− 2016GW編 その11駒の湯、八兆、阿部旅館経由で一気に帰宅 −



ナビに任せていたら町道経由で案内されましたが、存外好展望なのにちょっとよしよし。

さてこの日の朝は‥うっそぉ雨じゃん!それも結構な降り方でありましてがっくし。くっそぉ、雨天の撤収だし濡れたテントを畳まなきゃならんのねということでやる気は急降下です。

しかし、おとうほかバイク組はそれに「雨中走行」が付け加わるわけですからさらにたまったものではありません‥が、われわれは駒の湯さんに寄り道するため早めに出なければ。というわけで宴会テントの撤収をお手伝いできずにごめんなさい。また、お湯を沸かすコンロをセットするのを面倒くさがり、「おとう、お湯沸かしてもらえますか?」と完全無欠の他力本願だったことも重ねてごめんなさい。





ちなみにこの時、大きい方のぬる湯浴槽にはお湯がなく、小さいあつ湯浴槽にだけ湯がためられていました。この時は熱くもなく適温湯、ヌルヌル感をタンノーして身体を拭き、脱衣場への扉を開けると‥



今宵のお宿に同宿予定のGさんご夫婦が朝風呂に入りに来たというわけです。いやぁそれにしてもすごいタイミングだこと。あ、夕食もいつもの焼肉でご一緒するんですよね(笑)。



さてここからは湯浜峠を越えて宮城側へと進みます。小安峡の上の大湯温泉、阿部旅館さん周辺ってこんなに湯気がモウモウとしていましたっけ?地熱が高まっているなんてことでなければいいのですが。

予想されたことながら、こちら側から須川温泉へのショートカット路である県道282号はこんなに雪解けが早くても相変わらず冬期閉鎖中。県道だから国道と同じように前倒しオープンはしないよということなのでしょうが、もう除雪は終わっているだろうにまったくもう‥。

ここが通れれば駒の湯まではかなり近いのですが、やっぱりダメなのでR398をそのまま花山まで下り、そこから北上するしかありません。例年はともかく、今年はR342の岩手側だってGW前に開通させていたほどなので柔軟に対応してほしかったなぁ‥



湯浜峠から栗駒山を遠望。実はまだ頂上まで行ったことがありません(苦笑)。



それにしても、例年なら沿道にまだ雪が残っていてもおかしくない区間なのに今年はすでに新緑が!雪解け水もさっさと流れていっちゃったし、春以降の雨の少なさを考えると今年あたりは水不足を心配しなければいけないかも知れませんね‥。



さて、花山地区まで下りていく途中にお蕎麦屋さんが数軒あることは覚えていたので、いつものこちらのお店へ。この下にももう少し大きな構えのお店があることは知っているんですが、ここ以外立ち寄ったことがないなぁ(案外保守的)。

Takemaは野菜天ざる、おしんこどんは岩魚天ざるを注文。岩魚天ざるってどんなものかと思っていたら、一尾丸々の天ぷらなんですね(左上画像マウスオン)。ハイ、それぞれおいしくいただきました。

さて、峠を越えたころから雨は止んでいましたが(左上画像のアスファルトもほぼ乾いていますね)、天候はさらに回復し始めました。カーナビはどうやらメインルートの県道42号築館栗駒公園線経由ではなく、ひとつ南側の町道を選んでいる様子。そういえば以前駒の湯の方が「機種によっては県道じゃない方をナビゲートするので、看板も何もなくて不安になるお客さんも出てしまうんですよね」とおっしゃっていたっけ。なるほど確かに何もない(笑)。




(上画像マウスオンで別画像に変わります)

この道は2008年の岩手・宮城内陸地震で周辺が大崩落した荒砥沢ダムの脇を通るのですが、道路からはそれほど多くの崩落は見えません(樹林の中を走ることが多いため)。ただ「これは‥明らかに道を付け替えたな」という区間もあって、やはりかなりの被害を受けたのでしょう。



