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- その3 博物館でお勉強のあと、いざ松之山温泉へ -



まつだい駅で線路越しに見たオブジェ。豪雪地なのですが冬はどうするの?

(2020年11月20日~23日 その3)

さてにし乃さんからは歩いて次の目的地へと向かいます。残念ながら雨が降ってきましたがまぁしょうがない、予報では今回の旅行期間中(4日間)はずっとお天気イマイチのはずだったのですから。結果的にはこの初日が一番不安定でしたが、傘を使ったのはこの日の十日町市内だけでした。で‥




(いや、時間が余っているだけなんですが)

実は今回の旅行は(2020/11/20-23)最初に11/23出発の某日帰りツアーが気に入って速攻で予約したわけで、それ以外の行程はすべて「後付け」で考えたわけです。初めのうちは「この機会に飯田線全線乗車じゃ!」とも思いましたが、時間がかかり過ぎるるのと、途中宿泊を考えた長野県内施設がすでに満室だったので断念。

しかし甲府から富士市に出るルートでは距離が短すぎてその前の3日をもてあますことになります。そこで「では大回りでいこう」ということにして越後湯沢から十日町、そして長野へと出るルートを考えたわけです。結果的には移動が多い行程になりましたが、唯一この初日だけはゆったり行程となり、いろいろ調べているうちに2020/6に新館にて再オープンしたというこちらの博物館にも行ってみようと決めたわけです。おしんこどんの仕事に関係する部分もありちょうどいいかという狙いもありましたが(笑)。展示品はなかなかに魅力的ですよ。




(もちろん手前の土器は国宝に指定されている現物です)

しかも「営利目的でなければ撮影OK」という太っ腹な十日町市なのであります(画像をネットに出すのはいいのかなとも思いましたが、すでに複数の個人ブログで普通に公開されているようなので何とか許容範囲なのかなと理解しています)。



でも、国宝の土器以外にもなかなか見どころのある館内でした。最初に気になったのが入館してすぐのところにあるジオラマで(左上画像)、この地域の歴史などをしっかり説明してくれます。今でこそ市町村合併により広域化した十日町市ですが、平成の大合併以前は松之山地区なども独立した「町」でしたしねぇ(ここだけの話ですが、今から20年以上前、わたしは「広報まつのやま」の一面トップを飾る大写真に映りこんでいたことがあります(笑))。



館内にはこんな体験コーナーもあり(上画像は「土器を組み立ててみよう」というものであり、さすがおしんこどん、サクっと組み立てました)、その他にも「火焔型土器(のレプリカ)に触れて(持ち上げて)みよう」というのもありましたっけ。そして笑えたのが次のお試しコーナーでした。





気に入った縄文ファッションで撮影できるのですが、実はそこで撮影されたおしんこどん画像はバーチャルな‥




(さすがに開館数ヶ月の新しい設備ですなぁ)

館内は土器のほかに「織物」「雪と信濃川」という3つのコンセプトによる展示がなされており、自分としてはやはり暮らしに関する展示を見たいと思っていましたが、あまり記録画像を撮影していなかったことにびっくり。それは‥





そう、この展示エリアには(靴を脱いで)上がってよいのです。いや、だからといってセンサーが感知してお母さんや赤ん坊が動いたりしゃべり出したりすることはありませんが(だとすればそれはそれでびっくりするはず=動きはともかくしゃべりは是非やってほしいので学芸員さん是非ご検討下さい)。



でもなかなかいい展示方法であり、学芸員さんの工夫にちょっとほっこり。



雪国&織物系についてはあっさりと見ただけなのでありましたスミマセン。

というわけでここからはそぼ降る雨の中、歩いて十日町駅へと戻りました(徒歩10分くらいだったか)。



石像も冬ごもりの準備が進んでいましたが、雨のため「大汗の母と大涙の子の像」に(笑)。



十日町から隣駅まつだいまでは9分足らずで290円ですが、そのほとんどがトンネルで山をぶち抜いて走っているためとてつもなく速く、これで290円では申し訳なくなるくらいです。ほくほく線は風情を楽しむローカル線ではありませんが、「この路線をよくぞ建設したものだ」と感動します。特に十日町市近隣住民の方々にとっては利便性がとてつもなく向上したわけですから。平日の午後3時過ぎの便にもかかわらずホームにはそこそこの利用者が見えていますよね。

なおこの翌日はバスで移動したのですが、まつだい駅から十日町駅まではダイヤ通りで32分(3倍以上)かかりました。運賃も690円と倍以上で、こりゃまつだい駅-十日町駅区間はおいおいオンデマンド方式になってしまうかも?(乗客もわれわれだけでしたし)。



さてやってきた列車は何やらやたら賑やかなペイントが為されていました。冬は雪に閉ざされるこの地域ですから、自然の豊かさを明るい色で表現したのでしょうか。ちなみにほくほく線が「雪にめっぽう強い」のはいうまでもありませんが、一部区間では「川の水を汲み上げボイラーで加熱して散水」しているそうで、そういう固定費はじわじわと蓄えを食いつぶしていくんだろうなぁ。



何と今度の車両は総クロスシート仕様で車両両端にもロングシートはありません。すごいなこれ。ただしワンマン運行なのは当然です。いまや「ワンマンがあたりまえ」になっちゃいましたよねローカル線は。



そんなわけでまつだい駅に到着ですが、間違って「何もない」南口に向かってしまったのがわれわれだけでなかったことだけは明記しておきます(苦笑)。案内表示はあったのかもしれませんが、トラップにはまらないためにももう少しだけ「それぞれの出口に何があるのかないのか」系の掲示がほしいかなと。というわけで、道の駅「まつだいふるさと会館」を併設する北口にやってきました。こちらはとてつもなく立派でそこそこ賑わいもあります。旧松代町の玄関口ですからね。



駅前にはこの日宿泊する野本旅館さんの送迎車が。われわれがなかなか出てこないので(南口に行っちゃったし)気を揉んだりなさったかなと思いましたが、お宿のご主人が自らハンドルを握って送迎して下さるようです。ちなみにまつだい駅15:18着の列車に合わせて送迎していただけます(ほかの列車に接続する送迎はありません)。なおこの日の送迎利用客はわれわれだけでした。そもそも車で来るお客さんのほうが圧倒的に多いと思いますし、自分も松之山温泉に公共交通機関利用で来たのは初めてでしたから。

しばらくバスを走らせると、それまでにもいろいろ会話をしていたご主人がひとこと。



はいはーい、そういうのは大好きなので是非是非♪何でも除雪車両はそもそも1年車検なのですが、毎年雪が降る前、この11月の時期に再整備し、ピカピカに再塗装して車検を受けるのだそうです。除雪車は春までの活躍により塗装もはげて見る陰もないお姿になるのだそうですが、2019-2020の冬は記録的に雪が少なく伝統行事の「婿投げ」にも困るくらいだったし、あまり酷使されることもなかったのかなと。ちなみに2020年冬の婿投げは、場所を少し変更した上で行われたそうですが、ご主人いわく「婿投げじゃなくて婿転がしだったね、あれは」という感じだったそうな。



まだ出動時期ではないのでこんなふうにマイクロバスを乗り入れても問題なし。



同じような除雪車両でも、所属は十日町市だったり新潟県だったり。

ただいずれにせよ、実際の運用は地元の建設会社に委託されています。支払われる費用は出動回数と時間により変わるということを聞いたことがありますが、昨冬は出動も少なかったはずで、そうなると建設会社も困りますよねぇ。



以前利用した記憶のあるGS、そして温泉施設を眺めつつ‥





というわけでこの続きは次ページにて。

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