- 2019/10、4日間タンノーしてきました(5) 帯広界隈うろうろのあと日勝峠越えで千歳に帰還 -



ナイタイ高原牧場もすっかりお洒落になっちゃいました。

(2019年10月11日-14日 その5)

個人的にお気に入りのR274の道東区間。道中に「ほぼ何も(観光地が)ない」「でも変化に富んでいる」「丘越えの道が続くが開通時期が浅く線形は比較的いい」からなんですよね。夏でもほぼガラガラだし(ゆえにたぶんくるくるパンダさんもいないし)。本当はバイクで走りたいなぁ。今のVFR800Xはトップケースしか付けていないので(サイドパニアは購入していません)、タンデムツーリングの積載量はないのが残念。ん?「かつてのようにトップケースの上に積めば?」って?いやぁ(謎笑)。

ちなみにこのR274、道東部の未開通区間をつなぐと何と札幌まで続く長大国道なんですがご存じでしたか?起点と終点は札幌と標茶、何とあの日勝峠もR274だと申し上げれば「そういえば‥」と思われる方もおられることでしょう。



やがてR274の釧路側開通区間終点までやってきて、そこからはR240で阿寒町中心部を通り抜けた少し先には、道東道の現行最終ICである阿寒IC。セブンで飲み物も買えたし、この接続形態はよいなぁと。もしR274から道東道ICに直結ということになるとほぼ買い出し不能ですから‥。



で、一気に帯広まで高速でワープ!海沿いのR38しかなかった頃と比べれば隔世の感があります、快適度も所要時間も。いや確かに面白味は何もないですけれど。ちなみに道東道開通後、R38白糠国道のくるくるパンダさんはその活動を縮小したようです(YAMANONAKAカムイミンタラ管理人さん談)。

で、上画像を見ればもうおわかりですね、この日というか連休最終日の泊まりはこちらの丸美ヶ丘温泉ホテルなのです。こちらは現在宿泊客を3部屋分だけ受け入れているという、ある意味かなり「倍率の高い」お宿なのですが、お湯はいいということをどこかで耳にしていてダメモトで電話をしたら「間違いなくお越しになるならOK」という何やら意味深のもと予約OKだったというわけです。

到着してみると、地元の方に大人気の温泉のようでひっきりなしに車が入ってきます。これまた「朝が勝負」だなと心得て、とりあえず夕朝食の買い出しに出かけます。幸いフクハラがありましたんで無事OK、店舗内には六花亭と双璧をなす柳月の店舗がありましたので、日保ちのするお菓子をそこそこ買い求めておしんこどんへのお土産といたしました。空港だとバラ買いはできないでしょうからラッキー。

さて宿に戻ってきまししたが、相変わらず地元の方々が押し寄せているようです。というわけでこの日の夜は家族風呂の方に行ってみることに。ちなみに宿泊客でも有料です。



別棟の家族風呂棟へ。何だかタイ北部の温泉施設をホーフツとさせます。



5番の部屋を指示され、説明書きをじっくりと拝見した上でいざお風呂へ。







もちろんカランの湯も温泉‥なのですが、何だか正直いって「とりたててすごい湯」であるようには思えなかったのです。湯ざわりでいえば帯広駅前のふく井ホテルのほうが上だし?しかし、この「湯断」を翌朝即刻否定することになった自分でありました(笑)。

この夜は大浴場に入りませんでした。日帰り入浴は23:00までとかなり遅くまでやっていることもあり「アサイチ」に全てを賭けます!(そこまで気合いを入れていたわけではありませんが)。



そして「朝一番」の大浴場へと向かいます。さすがに宿泊は3組しかいないこともありどなたもおりません(従業員の方も含めて)。というわけで‥





どうも昨晩の貸し切り風呂と同じような浴感です。と、すぐ脇には小浴槽が。確かこっちは別源泉(2号泉)なんだよなと思って浸かってみると‥



お隣の大浴槽(及び前夜の家族風呂)の3号泉よりぬるめですが、湯ざわりは明らかにツル感がよく泡付きもしっかり。もうこのあとは小浴槽の虜となりまくり、かなり長く浸かっておりました。ただし上画像を撮ったあとカメラを脱衣場に戻したあとの小浴槽入浴だったので湯画像はなしね。

このあと部屋に戻っておにぎりとかのシンプル朝ご飯&TVニュースで関東ほかの情報収集。どうやら東北の沿岸及び内陸部までひどい被害を受けたようです。それにしても令和元年秋の千葉県はまるで「呪われていたようにしか思えない」ですし、福島県いわき市から相双地域、宮城県にかけての被災もすごい。頼むしやめてよ神様(懇願)。

