− その7 南蔵王の「不忘の湯」「源泉の里 ミートランド湯々里」をめぐり、第一弾の旅終了!−



最後の2湯はどちらも茶にごりでありました。

遠刈田温泉からまず最初に向かったのは「不忘の湯」。Takemaの使っている2007年版Tマップルには出ていませんが、以前からその存在は知っていましたんでTEL番号がメモしてありました。よって迷うことなく到着というわけです。

まだ真新しい舗装の駐車場に車を止めると(1台も止まっていなかったので貸し切り確定!)、中からお兄さんが出てきてくれました。入浴希望の旨を申し上げると「ちょっと待って下さい、お湯の調子を見てきますんで」。数分後「OKです。どうぞ」というので300円*2をお支払いしいざ湯屋へ。

おっと、その前にここの温泉についてちょっと説明しておきましょう。こちらの温泉は「本来」日帰り温泉として営業しているのではありません。右上画像に「不忘の湯 管理事務所」と妙に堅い表現の看板が掛かっていることからもわかるとおり‥そう、別荘分譲地の管理棟を兼ねているわけなんです。詳しくはこちら。別荘のオーナーは無料ということですが、一般の人も「体験入浴」というような形で入浴OKというわけですね。那須の別荘地によくあるようなパターンです。

上で湯屋と書きましたが、施設そのものは露天風呂半屋根付きとなっています。冬は寒いだろうな(というか冬も営業しているのかどうかは不明)。脱衣場を出るとすぐ先はもう湯船になっていて、洗い場はありません。それはいいとして、入浴前の儀式(大切なところを洗う&かけ湯)をするスペースが非常に狭いのが気になります。というか、設計時点ではそういうスペースそのものが考慮されていなかったのではないかと思える造りです。

そういえば先日の野地温泉でも、還暦をとうに過ぎたと思われる男性が脱衣場からダイレクトにそのままジャボジャボと湯に入ってきたシーンを目にしました。家風呂がここまで普及した現在、温泉に限らず公共のお風呂(たとえばフィットネスクラブとか)においても公共マナーを知らずに「わが家のマイルール」のまま入浴する人が増えています。その人たちも決して悪気があってそうしているのではないですから、そうなると今後ますます大切になってくる「子どもへの教育、大人への啓蒙活動の徹底」なのではないですかね。つまり、

たとえば教育面の対策事例でいうと、文部科学省は小学校低学年用学習指導要領の中に「お風呂に入る前には必ずおしりと○○○をしっかり洗ってから入る」という文言を5回復唱させることを必須教育事項とすると明記し、大人には‥そうだなぁ、運転免許取得時および更新時のあの退屈なビデオの中にカップルの貸し切り温泉訪問ネタを入れ、その入浴シーンの中の会話でそのまま入ろうとする男性に女性が「ちょっと待って、ちゃんと洗ってから入らないと減点3よ、月に代わってお仕置きしちゃうわよウフフ♪」と根拠なくビビらせるのはどうでしょう(何だか話が違う方向に進んでる気がしてならない‥)。

ま、「おしり&○○○をきっちり洗い流してから入ろう大作戦プロジェクト」のお話はこの辺で終わりにいたしますが、でもせめて浴室の扉の目線位置に「浴室に入ったらとにかく最初に必ず肝心な場所を洗い、全身にかけ湯をしてから湯に浸かること(厳守)」という文言くらいは貼ってほしいぞ。よく見る絵(「○○しましょう」というようなソフト啓蒙)だけじゃ効果が上がってないわけですし‥。

さてそんなわけで話を不忘の湯に戻します。きちんと「洗いの儀」を終えいざ露天風呂へ。

男女別の区切りがあるので結果的に細長い湯船に茶にごり系の湯が湛えられています。端っこにはタヌキの立像がありましたが、こういうのって年間でどれくらい売れているんでしょうね、さすがに自分は今のところ欲しいとは思っていません(笑)。

源泉はどこから投入されているのか?湯口からの投入がなされていないのに?と思ったら、左上画像に見えている塩ビのパイプがそのまま湯船底部に延び、その先から新鮮湯を放出しているようでした。パイプの途中にも穴が開けられているのかも知れません(左上画像マウスオン)。

また湯の排出口は入口側にあり、しっかり湯が外に出ていましたが、この湯船の大きさを考えるとちょっと投入量が少ないのかなという感じ。源泉温度が69.5度だというので投入量を絞らなければいけないのか‥でも塩ビ管の先から出ている湯はそこまで熱いようには思えなかったぞ。50度弱くらいだったような気が?

