うん、ひっさびさにTakemaバイクが登場しましたわ(笑)。
(2012年10月14日)
そうなのです。タイトル通りバイクでお出かけしたのは本当に久しぶり。だってお盆からこっちは母の入退院もあってお出かけゼロでしたし、夏は北アルプスと北海道だったし(それにしてもその二つのお出かけイベントをつなげちゃったのはわれながらおバカでしたな)、ではいったいいつ以来?というわけで拙サイト過去ログを精査したところ(拙サイトはTakemaにとっての備忘録でもあるんです)、
こ、これはさすがにイカンでしょー、如何ともし難い遺憾の念がイケナイ感じでこみ上げてきました(一応お約束の四連発ね、なお、実際は通勤以外の用でも片道数十km程度走ることはありましたが)。この土日は仕事をお持ち帰りしていたのですが、そういうことならというわけで土曜日のうちにすべてバンバンしちゃえ!というわけで晴れて日曜日をフリーにすることが出来ましたっ!(ちなみに最近の拙サイトでは「バンバン」という語が多用されていますが、この語には特に定義がないのであまり深く考えないでください)。
そんなわけで前日のうちに某Nさんが行って来られたという勝沼に行ってこようかと算段。渋滞予測を見ると夕方は結構酷いことになりそうなので夜討ち朝駆け、いやさすがにそれは無理なので「早出早帰り」を旨とすることにしました。そんなわけでおしんこどんに「明日は4AM出発だ」と宣言していつもと同じ時間に就寝しました(おしんこどんはお留守番=誘ったけれど「疲れてるしいいわ」ということで自宅待機)。
明けて翌朝。あーあ、昔は4時出発とかも平気だったのに今やなかなか布団の国の王様の地位を明け渡す勇気が出なくなっていることに愕然(苦笑)。そんなわけでバイクに火を入れたのは5:30でありました。
しかしですね、予報では「そこそこ晴れる」って話じゃなかったのかとツッコミたくなる嗚呼曇天。「悲しいほどお天気welcomeユーミンデビュー40周年なのにイベントに火がつかず」みたいな気分です(何だこりゃ)。よって気温も高くはなく、「あれー、そこそこ軽装で走ろうと思ってたのに」という野望は打ち砕かれました。もしかしたら寒いかも=そうなりゃ試練と思ってトップケースに冬用のオーバーパンツを突っ込んで出発です(大正解)。
ところでTakemaが中央道方面を目指すのはかなり珍しいということを、心優しき読者の方々はご存じかと思います。だってですね、
わかりやすくいえば帰り道では、「笹子トンネル手前や小仏トンネル界隈の渋滞を何とかすり抜けても、その先には調布界隈の渋滞が待ってるでしょ、でもそれだけならいいけれどそこから首都環状線(C1)に突入すれば、昭和40年代初頭に造られた『幅狭クネクネ高速』の渋滞が箱崎の先まで続くでしょ、ツーリング最終章で疲労がたまっているときに首都高はいやなんですよ」ということなんです(長い具体説明だなー)。
そんなわけでこの日は「遅くとも15:00帰着」と勝手に決めていたわけなんです。そんなわけで市川ICからまずは東京都心ど真ん中突破!いやぁ狭いしクネクネだし車は多いし、さんざんわかってはいますが面白くない道だよなー。
でもそんなこととは別に、「Takemaのライダーとしての資質を問われる」状況もわかってきました。それは‥
右方向へのカーブが高速で曲がれなぁい!1年もの長い間通勤グに堕していた結果は首都高ど真ん中、新幹線を眼下に見る日本橋付近ではっきりと、そして悲しくも実証されたのであります(苦笑)。でもそうなれば「今日はリハビリツーリングなのだ」と意識して頑張ればいいのですね(前向きでしょ)。何だか必要以上に上体だけをイン側に移動させていることに気づき、「バイクを倒して上体を残す」ようにしたら少しはマシに曲がれるようになりました。やっぱ低速タンデム市街地走行に慣れちゃうとダメですね。