朝ご飯のあとは、チェックアウトの前にもう一度小浴槽に浸かりにいきました。で、聞いてはいましたが‥



というわけで、高圧洗浄&洗い場ゴシゴシの作業を眺めながらの入浴となりました(ま、掃除位置によって自主的に大浴槽に移動したりもしましたが)。これは何とも珍しい経験でした。もっとも自分が出たあと浴槽の湯を抜いての清掃に入ったのだとも思いますが、少なくとも入口には「清掃作業中も入浴は可能です」と書かれていたしなぁ。

というわけでチェックアウト。もっともお金は先に払ってあるので別出口から出ていくだけです(お掃除の方々はそのお仕事専業かと)。



駐車されていた車の天井にはうっすら霜が。実はこの日からこの翌日にかけては気温が下がり、道内の峠道では積雪の予想も出ていたのです。実際はそこまで天気が荒れることもありませんでしたが、やっぱりそこそこ冷えていたんですねぇ。

で、右上画像の「母屋から伸びた部分」がこちらの宿泊施設(3部屋)なんですが(一番右側の出っ張った部分はプライベートスペース)、



見る限りかなり多くの宿泊用の部屋があるようなのに、そのほとんどを使っていないというのはどういうことなのでしょうか?特に調べたり聞いたりしてはいませんが謎です。



さて出発、まずはナイタイ高原を目指します。無駄に長い動画をご覧になりたい方はどうぞ。






(風はそこそこありましたが)

でもね、ちょっとびっくりした「新規施設」もありました。



こんな「小洒落た施設」がこの地にできていたトハ!



ま、全然悪いことではありません。悪天時でもゆっくりできるスペースがあるというのは団体客のみならず個人客にとってもありがたいことですから。

でもなぁ、そろそろここも「わざわざ行かなくてもいい場所」になったような気がします。というわけで続いての場所へ。



そんなわけでやって来たのは「士幌高原ヌプカの里」。このあたりは曇ってはいましたが、うん、こっちの方が間違いなく静かでよさそう。これからはこっちに上がることにしようっと。キャンプもできるし(最近の傾向としてたぶんしませんが)バンガローもあるし、どうやらセンターハウスでランチも食べられそうだし、訪問する人も少なそうだし?(案外奥まった場所にあるので)。



ちゃんとコテージもキャンプ場も食堂もありますんで。温泉湧かないかなぁ(無理難題)。

さぁってこのあとは最終日ゆえ新千歳空港に向けてじわじわ近づいていかなければいけません。しかし、このまま十勝清水ICに向かって道東道を進むと早すぎます。だってヒコーキは20:00発だし、まだお昼ごはんだって食べていないのですから(笑)。

というわけで十勝清水方面に向かうのはよしとして、そこからは日勝峠に上がり、さらに日高町からは2018の大震災で大きな被害を受けた厚真町経由で空港に向かうことにしました(この士幌高原でコーヒーを飲みながらルートを決定)。

まずは十勝清水IC方面に向かいます。もちろん国道経由などという「危険」は冒さずローカル道経由で南下‥自分が曲がろうと思っていた交差点で前を走っていた大型車も曲がった、え、そこからその車はケッコーなスピードで走っていきましたよ(引き離されました)。ま、安全ルートなんでしょうね(謎笑)。

やがて十勝清水へ。市街地を進みますが、ラーメンというのもなぁ。自分が旅先でめったに食べることのないメニューがラーメンなんですよ。嫌いというわけじゃないんですよ、でもなぜか敬遠してしまう、それが自分にとってのラーメン。あ、拙サイト常連の方々であればもうおわかりですね、



まぁそんなことはいいとして、気がつけば日勝国道の峠方面に向かう部分に入っちゃったぞ、まずい、このまま進んだら日高町の道の駅界隈まで何もない!と思ったところでお食事処ハケーン!即座にピットインしたことはいうまでもありません。



どうやら「そばやうどんから洋食・中華まで何でもあり」の、地元密着(近くには役場もあります)&峠越えの旅行客や物流ドライバー氏をターゲットとしたお店のようです。大型車用とおぼしき未舗装スペースもありました(左上画像の轍を見るにそこそこ利用されていると思われます。ただトレーラーは無理ですね)。

以前は日勝峠向こう側の日高町側にあったようですが、道東道の全通に伴い観光と物流のお客だけではやっていかれないと考えてのことか、十勝側のこの場所に店舗を構えたようです。その判断は正解だったようで、この日も地元の方々、工事関係の方々でそこそこ盛況でした。

で、何を頼もうかと考えましたが、せっかくなので「ご飯小盛り」で注文、それは!