浴槽の縁には成分の結晶が付き始めており、オープンからまだ2年ということで今後の成長が楽しみであるともいえます(笑)。右上画像は女湯ですが、うわ2槽あってウラヤマシイと思いきや、おしんこどんによると右側の方はぬるくて(冷たくて?)入る気にならなかったそうです。まだまだだなー(大笑)。いや、左の浴槽からの二次利用湯でしょうからお湯もくたびれているでしょうが。

というわけで不忘の湯をタンノーしたあとは県道51号をさらに南下‥って、ちょっとしか行かないうちに出たぁ蔵王開拓温泉!こちらは一時期休業という話もありましたが今は復活したようですね。不忘の湯からぐっと近いこともありこのあたりは「掘れば出る」エリアなんでしょうか(もっとも開拓温泉の方は20年以上?の歴史があるようですが)。

開拓温泉へはダート路から入ってきましたが、舗装路経由でも来られますのでオンロードバイクでも安心です(ただし駐車場は未舗装)。どうしようかなと一瞬だけ考えましたが、今さっき湯から上がったばかりだし楽しみを残しておくのもいいかなということでパスすることに。いや入浴料が1000円であることに怯えたわけではありません(笑)。ちなみに温玉付きの料金だそうです。不忘の湯にも温玉云々の記載がありましたが、今朝の朝食で食べたしなー。

そんなわけで、これまた近隣の次の湯へと向かいます。が、県道から外れると道は細くなったし(でも舗装路ですが)ホントにこの先にあるのかいな(ついでに雨も強めになってきた)と思い始めた頃、ようやく看板が出てきました。



ちなみに沿道にはずっとアジサイが植えられていました。どうやらこのあたりも別荘地として開発されているみたい?

さて、案内看板に従って最後の分岐を左折すると‥そこには!


(写真を撮らなかったことが悔やまれます)

うっそー、それじゃ温泉もなくなっちゃったの?と思いきや、その奥に別の建物と駐車車両が何台も見えたので「何だあっちなのか」と安堵した次第です。もしかしてこれが「ミートランド」の食堂だったのか?そんなわけで「湯々里(ゆうゆうり)」到着です。

車は10台近く止まっていて、建物からは人々の話し声が聞こえています(あとから考えればその声は浴室から聞こえていたんですが)。ここに来るまでの道中は通行量もほとんどなくて閑散そのものだったのですが、どうやらここは知る人ぞ知る憩いの場として一定の人気を博しているようであります。おしんこどんは「眠いわー」というのでTakema単独で出動。

玄関にはネコがおりまして、人なつっこいというかいろんな物に興味を示してきます。デジカメを置いて一服しようとしたらそのストラップに思いきり興味を示したらしく、「こらこら」と引き離したはいいものの、今度はそのデジカメと入れ替わりで置いたタバコの箱を相手にサッカーを始めちゃいました(笑)。ごめんよーと再び取り上げましたが、相手が犬だったらこうはいかないんですよTakemaは(大笑)。

玄関に入ると‥うわ、これって何だか温泉施設というよりは個人宅だぞという感じで多くの先客さんの靴が並んでいます(でも整然と並べられているのは宿の方が並べ直したのでしょうか?)。

玄関を上がってすぐ先には大広間。日曜日のお昼ごろということもあり、ここで日がな一日のんびり‥という感じの方がゴロゴロワイワイ。ちなみにたまたまこの時は無事でしたが、こちらの「名物」はカラオケみたいで、熱唱中に玄関から浴室へ進む場合はステージの真ん前を突っ切るような形になりますのでご注意下さい(笑)。

で、肝心のお風呂ですがなぜか大広間を突っ切った先の前庭部分にあります。公序良俗の関係上広間側に目隠しを作って見えないようにしていますが、そのため大広間はどうも暗くて何だかちょっと残念。もっとも常連の皆さんからすると「ここはこういうもんだよ」で終わってしまうのでしょう(笑)。