あー、テキストばっかりになってますが我慢してください。実はこのページはkeiichi_wさんばりにテキストてんこ盛りなのです。さて首都高をクリアして中央道に入りましたが、石川PAが満車状態とのことでそのまま先に進みます。するとこのあたりから、何やらTakemaの身体が「ある異変」を察知し始めたのです。それは‥
そんなわけで大月JCTから河口湖方面へ進んだ先にある谷村PAへピットイン。温かいコーヒーを飲み、そうだこんなこともあろうかと持ってきたオーバーパンツも着用。落ち着いたところで再度出発しましたが、谷村PAから河口湖ICまではさして距離がないのと、そこからは一般道なので布ジャケットを通り抜ける空気量も減り、そして何よりも「下半身の寒さを魔法の呪文=オーバーパンツで封印したことにより」、この後は快適ツーリングとなりました。どうも寒いなーと感じたの当然で、この日の河口湖界隈は今秋最低の6度台まで下がっていたそうなのです。
さて、河口湖ICから北上し旧御坂峠トンネルへのワインディングをマイペースで進みます。まだバンクビビラーが解消したわけではないので本当の意味でのマイペースですが、道自体はこれまでたぶん20回近くは走っているので問題ありません。栗のイガがたくさん落ちていましたがどれもみんな小さいなぁ(そこそこ大きければすぐさま拾い始める気持ち満々だった)。お天気はしっかり曇り。晴れないかなー(この時点では望み薄)。
そんなわけで天下茶屋に到着ですが、ページトップの画像にあった「商い中」の文字はウソなんかいっ!いや、それをゴネるには無理がありまして、この時はまだ8:00前だったんですよ。そりゃさすがに開いてないですよね(ちなみにあらためて調べてみたら営業時間は「9:00-日没」なんだそうです。なお冬期は休業)。
まぁ天下茶屋での「ほうとう朝ごはん」は諦めるとして、何とか富士山が顔を出してくれていたのでホッとしました。富士五湖界隈まで来て富士山が見えないというのは悲しいですからね。左上画像にも写っていますが、同画像にマウスオンすると拡大します)。
さてここ天下茶屋は太宰治が逗留し、彼の作品である「富岳百景」にも登場する有名な場所なのですが、わたしゃ「富士には月見草がよく似合う」の一節しか思い浮かびません(笑)。太宰の作品では「津軽」が大好きだったのですがあれはエッセイですよね、実は昔から小説をほとんど読んでこなかったTakemaです。
天下茶屋の先には旧御坂峠のトンネルが口を開けていますが、知らなかった!トンネル上部に刻まれた隧道名が「一第下天(天下第一)」であることを!(「第」の字は実際は略字ですが)。
そんなわけで鋭角カーブにビビリながらも甲府盆地へと下ってきました。こちら側はしっかり晴れていて嬉しいですが、この道の下りで遅い車(すぐブレーキを掛けて制限速度)がいると大渋滞になりますね。イラついたのでイエローラインを一気に無視してブラックバード164馬力の大加速でぶちぎり(いやそんなことやってません)途中のコンビニにピットインして10分くらいのんびりしました(ホントよ)。
で、せっかくこのあたりまで来たのでちょっと観光をというわけで「ぶどうの丘」まで上がってみましたが、なぜか上がっただけで下山(笑)。で、目指したのは塩山駅北側のこちらでありました。
塩山温泉唯一の?共同湯である「宏池荘 公衆浴場」です。加温は当然のこと循環だとわかってはいても、一応念のためここには来てみたかったんですよ(Takemaの職場の先輩@塩山出身が「ここは悪くないよ」とおっしゃっていたので)。ちなみにこの日の甲府盆地はしっかり晴れてました。朝の大月−河口湖界隈は寒かったのにここではジャケットを着ていると暑いくらい。
営業時間は午前&午後の部に別れているようです。おそらくは「お昼ご飯はゆっくり食べる主義」に基づいた営業方針かと(笑)。浴室は完全別棟なのですが、帰りにちらりと母屋をのぞくと、ご主人はゴルフのスイング練習中だったようです。お湯同様ゆったりとした時間が流れているとお見受けしました。