あくまで「ご飯小盛り」の画像ですので念のため。

うーん、各店共通のポスターに見えているイメージ写真とはだいぶ違い「コロコロ感」が突出しています(笑)。タマゴはもうちょっと手前の半生レベルでとどめて欲しかった気もします。でも地元牛のサイコロ系ステーキ、これはなかなか!

ミディアムレアの焼き具合にほどよい味噌味&塩コショウの味付けが浸みています。牛丼などの煮込み肉丼はともかく、ステーキ丼などはあまり得意ではなかったのですが、これはなかなか気に入りました。

ランチ完了、これでもう安心して日勝峠を越えられます。そんなわけでやや角度を増しつつある上り坂をアクセル‥んん?ちょっと待て!





すごいぞ、一般パーキングなのに何だかここだけ「自衛隊まつり」のような様相を呈していました(笑)。中には右上画像のような装甲車形状の車両も!

一瞬「関東東北方面への救援車両なのかな」とも思いましたが、それにしては「災害救援」の幕もないし‥(あとで聞いてみたら「演習が終わり、これから所属駐屯地に帰るところです」とのことでした)。これらの車両、これから日勝峠を越えて道央地区へ帰るということでが‥

舞台は小分けされた感じで何両かがまとまって出発していきます。何でまとまって出発しないのかとこの時には不思議に思った自分でしたが、このあとでその理由をよーく理解したのでありました。

やがて自分のレンタカーも出発。日勝峠までには多くの区間で登坂車線が整備されているのですが、そこで先行する自衛隊車両の隊列に追いつきました。もちろん追い越し車線を利用して追い抜いたわけです。



ただし自衛隊車両は行動中「完全に制限速度を遵守」しています。ということはその車両群を追い抜いた自分の走行スピードは「?」というわけですが、そのことについてはとやかく言いますまい。問題は峠のトンネルを越えた先の話です。



そういえば以前、バイクツーリングの帰りの関越高坂SAで出会った自衛隊のライダーさん(この日は休暇@自分のバイク)と話をさせていただく機会がありましたが、「交通違反は絶対ダメです、本業に支障をきたしますから」とおっしゃっていたことを思い出します。そういうことなのかぁ。

ということで日高の道の駅までやってきました。同じ体育の日絡み連休、ただし道東道の山岳区間開通前に訪問した時には駐車場に入る車が列をなす大混雑だったこの場所ですが今となっては静かなものです。日高町の観光収入も激減したことでしょうし、その後2016年の洪水被害(R274がズタズタになりました)、さらには2018のあの大地震‥。このエリアは大変だなぁ。



ちなみにこの写真を撮っていたら向こうから歩いて来たドライバー氏に
「今撮ってたよね、何で?」と詰め寄られました。何か問題‥(察し)。
まぁそもそも道外者の観光好奇心的行動なんですが、いやな感じ。

さてここでこの先のルート取りを考えます。この時点で13:45頃、このまま真っ直ぐ新千歳の空港を目指すとすると、3連休最終日の午後という条件を含めてもたぶん2時間くらいで到着するのではないかと思います。となれば単純計算で15:45か。でもですね、


というわけで2018/9に震度7の揺れを観測し、あまつさえその影響により道内全土に「ブラックアウト(電力供給完全停止)」という地獄絵図を食らわせた震源地である厚真町(いや厚真町は何も悪くありませんよ震源地なだけです)を経由して空港に戻ることにしました。かなり遠回りですが、訪問欲求と時間稼ぎとの一致というわけですのでまったく問題はありません♪

日高町からR237を南進します。そこそこ大型車が多いことから、ここが十勝から苫小牧港方面に向かう物流ルートであることを実感させられます。

さて振内まできたところで久々に客車ライダーハウスの現状を見にやってきました。



客車はそのままでしたが、何と後部車両の窓はサッシ窓に変わっておりました。もちろんそれだけ老朽化が進んだということなのですが、別の意味でいえば地元の運営者の方々がこのライダーハウス(簡易宿泊所)をこれからも維持していこうという思いの現れでもあります。

自分は道内のライダーハウスに宿泊したことはなかったと記憶していますが(テント泊かお宿の泊まり)、いつかここには「あえて泊まり」にきてみたいなぁ。



2019シーズンの営業は終了していましたが、構内は綺麗に整備されていました。



この区間を強馬力のD51が走っていたわけではなく、この「D51-23」機関車は戦後に造られ、何とその後サハリン(樺太)を走り、その後日本に帰還したというちょっと変わり種。ほぼ日本の鉄路は走っていないのかも。その後個人の手に渡り、その方のご寄付によりここに至るという車両なのです。

客車同様近年再塗装がなされたようで、維持管理のご苦労が感じられます。特に機関車のシャフト部分には赤の塗装が施されていてとっても好感。いい感じです。

というわけで前回訪問時(2002年)のページを見てみると‥



その昔の画像ををひもといてみると‥うわ!