さて肝心の温泉ですが、長湯系の先客さんがおられたので残念ながら画像はありません。右上画像の現場用足場スロープを使って降りていくと、いかにもB級!といった感じの脱衣場&浴室(一体化している)となります。ちなみに少し上にある建物外観画像でいうと「白い波板屋根」のあるところが浴室というわけです。うーむ、足下自噴というわけでもないのなら建物の真ん前ではなく脇に浴室を作ることは出来なかったんでしょうか?(周辺スペース的には可能だと思われましたが)。

ま、部外者がとやかくいうのもナニなので、洗い&かけ湯をしてみると‥

「うわ驚いた、予想外に熱いんですこの湯が!」

不忘の湯よりもさらに茶系にごりの湯、湯尻部分でも45度はあったでしょう(つくづく温度計を忘れたことを後悔)。道理で先客のお2人もほとんど湯に浸からず周辺でダベっているわけです。しかしまぁこの湯温なら入浴そのものは大丈夫だなというわけでためらいなく肩まで湯に浸かると、浴槽縁に座り込んでいた先客のお2人‥うん?


(たぶん「こいつにはこの湯は熱くて入れまい」と思われていたのでしょう)。

もっとも湯口付近の湯温は46度半ばはあったと思われます。湯口にあった飲泉用コップをジャボジャボと取りに行ったとき、Takemaの脳内のアラームが高温泉警戒警報を発したのですから(ただし警報であり緊急避難勧告ではありませんでした)。

ちなみにこちらの湯は含ストロンチウムの放射能泉で、重い病を患っている方も来ているそうです。浴室内の掲示には国語辞典のコピーで「ストロンチウム」の項目のコピーが貼られていました。しかし「同位体の○○は放射性降下物質の主成分」というくだりはこのご時世ちょっとリアルすぎるような気もしますが(笑)。

こちらの温泉はとにかく地元の方々の憩いの場であるらしく、防音設備のない中でのカラオケはあたりに響き渡るんでしょうね。ただし近隣には民家がないので‥クマ除けには効果絶大だと思われます。ちなみに併設の?オートキャンプ場はいったいどこにあったのかしらん?(ま、雨でしたし誰もテントを張っておらず気付かなかっただけかも)。

さてここからは鎌先温泉経由で脇目もふらず一気に帰ります。白石ICからいつもの「東北−磐越−常磐道」ってやつですね。しかし‥何か忘れていませんか?そうなんですアレですよ!

ええっと、戴いてからかれこれ‥28時間くらい経ってますね。しかも車内および宿の室内で保管(冷蔵庫保管ではない)。しかも日本の夏真っ盛りの7月下旬なのですが‥でもね、昨日今日と結構涼しかったんですよね、ならば「イケそうなら行くしかないだろ、後ろなんかふり返っちゃダメだぜ」というヤングなツッパリの意味なき自己主張、それは「夜露死苦」ってぇわけで(歴史用語三連発、ついでに最後だけ江戸弁になってますね)‥

そんなわけで「義理と人情を秤にかけた生理学的勝負」に出たTakema&おしんこどんでありました。もちろん完食!



食べた場所は国見SA(左上画像)ではなく福島松川PAでしたが‥早池峰ヨーグルトが「いい仕事」をしてくれたのかな?

もちろん万が一のことがあっても滝川屋さんには何の罪もないのですが、結局「お腹の急降下」を迎えることもなく天下万民森羅万象世は事もなしモードでありました。というか、いただいた食べ物はさっさと食べなさいっ!(子どもたちへの教訓)。

このあと友部SAで最近流行りの冷やし系たいやきを食べたりしながら帰ってきました。千葉に戻り、地元のGSでガソリンを入れて裏道経由で帰る途中には盆踊りを告げる花車(右上画像)とすれ違いました。このところ涼しい日が続いていますが、いよいよ日本全国夏本番なんですね。

そんなこんなで2011夏の東北湯めぐり第一弾(2泊3日)は終了です。第二弾は8月下旬にさらなるビッグスケールで行う予定です!なぜか大洗からフェリーに乗り込む?(笑)。
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