湯の湖からのぞむ金精峠−根無草山の南面は雪もぐんと減っていましたが‥。

(2013年4月13日)

さて新年度も始まってしばし、昨年度当初から職場内で新たな立ち位置に置かれたTakemaはこの時期それこそ「立ち往生」していたわけですが、今年度は「そうはさせじ」と2月あたりから新年度に向けた綿密なるお仕事計画をもとに動いておいたおかげで(あ、ですから3月末の青ヶ島&八丈島も「計画の範囲内」だったってことでよろしく哀愁あずさ2号=全然関係ないぞ)、まぁなんとか順調なスタートを切ることができたというわけです。

そんなわけで日曜日、久々に行ってみるか日光湯元温泉というわけです。でもね、でもですね。


いや、そんなことを行っていたら過保護のママみたいなことになってしまうのですが、実はこの日は関東平野で風が強く吹く&あまり気温が上がらないという予報でありまして、そうなると「高速横風ビビラー」かつ「バイク用の高級な防寒装備を持たない」Takemaとしては‥


とまぁあまりにも根性なしの、特に中京圏にお住まいのあの方あたりからは「粛正!」の命を下されてもおかしくないような、とにかくいたく現実的な判断を下してしまったのであります(笑)。


ま、そんなわけで宇都宮ICから日光宇都宮道路に入り(日曜日なのにとにかくガラガラでした)、そこからいつものいろは坂へ。あちゃーまだここでも雪が残ってるし。ちなみにこのあと旧半月山有料道路に向かうショートカット路では、ごく短い距離でしたが下り坂でほぼ全面凍結してました。うはーあぶないアブナイ、ブラックバードで下り坂の氷結路は「滑りなさい転げなさいサイドカウルぼろぼろにしなさい交換しなさい確か片側だけで10万円くらいするとかいうことだからね」という悪魔のささやきを無理矢理具現化するようなもんですからねー。

幸いなことにTakema車は四駆のスタッドレスだったのでまぁ普通にこの難路を通過したわけです。考えてみればバイクってスパイクでも履かない限り「一駆のノーマルタイヤ」ですからね、そりゃ雪道にも凍結路にも弱いわ。


まだ芽吹きには少し時間がかかりそうな男体山と中禅寺湖、そしてその湖には釣りの解禁(4/1-)を待ちわびた方々がウェーダー(防水パンツ)を着用しておそらくはトラウトを狙っています。実際は結構風が冷たいけれど何だかほのぼのする「春まだ浅き中禅寺湖の風景」ですよね。

でもしかし、やはりここでもかの原発事故の影響がいまだに尾を引いています。以下の画像は「中禅寺湖漁業協同組合」ブログページ記事を切り取ったものであり、これが今年度における中禅寺湖産魚の公式な扱い手順となるはずです。


うーむ‥残念としか言えません。でも半減期は半減期として、土壌に浸透しない放射性セシウムを生物(魚類)が濃縮的に蓄えていくのであれば、リリースするというのもある種どうなのかなと思うのですが‥。ま、このあたりは専門家じゃないのでわかりません。

ちなみに、わたしだったら‥こっそり食べたいなー(苦笑)。もちろん基本的に釣りを趣味としていないTakemaなので前言はただの戯言とお考え下さい。しかしこういう「戯言」と「全品検査した上で出荷されている福島のお米」とをぐっちゃぐちゃに混同して撒き散らすネットライターを(素人もプロ市民も含めて)わたしは強く憎みます。個人がどう思うのかは自由、でもあたかもそれだけが絶対的な指標であるかのごとく言いふらし、あまつさえその「指標」(ほとんどの場合ただの個人的主観に基づく基準)に合わない意見の人を卑下することは決して許されません。

わたしは原発事故後「福島の農産物食べますよー美味しいですし検査されてますし!」と書き続けてますが、でも「だからみんなも必ず」とか「食べようとしない人が信じられない」というような一方的発言はしてこなかったつもりです。とにかく自分は誘いかけはするけれど「あとは読む人が考えればいい」、そのように思ってきましたし、そのスタンスは今後とも変えるつもりもありません。長くなりましたが一応Takemaの意見確認まで!