さて入浴料400円をお支払いして浴室棟へ。公衆浴場ということもあり廊下に椅子はありますが休憩室はありません。男湯入口の手前には温泉の歴史や含有成分についての立派な説明書きがありましたが(左上画像マウスオン)、あのー、この検査って大正元年のものなんですが!歴史があるのはわかりますが(笑)。
しかしご安心あれ、この掲示の真向かい上方には平成19年2月の検査に基づく分析表その他がありました。それによると源泉は単純硫黄冷鉱泉(アルカリ性低張性冷鉱泉)でPhは10.1とかなりアルカリつよしくんであり、また「ほとんど無色澄明、硫黄味、微硫化水素臭を有す」とあります。冷鉱泉なので加温によりいろんな味わいが変わっているかもしれませんが、事前に調べた情報では「つるすべ」とあったので一応期待しましょう(笑)。
日曜日ゆえ先客が2人おられましたが、何だか雰囲気的に「間もなく上がる」感じが見てとれたので、念のためカメラを手にして「入室」(でも他のお客さんがいる間は撮らないのがTakema的ルール)。やがてお2人とも上がっていきましたが、それと同時に次のお客さんが脱衣場に入ってきたのが見えた!(撮影可能時間は正味2分と判断)。というわけで湯船オンリー画像と温泉足画像しか撮れなかったわけですが説明するには十分なのでまぁいいでしょう。実際のところ浴室全体の画像も撮ったのですが、焦って撮ったのでブレブレで使いものにならなかったんですけれどね(苦笑)。
で、浴感ですが、「Ph10.1にしてはツル感が弱いかな」と。でもPhだけがツルとかヌルの判断基準ではないのでまぁこれはいいです。でも肌に優しい感じのツル感があったのは事実。ちなみに左上画像の手前が源泉浴槽ですが(撮影時には投入が止まっていましたが自由に投入できます)、23.8度の源泉ゆえこの時期にはちょっとつらい(入りましたが)。ため湯状態でしたが加熱循環浴槽よりツル感をやや強めに感じました。
ただ、実はカラン&シャワーの湯も源泉使用だったそうでそこそこのツルツルを感じられるのだとか。しまった触りもしなかったぞ(苦笑)。
そんなわけで塩山温泉の初入湯は終了です。このあとは‥このあたりはどこも未湯なのですが裂石まで行くのも面倒なので(ツーリングライダーの風上にも置けない言動ですが、別に風下でいいので気にしないっと)、今度は近場のかけ流し温泉へと移動します。走り出せば町中とはいえ4kmあるかないかなのですぐ着いちゃいますので、「ヘルメットという名の修行装束」を伴わざるを得ないライダーの湯めぐりはかようにシンドイのでもありますよ(笑)。
そんなわけで隼地区にあるはやぶさ温泉へ。この駐車場のスペースの広さにしては駐車車両が少ないように見えましたが、実際のところはさにあらずでした。ちなみにこの到着時点で10:16でしたが、出る頃には満車近くなっていましたのでやはり人気なのですね。
ここから右上画像の左建物(一部崩れていましたので今後どうするのかな?)の裏にある施設へと歩いていきます。すると‥んん?
玄関斜め前の石庭は綺麗に清められていて、もちろん雑草の1つだにありません。これはおそらく専門の方が関係者におられるのでは?
一方で建物の左側には大胆な朝顔のスダレが。でも決して野放図になっていないところにこの施設のこだわりを感じます。
で、玄関から中に入るといきなりローカルな雰囲気がいい感じです(笑)。イノシシの剥製と、えーっと何でしょう、たぶん七福神のどなたかをかたどった像がお出迎え。その奥の受付方面にはたぶんいつでも地元産品の直売が行われていると思われ、訪問時には季節柄各種ぶどうが陳列されておりました(写真を撮るのを忘れて残念)。
そして、あくまでここは「日帰り入浴施設」なのですが、「この規模にしてこの多彩なメニューは!」とぶったまげるほど豊富なお食事メニューがありました。栃木の早乙女温泉の食事処メニューも種類豊富ですが、こちらはあそこまでの規模でもないのに‥立派です(右上画像マウスオンで休憩所画像に変わります=まだ誰もいませんね)。でも「需要あるところに供給あり」ですから、この後お昼時などはかなり混雑したのではないかと?