この頃にはすっかりドピーカンの青空に。川を渡ればもう駒の湯はすぐそこです。あ、山武温泉は次の機会ね。





うーむ、ご主人夫婦とも約40日ぶりくらいの再会です。え、GW直前に今年の営業を開始したのに何で40日ぶりなの?と思ったあなた、さては拙サイトにまだあまり詳しくないですね(笑)。実は3月下旬、わずかながらお手伝い(源泉や浴槽の掃除)をしに来ていたのですよ(その時の様子はこちら)。







2008年の岩手・宮城内陸地震により土石流に巻き込まれた駒の湯温泉。今こうして温泉そのものは復活しましたが、周辺の風景は当時の傷跡がそのまま残り、また駒の湯周辺の平地も荒涼とした荒れ地のままです。

ご主人の菅原さんは、この地を再び濃い緑の森へと復活させるべく、ボランティアの方々とともに植樹活動をしています。また現在では、温泉を訪れた人にも「訪問記念に植樹してみませんか?」という感じで希望者の方に植えてもらってもいるそうで、「ならばわれわれも!」というわけです(笑)。まぁ植えたのはおしんこどんでしたけれど。

ただ、「どの木を誰が植えた」というような記録は取っていないそうです。菅原さんいわく「だって、次に来た時に自分の植えた木が枯れてしまっていたら悲しいでしょう?植えたあと、全ての木が順調に育つわけではありませんから」。なるほど確かに。「だから、ここが再び濃い緑の森になったころ『ここがこんな森になるお手伝いを自分もしたんだな』と思い出しながら訪れてくれればいいと思っています。もちろん、それは私たちのあとの世代の皆さんですけれどね」。

数十年先を見据えた菅原さんのおことばです。なるほど‥。

あ、そんな壮大な見通しのもと作業をなさっているご夫妻に比べて、この日駒の湯に着いたばかりのTakemaの頭の中は「あ、天気もよくなったし風もあるし、ここでテントを干させてもらえばしっかり乾くな」という、目の前の欲望丸出しモードだったんですけれど(汗)。はい、しっかり乾きましたよテント(笑)。



植樹したもの、実から芽を出したものといろいろあります。トチだったりブナだったり(どれがどれだったかは伺ったんですが忘れてしまいました(苦笑)。でも、この場所がまたいつかは森になっていくとしたら‥その出発点の風景に身を置けたということだけで、自分は嬉しく思います(まぁ自分も、ここがうっそうとした森になるころには生きてはいないのでしょうが)。

さて、未来に思いを馳せたあとは現世ご利益、馬にニンジンTakemaに温泉です!(何のこっちゃ)。







詰めて入っても体育座りで4人がせいぜいの小さい浴槽にご覧のとおりの源泉大量投入ですから、湯の鮮度が悪いはずもありません。40度に届かないぬる湯源泉&湯が豊富だからこそのなせるわざです。思えば2015秋の再開当時には「確かに、ちょっとぬるいかな‥」とも思いましたが、これからの時期、外気温が上がれば逆にこのぬる湯はメリットとして人気を博すかも!



それと‥素晴らしいのがやはり浴槽窓からの森の景色ですね。残念ながら窓は開かないのですが(でもぬる湯ゆえ浴室内が蒸れることはありません。ガス排出のために換気扇も常時回っていますし)、でもそれがかえって外の風景を絵のように見せてくれていると思うのです(ほめすぎかも知れませんが)。そんなわけで、浴室から見た外の景色を動画にて。







そういえば、実は浴室の湯とは別の源泉だという足湯には浸からずに終わりました。ちゃんとコンプリートしなければいけませんね(温泉ファン向けコメント)。

なおこのページをタイプしているのはすでに6月上旬なのですが、2016現在駒の湯さんでは軽食&休み小屋を建設中です。夏前には完成するでしょうから、入浴のみという現在のスタイルから日帰り滞在もできる施設へと変わっていくのでしょうね。軽食は「蕎麦&カフェ」的になるのかなと‥。期待しています!