さてこのあとは半月山の展望台方面へ。中禅寺湖の展望台まで上がってきました。あ、右上画像の鉄塔上には高精度のTVカメラが設置されています(右上画像のマウスオンで拡大)。

そう、これが朝のNHKニュースでたまに放映される「今の日光中禅寺湖と男体山」を映し出す(たぶん)ハイビジョンカメラなのです。


特に右上画像などはよく見る感じの画像だと思います。でもちょっと不思議に思うのが「カメラレンズの清掃はどうやっているんだろう?」ということ。終始レンズがむき出しになっていたらどんどん埃が付くだろうし‥ま、その辺についてはそのうちNHKに質問してみますのでお待ち下さい(たぶん質問する気なしでしょって?‥ハイ正解っ!)。


さてそもそもが日帰りなのでずんずん話を進めます。というかここ数年の傾向として拙旅行記がどんどん長くなっている、いやページ数はそれほどでもないですが1Pごとの長さがとてつもなく長くなりつつあるという自覚がありまして、そろそろ「1日=1Pに」しようという野望も密かにあるわけなのですが‥たぶん無理でしょうね(すでにここまで上画像の説明もない中ダラダラとタイプしてますし)。

というわけで左上画像の通り金精峠道路はまだ冬期通行止め。もちろんそれをわかっていて来ていますので問題なしというか、そういう時期だから来たわけです(空いていることが何より第一)。湯元の温泉寺も入浴はまだですが本堂の整備はきれいに終わったみたいですね。お賽銭をお預けして参拝しました。


でもだからといって湯元の湯に浸からずに帰るわけにはいきません。これまでと違うところの湯に浸かりたい‥というわけで、左上画像のロッジ風の建物「奥日光パークロッジ深山」さんに入浴を乞うことに。なぜって?ちょうど雪下ろしをしておられたのでこちらから声を掛けやすかったからです(案外人見知りのTakema=うそつけという反論については甘んじて受け入れる所存ですが)

日光湯元といえばTakemaが人生で初めて入った硫黄泉でありまして、小学校の修学旅行でこのお隣に位置する釜屋旅館に宿泊したんです。あの頃はここ湯元の温泉街も団体客で相当潤っていたんじゃないかと思います。

なおその修学旅行で来たときは「こんなクサイお湯に入ったら身体まで臭くなっちゃうかも」と思いましたしまたしそれはある種の真実なのですが、いまや「あえてクサイ臭いを身体に染み付ける」ことを絶対善とするTakemaがいるわけですから人生ってわかりません(大笑)。


そんなTakemaの今昔はともかくとして、今でもこの湯元温泉で宿泊とする修学旅行は多いらしく、ロビーの壁には旅行後に送られたとおぼしき手作り感謝状が貼られておりました。いいなーほのぼのしてて。で、ふと思ったんですが先生方が「正しいお風呂の入り方」、つまり「まずは身体に掛け湯をして、そして大切なところをきちんと洗ってから入るんですよ」と教育してくれれば「雀百まで踊り忘れず」になるんじゃないかと思うわけです。でもそもそもその先生方という「大人」でも(実は定年世代までを含めて)そのことを知らない人が多いんですよね。

日本の温泉文化がある種世界に誇るものであるならば、せめて日本人の温泉入浴作法に関しては小さい頃から刷り込まなくちゃいかんのです。それは津軽でも別府でも、温泉地で育った子どもであれば身に付いているのは当然のことですが、都会で育ち温泉に入ったことがない(=たぶん銭湯にも入ったことがない=もしかしたら和式便器で用を足したこともない)子どもたちに「学を修める」修学旅行ではそういうところを教えなきゃイカンと思うTakemaはただのオッサンなのでしょうか?

さていきなり話は変わりますが半地下に位置するお風呂へ。周辺を建物と道路に囲まれている立地ゆえ「苦肉の策」の設置といえなくもないですが、扉を開けてちょっとびっくり。




(上画像マウスオンで別角度からの画像に変わります)

これまで日光湯元の湯にはかなりの回数にわたって入浴しているはずですが、ここまで緑色なのはたぶん初めてです。そういえばぞっと以前、いまはなき「はるにれの湯」でも湯が緑色だったことはありますが、確かここまでの濃いインパクトはなかったように思うぞ。

まぁもちろん浴室が半地下でやや暗いせいで色部分が強調されている面もあるとは思いますが、何だかこの画像だけ見ると「国見かここは!」とツッコミたくなる嬉しさです(笑)。