さてそんなわけでいざ温泉です‥が、やはり人気の湯ゆえ脱衣カゴの利用状況を確認し「こりゃダメだ」と撮影欲をあっさり却下。まぁ日曜日だししょうがないです。そんなわけで画像はありませんが‥
42度の源泉が毎分500Lの怒涛投入かけ流しとのことで、確かに内風呂のメイン投入口は「跳ねる鯉の口から豪快に!」なのです。これだけでもインパクト大なのですが、浴室入口には飲泉場もあり、味わってみたらしっかり硫黄臭&苦みでなかなか。ただしPhは9.95ということながら、塩山温泉よりもツル感は弱かった気がします。館内には「こんな温泉めったにない」というキャッチコピーがありましたが、気になるのは動力で毎分500Lというその汲み出し量、そして20年以上にもわたり汲み上げ続けていることのことですから、今後源泉の湧出量および泉温低下とかを勝手に心配しちゃうのですが‥。
湯から上がると、その通路には「入浴時には温泉方面への期待ゆえ全く目にした記憶のなかったキャラ」が!
実物大で立っておりました(あ、実在しないのに実物大というのは変か。正しくは等身大ですね)。しかしマスコットキャラクターにしっかりデッキブラシを持たせるというその発想はヨロシイです。温泉はただ癒しの場なのではなく、その維持管理には日々の苦労があるはずなのですから‥。
さてこのあとは本日本来の目的を達成するために勝沼エリアへと移動します。実はこれまでブドウの収穫(というか摘み取り放題系)といえばいつも茨城の石岡界隈@巨峰で、それがだいたいいつも9月上旬だったので「ブドウといえば9月」と勝手に刷り込み理解をしてしまっていたわけです。
しかしこの前日の土曜日、ある時には赤キップ持参でツーリングに集合したこともあるNさん(笑)が「勝沼ブドウ狩りサイコー」「ベリーAアマー」等々とネット上でつぶやいていたのを自宅でお仕事中のTakemaがチェックし、「うーむそれなら何とか今日中に持ち帰り仕事を終わらせて明日は自分もバンバン!」と一気呵成にお仕事を成敗し、このツーリングに至ったというわけです(上の方にも書きましたね)。
ただし「一気呵成」ゆえ、この翌日朝の始業前にチェックしたら10ヶ所以上細かなミスがありました。根幹にかかわる大ミスがなかったのが救いですが、やっぱり「やっつけちゃだめですね」(苦笑)。提出する前でヨカッタ。
とりあえず5種類試食。試食用に出されたブドウの粒が少ないのは気になりましたが(せめて1種2粒は出して欲しいぞ)、このあと一部勝手に試食したので問題はありませんでした(よい子の皆さんはちゃんと断ってからにしましょうね)。なおもともと「お持ち帰り専門」を考えていたので(1人で食べ放題は身も心もサミシイ光景なので)ベリーAを注文しようとすると、在庫がたまたま切れていたのでTakema担当者さんから別の係員さんに「1房収穫ヨロシク!」との声が飛びました。
で、園内の上下伸縮マシン(右上画像によると「クロールタワー」という名前のようです)に乗り込んだ係員さんに「摘み取り作業の写真を撮らせて下さい」とお願いすると‥「いや、それならお客さん自身で摘み取られてはいかがですか、その写真を下からお撮りしますよ」と、何ともありがたい一言が。
そんなわけで右上画像は地上3mくらいにいるTakemaなのです。しまった上にいることにコーフンして全体像を撮ってもらうのを忘れた!(苦笑)。
このあと生グレープジュースをいただき(詳しくはグレパークの公式サイト参照)、いろいろとお持ち帰り用ブドウを購入しました。でもね気になるのは‥
その昔、千葉の佐原界隈でイチゴを購入して数十kmの距離を走ってきてみたら「パックの中は半ばジュースになっていた」という忌まわしい記憶を忘れたわけではありません。でもね、ブドウの場合は房にセットされてるし、「ちゃんとスペースがないように詰めるので大丈夫ですよ」と言われたので‥でも結論からいえば‥