施設管理者の皆さま申し訳ありません。2002年(17年前)のTakemaは勝手に機関車の前部に登って写真を撮っていたという不埒な事実が発覚しました!(その時のページはこちら)。当時はスーパー過積載ツーリングの最終盤、すでに帯広で何箱もの段ボール荷物を送り、この時はすっかり身軽な感じでしたけれどね。とにかく当時の行動をお詫び申し上げる次第です。

さて今回(2019/10)、ライダーハウス営業は9月末で終了しており、これからは冬ごもりの準備となるのでしょう。さほど積雪があるエリアではないとはいえ、屋外施設ゆえ車両の老朽化対策、今後ともよろしくお願いいたします。



さてこの旅もいよいよラスト近くなりました。ここからは道道を繋いでむかわ町、そして厚真町へと進みます。理由は‥お察しの通り、昨年(2018年)9月初頭に起きた「北海道胆振東部地震」の現場をちらりとでも見たいから。

地震名を聞いてもピンとこない人も、「北海道全域がブラックアウトとなった時の地震」といえばおわかりでしょう。最大震度7を記録したこの地域がどんなことになっているのか、車窓からだけでも見ておきたかったのです。



直下型だったこともあり広域的に大きく揺れたわけではありませんが(これは2008年の「岩手・宮城内陸地震」と同様です。なおTakemaはこの地震で被災した駒の湯温泉さんのお手伝いを(ほんの少しですが)しています)、震源地近くでは当然大きな被害を出しました。

それから1年と少しが経ち、上画像のように現在は斜面崩壊の復旧作業が行われているようです。自分が通ったメイン道道沿いでは家屋の被害はほぼなかったように見えました。でも「そう見えただけ」かもしれません。



橋の修復による迂回路もあったりしました。雪が来る前に終わらせないといけないので工事は急ピッチで行われているのでしょう。

町の中心部はすでに平穏を取り戻しているようでしたが、買い物ができるような(道の駅のような)施設がない!というわけで、中心部を通り抜けた先にあったセイコマでタバコを‥。ホントは1カートン買いたかったのですが、すでにデイパック内は満漢全席状態?だったので‥。自分の車だったらともかく、このあとヒコーキに乗らなきゃいけないので‥。

次のシーズンにはハスカップあたりをネット購入しようかなと考えております。おしんこどんの大好物なので。



このあとは千歳市にすすみ、旅の汗を流します。こちらの「くるみの湯」には初日にも寄ったのですが、営業はお昼からということで断念したわけです。

もちろんこの日この時間にはオープンしていましたが、さすがに3連休の最終日夕方ということでなかなかの混雑ぶり。受付の方も「いやぁ、こんなに混むのは自分(が担当してきた中で)初めてですよ」とおっしゃっておりました。でも洗い場が満席というわけでもなく、あつ湯ぬる湯の2槽がある中で、あつ湯のほうは誰も入っていない時間のほうが長かったんでまぁいいかなと。地元の方はぬる湯好み傾向なんでしょうか?



というわけでレンタカー返却。今回4日間の走行距離は1150.2kmということでありました。それにしてもタイムズレンタカーの空港店、ものすごく大きくてびっくりです。聞けばこのターミナルは今年の夏前に開業したのだとか。なるほどねぇ。

このあと送迎バスで新千歳空港へ(個人的にはもう「新」はいらないと思いますが。「札幌千歳」でいいんじゃない?)。まだフライトまでには時間があるので‥



サッポロクラシックの樽生、そこに生ハムとポテトバター(しっかり塩辛付き)をチョイス。ぷはぁ、バラギ高原の味がする!(笑)。でもちょっと飲み足らなかったのでお酒もね♪



20:00発のANA便、案外ポツポツと席が空いていました。おそらくは連休初日のANA羽田発便が全便運休になった関係でキャンセルが出たのでしょう。そんなわけで無事定時に羽田に到着というところでありました。

10月の連休といえば大人気でかなり前からの予約必須となるところ、2週間を切った頃になって突如思い立ち、そこそこ楽しめた旅行でありました。新規訪問&探索地はなく、「Takemaの旅行備忘録」的な内容でしたが、ここまでご覧いただいてありがとうございました。

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