ただし実際のところの濁り度はそう濃いものではないということが右上画像からわかります。やさしい濁り具合です。

あ、でもふと思ったんですが温泉素人の小学生などは(「玄人の小学生」がいるわけでもないですが(笑))、白濁湯くらいは知っていても、この見慣れない色をしたお湯にぶったまげるのではないですかね。クラス委員長の女の子である藤川さん(仮名)が自らの職務を果たすべく先生にすぐさま報告、いわく「先生、このロッジのお風呂が大変です。浴槽全体に藻が繁殖してお湯が緑色になっちゃってます!」なんてね(妄想)。で、それに対して先生が「藤川さん、わざわざ報告に来てくれるとはさすがクラス委員長ね。でもね、違うのよ。ここの温泉は硫化水素型の硫黄泉でね、遊離硫化水素や炭酸ガスを含有しているの。もう少しわかりやすく言えば、硫化水素は可逆反応が可能な、いわば電子のキャッチボールができるのね、硫化水素イオン+水素イオンが‥」「先生、もういいです!」(先生の行っていることは全然わからないが、とにかく自分の早とちりだったことを本能的に察知したクラス委員の藤川さんであった)。

これまでにここ湯元温泉では幾度となくこんな光景が繰り広げられた‥はずはないか(妄想シスギダッテ)。

なおお湯は奥の壁側からそこそこ投入されていますが、浴槽の大きさに比べるとちょっと少なめかも。しかしかといってこれ以上投入すると熱すぎる湯になるし、かといって加水湯を入れるというのもやはり‥というギリギリの「湯守の選択」なのでしょう。

ところでこちらの浴室で「すごいなー徹底しているなー」と思ったのが浴室内の換気です。もちろん硫化水素型の温泉なので換気に気をつけなければならないのは当然なのですが、館内側の(暖かい)空気を強制的に浴室に送り込んだうえで外部に排気しており、半地下ともいえる浴室なのに湯気のこもりなどは一切ありません。これにはかなり感動しました。


さてお昼も近くなってきたのでそろそろご飯‥といきたいのですが、残念なことにここ湯元温泉にはほとんど昼食を食べられる場所がないのです。少なくとも「ランチやってます!」と前向きな姿勢でお客を受け入れている場所はほとんどありません(外から見て「あ、食べられるな」とわかるのはせいぜい「山月」くらいでしょうか。

でもこれだけの宿があるのですから、頼めばランチもOKの施設もあることでしょう。湯元温泉の観光協会の方々、是非とも「湯元温泉ランチマップ」を作ってほしいです!(懇願)。土日のみ営業のところも含めて是非!山を越えた反対側の菅沼レストハウスに日中あれだけの車やバイクが立ち寄るのはなぜか、それは「湯元には昼間行っても食べるところがない」ように見えるからなのです。関係者諸氏、是非とも現地情報の発信をお願いします!(再懇願)。

で、この時は湯の湖レストハウスで昼食をとりましたがやっぱしイマイチ感強しでした(右上画像マウスオンでオーダー品の画像に変わります。あとは言いません(従業員さんは比較的気さくな方でしたが)。個人的には湯葉ナントカはもうどうでもいいから(正直いって日光以外からの来訪客は湯葉にさほどこだわっていないと思うし)「うちの食堂ならでは」の料理を出してほしいし食べたいのです。それがごくありきたりのトンカツだって「こだわりの云々」があれば立派な名物料理になるのですから!

以上、自分が湯元の観光協会職員になりたくなってきたのでこの辺でやめておきましょう(たぶん専任の職員はいないのかも知れませんが)。

この日は「湯元温泉の湯に浸かってくればいいさ」としか考えていなかったのでこれで帰ります。と、しかし、そういえばずいぶん前の情報として「完全循環湯だった『日光温泉』がかけ流しになった」云々のメモがTakemaのツーリングマップル関東編(ちなみに2008年版が現役です)に書き込まれていたので「帰りがけの駄賃」として立ち寄ってみることにしました。


日光駅から1kmちょうほど下ったうーん、雰囲気としては悪くないです。日光市営かと思いましたがどうやら3セクでしょう。ま、いずれにせよこぢんまりとしているこういう施設の場合お湯は悪くないか?料金は400円(市民は200円)だし。


でも、脱衣場に入場した刹那に「あ、あのニオイ(塩素臭)」。この時点で期待しちゃいけないなと。もともと源泉温度が低いので加熱しているということは知っていたのですが、別の掲示によると「加温&循環濾過」のほかに「加水」というのもありました。なぜに加水?しかも循環利用の項目には「ただし常時給湯しています」との但し書きありで、どうも意味がわかりません(笑)。


先客さんが上がり次の方が入ってくるまでのほんの30秒くらいの間にとりあえず2枚だけ撮りましたが、浴感も薄くてもう来ることはないかなぁと。でも「だからこそ今回来ておくべきだったのだ」と前向きに考えましょ。そんなわけで日帰り日光湯元小ネタ、これにて終了です。

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