今回購入したのは「ロザリオビアンコ」「甲斐路」「甲州」「ベリーA」だったので、今後ライダーの皆さんのご参考になればと思います。なおトップケースは一番振動が激しい場所なので、たとえば振動の少ない位置にあるタンクバッグに入れればだいぶ状況も違うと思いますが。
このあとは(この時点で11:30)、せっかくなので「ほうとうランチ」にしようとご主人にお勧めのお店をお聞きしました。個人経営系のお店ということで‥
そんなわけでやってきました。夜は居酒屋ということで、昼間から馬刺しも食べたいけれど(以下自粛)。
たまたま席がカウンターだったこともあり、目の前に芋焼酎の瓶が並んでいるのは精神衛生上よろしくないですね(大笑)。なお肝心のほうとうですが、野菜の煮込み加減は十分OKでしたが広平の麺が箸で持ち上げるだけで結構簡単に切れてしまうのでちょっと面倒に感じました。前述の天下茶屋の麺は何度か食べていますがもう少し歯ごたえもあった(=箸で持ち上げるだけでは切れなかった)ような気がします。なおカボチャを中心としてたっぷりの具(野菜系12品投入、ただし肉はありません)があるので、溶けた野菜をすくっているうちにほとんど汁まで飲んじゃうことになります。美味しいんですが塩分控えめではないですねー(苦笑)。
さて、ブドウ購入も終わったしご飯も食べたというわけであとは帰るだけ、でも‥
主要国道ゆえそれほど面白くもないのですが(同じR20でも長坂界隈から諏訪に続く区間は通行車両も少ないし景色もそこそこで好きです)、まぁ大月ICまで下道を走っても悪くないかも。実はここから東京方面に進むにつれて俗化というかへたくそ系いろんな観光系施設(でも首都圏ゆえ商売になってる)が目に付くことがあるのであまり好きじゃないのです。首都圏近辺以外だったら「完全却下=即座消滅」だろうに‥。キャンプ場などはその最たるものだと思います!
さて中央高速が出来たことによりすっかり目立たなくなったR20の笹子トンネルを越えれば‥笹子の集落です。ここまで来れば‥よしよし絶対、
実はTakema、この笹子餅には懐かしい思い出があるのです。その昔、まだ「急行アルプス」が中央本線の王者として君臨していた頃、165系電車が昼夜を通して元気に一日二桁本数で走りまくっていた頃、夏の昼夜行急行列車はどれも満員があたりまえでした。
北アルプスなどの山から帰ってくるとき、始発の松本からなら座れるのですが(というより「直近の電車ではなく座れる列車まで待つ」のだから必ず座れるのです)、途中茅野や小淵沢やそして甲府などからもどんどん人が乗ってくるので車内は激混みモードへ突入。そんな中、塩山あたりから大月あたりまで「笹子餅売りの売り子さん」が力ずくでこの餅を売りに来るのです。
もちろん台車などを使える混雑状態ではないので肩からカゴを掛けて車内を回っていたのですが、尋常の混雑ではないときですら「必ずやってくる」ので立っているお客さんも迷惑顔、いま考えれば売り子さんも「心が強い人」でないとやっていかれなかったでしょうね(いや、慣れが人の心を強くするのかも知れませんが(笑))。
で、ある時、たぶん八ヶ岳からの帰りだったでしょうか、当然座れず、キスリングは網棚にも載せられないので通路に置いてその上に座っていると‥やって来ました笹子餅。「さぁさごもち、いかがすかぁ!」と声を掛けながら人々を押しのけるようにこちらに近づいてきます(というか押しのけないと前には進めません)。われわれも座ったままではいられないので立ってやりすごそうと‥え、えええっ!
