−その19 スモモからホトケに転じて何とやら(笑) −


さて続いてやって来たのはこちら。近年温泉ファンの中で大ブレイク中と思われる「すもも沢温泉」です。集落から離れたところにぽつんとあり、県道からもやや離れているのでその存在を知らなければ通過してしまうでしょう。

到着時には車も止まっていなかったので、「(場所柄歩いてくる人も少ないだろうし)ここもまた貸し切り状態かな」と期待しつつ入口へ。網戸をカラリと開けて中に入りますが管理人さんは外出中のようです。ただ、不在の場合も料金200円也を置いておけば入浴はOK。最初、右上画像の「お金をかごの中に入れ‥」の掲示に従い入浴券を取ろうとしましたが(小野川温泉の共同湯方式だと思った=購入した入浴券を脱衣カゴの前に提示し料金支払い済みであることをアピールする)、ん?何だか変だぞと思ってよく見たら「回数券(1000円)を購入する方は」ということでした。1回入浴の場合はみんなニコニコ現金払いなのでお間違えなく(笑)。

いざ浴室へ。そこには‥



まぁおいでおいではともかくとして、洗い場に流れ出している湯の筋を見ればここもたっぷり系のかけ流し湯であることがわかります。そして奥のあつ湯浴槽(あつ湯といっても実測42度台でしたが)を見てみると‥

浴槽内直接投入の湯から泡が湯の表面に浮き上がり、まるで成分が表面で析出しているかのようにアワアワの膜を形成しています(右上画像マウスオン)。実際のところ身体への泡付きは姉戸川温泉のほうが強かったですが、湯ざわりはこちらもツルツル感たっぷりで、いやはや何とも癖になる感じの湯です。


プハァいいお湯でした。脱衣場に戻ってからも浴室をついふり返る未練がましいTakema(笑)。


たっぷりタンノーした上で湯上がりに左上画像の畳椅子に腰掛けて休憩していたら、こちらのご主人が戻って来られたのでしばし談笑。あ、料金支払い時に勘違いをしかけたこともしっかり報告しました(無人にすることも多いのでビデオカメラが料金入れ付近を常時撮影しているそうです。そういう意味では「誤解を受けかねない挙動」をしましたからね(笑))。

ご主人はもちろん地元の方ですが、今はスッポンの養殖等は息子さんたちに任せ、自分はすぐ前のビニールハウスでの農業(われわれが見た時にはアスパラガスを栽培していました)とこの温泉の管理をなさっているのだとか。この温泉で生計を立てているわけではないので、まぁそこそこにやっていかれればいいのさ系のお話を伺いました。うん、ここはまた来たいゾ、いいお湯をありがとうございました!

さてそんなわけでここまでに3湯立ち寄りました。最近はジジイ化しつつあるので今日の湯めぐりはここまでとし、そろそろ今宵のお宿へと向かいましょう。というわけでやって来たのは‥



はい出てきましたね専門用語(笑)。その筋の先達の方々によると「のみ不可」とは「入浴のみ不可」という意味のようです(笑)。ここの湯に入りたければとにかく宿泊するしかないってわけなのです。しかし今回は泊まる気満々での訪問ゆえもちろん予約もしてあります。その事前準備の甲斐あって‥



いやぁ、これは助かりました。というのもこの日もかなり気温は高めでしたし(この日の青森県内では最高気温が軒並み30度を突破)、天気下り坂の関係で湿度も上がり結構ムシムシしていたのです。ちなみにこのエアコンも今年初めてこの1部屋だけ設置したのだそうです。部屋には氷入りの冷水が置かれていてありがたい限り。結構ゴクゴクと。

なおさすがに無線LANは通じていませんでしたが、遅ればせながらこの夏前にようやくスマホデビューを果たしたTakema(正しくはガラケーとの2本持ち)ゆえ、こういう時は役立ちます。とはいえスマホはまだ慣れていないのと画面も小さくて面倒なのでテザリング機能を使ってノートPCによるインターネット接続なんですけれどね。ちなみにSIMフリー機なので海外でもプリペイドの現地用SIMカード差しで使えるはず。世の中便利になったもんだ‥。

