよ東北!

このあとは再び母成峠を越えて磐梯熱海ICから高速へ。帰りは東北道経由で南下したわけですが、震災後の一時期にはあれだけ目立っていた救援車両(自衛隊・警察・消防関係)の姿はほとんど見られず、その代わり気になったのは「津波で被災し廃車となった車両を積んだトラック」の多さでした。右上画像のトレーラー(本来は重機を載せる車だと思いますが)にも東北ナンバーの車が載せられており、中にはホイール部分を含め隙間という隙間に泥が詰まったままの車両もありました。

現地で処理できない分を能力に余裕のある関東方面へ移送しているのだと思いますが、これはいわば「復興のある部分が次の段階に進んでいる」ことを意味します。もちろん「いまだ前に進めていない」事案が多いのは承知していますが、それでもわれわれは「動けるところから少しずつ前へ」動き出さねばならないのです。

そんなわけで19:30頃ようやく家に戻ってきました。となると(おしんこどんが)やらねばならないこと、それは言わずと知れた‥

この大鍋の内径は37cm、高さは17cmほどありますがすでに満杯、そしてこれはあくまで一袋分なのですから実際にはこの約2倍の量があるわけで、「Takemaがこの日いかに欲深であったか」はこれを見ても一目瞭然でしょう(苦笑)。もちろんこのあとおしんこどんが頑張ってくれました(もちろん多少Takemaも手伝いましたよ、束ねたりとか)。ありがとう!

ちなみにあれから今日で1週間となりますが、いろいろな方面におすそ分けしたにもかかわらず(そしてTakemaがわしわし食いしているにもかかわらず)まだあります。ちょっと多く採りすぎたかな(笑)。

そんなわけで、それぞれの1日、それぞれの福島を見て、考えて、そして「楽しんで」きましたよ!
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