祈東北復興!で東北を目指したつもりが、気がつけば北の大地も巻き込んでいつもの湯めぐりに(笑)。

− その27 福島の桃はやっぱり最高!以前から気になっていた名目津の湯を経由してようやく帰宅 −

というわけでアネックスを出発したのは9:30頃。ここからは県道をつないで南下していくルートを選んだのですが、昨日のうちに調べていた限りでは釜房湖界隈にある温泉(鉱泉)は軒並み休業だったり廃業だったりするので、朝からのべ10数回の湯船に浸かっているTakemaとしては「少し湯休みできるか‥」と逆説的な安泰モードに入れたのでありました。

しかし、どうしても気になる湯もあります。ここ黄金川温泉もその1つで、黄土濁りの湯はかなりごつい浴感らしいというわけで県道をそれて目の前まで行ってみました。もちろん未湯なのですが、やっぱりくたびれていたのかなぁ‥駐車場の前まで行きながら「今回はパス、撤収!」という結論に達したわけであります。「え、ええーっ?モッタイナイ!」とお思いの同好諸兄各氏、確かに今となれば「入っておけばよかったかな」とは思いますが、どうしてもこの時は湯欲が湧かなかったのです。

そんなわけで白石ICから東北道へ。しかしでもすぐに福島飯坂ICで高速を降りました。だって‥!

7月下旬の訪問時にも早生の桃を買いましたが、やはり「川中島」などの大玉種が出回るこの時期こそ福島桃の真骨頂なのです!そんなわけでフルーツラインを走り直売所‥さーてどこのお店に?



はいこちら、対向車線側にあった「あきば果樹園」さんに車を反転させておじゃましました!

数ある直売所の中もとより目星を付けていたわけではありませんが、何だか「あ、何だかいい感じだな」とピピーンときたので立ち寄った次第です。ご夫婦で運営なさっている果樹園で、「地元の人は固い桃を食べたがるんだよね。ぶよぶよのは古いって考えちゃうのかな。わたしらも桃は固いのを食べるよ。お客さんたちはどうする?あ、やっぱり柔らかいのがいい?それじゃちょっと待ってて今剥いてあげるから!」。

そんな会話から始まってやはり原発による風評被害の話になり、そしてさらには「八丈島はヨカッタよねー」という旅行の話にまで進みましたが、そうこうお話を伺いつつ剥かれる桃は「あれ?もう4個目?うわ、またお母さんがさらに次の桃を剥きに入ってます!」。







そんなわけで正規商品&自家消費系の桃軍団をたっぷり購入。美味しかったー!

さてそんなわけでここからは‥行くぞふくしま東和の道の駅!原発の事故後何度も足を運んできたエリアなのです。まだ8月末なので新米は出ていないと思いますが‥(野菜はTakema母から大量に供給されますんで買えないんですよ)。

そんなわけで道の駅ふくしま東和へ。残念なことにお米(22年産米)は売り切れておりました。新鮮野菜は買いたかったんだけれどなぁ。しかし、この道の駅ではおしんこどん大絶賛のジェラート屋さんがあるのです!



おしんこどんの舌に叶ったジェラートここに再び登場!やっぱり美味しい♪しっかり満足しておりました。



しかしその足元には、文科省の放射線量測定地があるのでありました。でも前はここよりもっと隅っこで計測していたような気が?

さてしかし。この道の駅の真ん前に前からあった看板。これがあまりにも気になっていたのでありますよ「名目津鉱泉」!阿武隈の山の中にもかかわらず(この界隈はほとんどが鉱泉ゆえ加温循環湯ばかりなのです)かけ流しを標榜しているとは!しかも念のためもしかして源泉が野の湯が(謎)!



そんなわけで行ってみることにしました。ちなみに道の駅東和から福島第一原発までは直線で43km、名目津温泉からは38kmです。

その距離や方角を気にする人もいるかとは思いますが、わたしゃ積算放射線量を気にせざるを得ないお子さまではないので問題なしです。というか、このエリアに住まわれている方々がおられる以上、訪問するのはあたりまえのことなのです!

というわけで新装なった名目津温泉に到着です。実はこの名目津温泉(鉱泉)には冷たい源泉野湯があるということなのですが‥あ、あれか(右上画像マウスオン)。しかし対岸へはかなり回り道をしなければならないので帰りに寄り道をすることにして、まずはこちらの湯をいただくことにしましょう。脱衣場から浴室の扉を開けてびっくり!



清冽な湯がとうとうとかけ流されております!そしてもちろん塩素等のよけいなニオイはなく温泉由来の香りが浴室を満たしておりました。そして山の中ゆえのこの好展望!緑の絶景が周囲に広がっていてこりゃたまりません!今回の旅行最後の湯として間違いなく素晴らしい!



加熱かけ流しの湯がとうとうと投入されており、やや温めながら浴感絶妙。



そう、市町村合併によりここも二本松市になったのです。「さすけねぞい」とは「大丈夫!」の意味らしい。

それでは最後に「対岸の源泉」を見に行くことにいたしましょう。施設側から見た限りではコンクリ内に源泉は見えなかったのですが‥




(左上画像マウスオンで拡大画像に変わります)。

源泉量が少ないどころかもはや湧出していないのか、そこには完全にたまり水と化した泥水がちょこっとあるばかりでした。水の表面にも動きは見られませんでしたし、さすがにこりゃ手を浸けるのもはばかられたためパス。地震のせいなのか、新施設の建設により鉱泉の水脈圧力が下がったのか、はたまた3.11以降数々の余震の影響によるものなのかはわかりませんが、もうここまで降りてくることはなさそうですね(苦笑)。

このあとは高速に乗ってすぐの阿武隈高原SAで食事をし(中途半端な時間でしたが、桃を大量に試食したためこれまでお腹が減っていなかったのです(笑))、一路常磐道を南下しましたとさ。いやー長かった今回の旅もこれでおしまいです。

東北の太平洋岸はものすごく駆け足になってはしまいましたが、やはり現地を直接見たことは大きかったです。そして同時に「復興」と口にするは易し、実現するは難しという現実も実感しました。被災地に本当の意味での笑顔が戻るためにはまだまだ気の遠くなるような時間がかかります。みなさん、今後とも現地にご支援のほどよろしく御願いいたします。
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