「もうすぐ工事関係の方々が戻って来られるのでその前にお風呂をどうぞ」と女将さんがおっしゃってくれたのですが、さすがに30分前まですももの湯に浸かっていたので今はまだいいかなという感じ。ゆえにとりあえず浴室画像だけ撮りに行きました。そこには‥



しかしですね、この温泉の魅力は当然ながら浴槽が総ヒバ造であるのみに非ずなのですよ、その辺についてはあとの入浴編でたっぷりとね。

で、上画像を撮ったあとわれわれは突如として徒歩お出かけに向かうのでありました。その目的地はといえば宿のすぐ裏にある‥

はいこちら、ホームセンターメインのスーパーです。実は女将さんが「近道があるよ」とおっしゃっていたので「この木製階段がそうかな」とすぐにわかりましたが、この先には業務用エアコンの室外機軍団が並んでおり、しかも境界との間が狭くて「これは反対側からの様子を見てからの方がいい」と考え、往路はぐるっと道路沿いを歩いた次第です。

なお、ここ東龍館も駅近でして青い森鉄道の乙供駅から余裕の徒歩圏内です(右上画像マウスオンで直近の踏切画像に変わります)。冬の鉄旅‥いや、ここはやっぱり夏がよろしいんじゃないでしょうかぁ!

スーパーからの帰り道です。左上画像の白い建物が「新館」で、宿泊客は基本的にこの棟に泊まるようです(もちろんわれわれもそうでした)。新館にも玄関があるのですが、いかんせん裏通り側ゆえわかりにくいということなのか、普段は施錠されています。本館とは渡り廊下で繋がっていますが‥。んでもって右上画像が浴室棟です。

さて話を戻してお宿帰着。夕ごはん前にお風呂に行って来ましょうね。

左上画像の渡り廊下が外壁=ポリカーボネード波板、内壁=コンパネを白く塗装?という感じなのは「決して仮設じゃないはずなのに仮設チック」で何だかイイです。で、玄関前を通って湯小屋にやって来ると‥何やら右上画像に「ちょっとお高めレストランの入口に置かれたメニュー表」みたいな掲示物をのせたイーゼル(画板立て)が見えています。しかしここは間違いなく浴室入口なのです。となればこの掲示物の正体は‥



(左上画像マウスオンで拡大画像に変わります)。
ちょっと無意味に感激しました(笑)。というわけで分析書をしげしげと‥と‥うふふ50男のにんまり。



しかも鹿も、師鴨ですよ、この湯がまたいやはや南友いいのです。まずは湯口画像からご覧いただきましょう。

この、音もなくトロトロと投入され続ける透明湯、その湯口湯温はほぼ分析書のままです。口にしてみても「この源泉で焼酎割ったら飲みやすそう」という感じです(ちなみに飲泉許可は得ていないと思われますので自己責任ね)。

ちなみに今さらいうまでもないことですが無色透明湯であることを両上画像マウスオンでそれぞれ確認できます。というか、確認するまでもないことです(苦笑)。

浴槽中央部の表面温度はごらんの通り。私Takemaの平熱は確か36.4度だったと記憶していますんで、これはまさにお魚になったわたし無感温度というべきか、とにかくいつまでも入っていられる湯温です。しかもこの湯の湯ざわりがまた素晴らしい!







さすが先人先達の皆さま、いい湯を知ってるなぁと感激(ま、この辺では極端なハズレ湯のほうが少ないでしょうが)。そんな感激の余韻の中夕食&朝食(右上画像マウスオン)です。ま、朝夕ともご飯は普通です。場所柄もっぱらのお客さんは工事でお越しの方だそうですが、最近は遠方からの温泉ファンの方々も多いそうです。こういう需要が、今後「一般的には目立たないけれどいい湯を持つ宿」の救世主になれば最高ですね。

結局チェックアウトまでに6-7回、のべ3時間くらい浸かっていました(ここの湯の場合「たった3時間だけ?」と思われる方もおられると思いますが、私にとっちゃ十分長いんです)。

さてこの夜から明け方にかけては雨も降ったりしてさすがにお天気がイマイチになってきましたが、この翌日は山エリアの湯宿泊予定。大丈夫か?以下次ページに続きます。

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