さてそんなわけでこのあとは東鳴子へと移動です。



栗駒の麓ではチューリップが満開でした。単色でも数があればやはり綺麗ですね。そして間もなく鳴子へ。



というわけでいつもの阿部旅館さんにチェックイン。すでにおとうを始めとしたライダーさんほかは先に(早めに)到着しており、テントを屋上に干させてもらってすでに乾燥&撤収済みとのこと。というか、おとうたちとは国道脇の橋のたもとで会ったんだっけ(おとう一行=徒歩で八兆へ向かう途中、Takema&おしんこどん=ただ今現地着でこれから宿へ)。

しかし有り難やの海苔とはこのことで、とりあえず荷物を下ろそうとしたところで朝に山の湯っこでお会いしたGさんカップルがまさに今から車で八兆入りするとのこと(旦那さんはお酒を飲まないので)。というわけで便乗させていただき最初の乾杯からのロスタイムはわずかで済みました(奥の人たちの泡&液体の減り具合を見ればおわかりかと)。Gさんご夫妻ありがとうございました!



キャパの関係でGさんたちはカウンター席にお座りになったのですが、何と海鮮+アスパラ焼きセットを振る舞ってくださるという大おまけ付き!はなはだとことんつくづくしみじみ感謝&御礼申し上げます!(当日は酔っていたので全然申し上げられなかったはず)。



さてお酒も豊富‥といえど、基本的には二段右上の焼酎を摂取します。すぐ右上の「綿屋」は、3月にここを訪問した際にお隣のテーブルが栗原市の酒造会社の方々で、「飲んでみたいなぁ」と思っていたのですが、この日マスターから「Takemaさん、綿屋あるよ!」と言われて即買い決定!何と純米大吟醸です。すでに6/4段階で蔵元にも在庫がないという希少酒、6/11のTakemaオフキャンプに持っていくかどうか?(冷蔵庫から出すのを忘れなければ持っていきます)。



明けて翌朝。この日は寝坊したのでもう皆さんが出発のタイミング。キャンプからここまでご一緒させていただいたおとう&よーへいさんの出発も屋上からご挨拶するのみで申しわけありませんでした。



で、そのあと奥の湯で朝湯をタンノーした上でわれわれもいよいよ出発です。



気になる湯船‥いやこれは源泉枡から直接溢れる超熱湯ですのでお間違えなく(阿部旅館の温玉製造所ともいいます)。このあとなるまん他を買い込みいざ一気に千葉へと向かいます!

とはいえ数年前までは「東北道福島トンネル渋滞」の様子をうかがいながらの南下でしたが、今は常磐道があるので全然恐くありません。常磐道北部は片側1車線が続きますので時に大名行列になりますがそれでも70-80km/hで流れるわけですから東北道の上り坂要因による「動かない渋滞」よりははるかにましです(それと、新しい路線なのでカーブが緩くて楽。東名と新東名の違いと同じ)。



富谷JCTから「仙台北部道」「同東部道」「常磐道」と進みます。阿武隈川の河川敷は菜の花が満開でした。



放射脳の方々はこの掲示を見るまでもなく原発界隈を通過する北部常磐道は使わないでしょうからこの際有り難い(というか現地を知らずに遠くからあーだこうだと言いなさんなって)。

その一方で福島相馬道路はどんどん建設が進んでいます。原発事故がなければこれほど早く建設が進んだかといえば「否」ですから何だか複雑な思いはありますが、福島第一原発の状況は安定しているとはいえ今後誰もやったことのない「デブリ取り出し」に挑むわけです。人知を結集して臨むとはいえその人知の外にあることもあり得るわけですし、そう考えると「いざというときの対策」は必要なのだと思います。「Fukushima」「フクシマ」とやらを「福島」に戻すために!



さてお昼ごはんは南相馬鹿島SAでと思っていましたが、あまりに混んでいるので原発を通過した先の四倉PAにて。どなたかが「Takema夫妻のお昼ごはんはいっつも蕎麦か海鮮ばかりだよね」とおっしゃっていましたがそうですこの日も王道その通り!(笑)。

そんなわけで渋滞なしで千葉帰着。熊本地震もありましたから、今後東北の被災地への注目度は今後さらに下がっていくことがほぼ確実です。でも、だからこそ!



というわけで2016GW編、これにて終了です!

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