まさかの展開に仲間の誰も声も出ませんでした(唖然)。しかししばしの茫然自失のあと巻き起こってきたのは怒りの感情。具体的には「いくら混んでるからって、こちらも何とか通れるように狭いながら笹子餅用通路を確保したのに、こっちが中高生だからって、荷物を堂々と踏みつけておいてひと言もなしに通過って、そ、それが笹子餅の会社風土なのかよ!」
と、フツフツと湧き上がる「笹子餅許すまじ」の熱い思いは、当時のわれわれに「われわれは死ぬまで笹子餅は食うべからず」という意見で一致団結をみたのでありました(笑)。
そしてそれから数年が経ち記憶によると大学生時代、これまた山帰りだったと思いますが、この時乗っていた上り列車はなぜだか空席も多くて車内にはのんびりムードが漂っていました。そしてそんな中笹子餅がいつものように姿を見せたというわけです。
そしてTakemaはあの時誓い合った「掟」を破ることになります。ビールや日本酒はまだ在庫があるけれどおつまみが切れたというのも大きな理由でしたが(笑)、ついつい「すみません、1つ下さい」と頼んでしまったのです。おだやかな感じの女性の売り子さんだったと思いますが、それはもしかしたら車内のおだやかさのんびりさの記憶が創り出した虚像の記憶かも知れません。さて、小ぶりなよもぎ餅をぱくりと食べてビックリ。
そうなんです、存外に美味しかったのです笹子餅!わたしは昔から甘いお菓子が苦手なのですが、この時はパクパク食べられちゃうのが不思議に思うと同時に(ま、苦い麦ジュースとセットで食べてましたけれどね)、それまでの己の了見の狭さを反省した次第です(ただし美味しさとザック踏みつけとは話が別だともいいますが、ま、細かいことは言いっこなし)。
その後も笹子餅は何度か買いましたが、やがてメインの趣味が登山からバイクに急激にシフトし、それに伴って中央線に乗る回数も激減、またこのあたりは高速道路で一気に通過しちゃうこともあって、いずれにせよ笹子餅を手にする機会はほとんど無くなったというわけです。
この日は「とにかく早帰り」を旨として行動していたのですが(あ、ようやく笹子餅ヒストリーが終わりましたね)、ここのよもぎ餅はいまもほのぼのした味で嬉しいです。高速のSAPAなどでも買えるようなのですが、やっぱり工場直結の直売店で買いたいと思ってしまいます。
さて大月ICからはスイスイスイっと快調に飛ばします。だって高速に乗ったのがまだ12:30過ぎでしたから、小仏トンネル手前も調布IC手前も、そして首都高のど真ん中環状線もまだ渋滞が起きていなかったのです。そんなわけで想定通りの結果に快哉を叫びつつ走っていたら‥
調布ICの手前から小雨が降ったり止んだり。でも降り方としてはそう大したものでもないので、ブラックバードのフルカウルに出来るだけ身体を沈めて‥うわ、三宅坂分岐の手前で強くなった!でも軍旗&合流のトンネルを抜けたらほとんど止んでいた、そこから箱崎まではほぼ無事ながら、7号小松川線の錦糸町あたりで30秒くらい大粒の雨に!その後僅かに降ったり止んだりで何とか自宅に到着!14:15到着ですから近場ツーリングとはいえとてつもなく早い到着といえるでしょう。
でもね、この約3時間後の中央道はご覧の有様でしたから(首都高は推して知るべし)、やっぱり正解でした。雨のすり抜けなんてヤダモン。
この日の実走行距離は324.9km。久々ゆえ右カーブでは不必要なほどビビっているところもありましたが、まぁこれから少しずつ普通にツーリングすることにしましょう。そんなわけで例の勝沼ブドウ(左上画像マウスオン)‥うふふ、このあとはのんびりと、