でも大都市やお祭りなどの人ごみにはほぼ近寄らずでした。

その16 展望台をめぐり、厚真経由で苫小牧FT着



まずは観音山展望台へ。そして次のターゲット捕捉!(笑)。



さて様似です。右上画像にあるように様似といえばアポイ岳なのですが、まだ登ったことはないとはいえ、さすがに時間的に無理ですし(往復5時間程度)今回は登山装備も持参していません。

それならばということで、町周辺の展望台を巡ってみることにしました。



まずは町の西側にある観音山公園へ。車で上がっていかれますが、斜面に広がる住宅街を抜けて観音山に続く道はなかなかどうしての急坂路でありました。しかも公園内の最終区間では途中にすれ違いスペースがないので、対向車が来たらなかなか大変そうです(もちろん来ませんでしたが)。

頂上部には展望台の設備がありまして無料の望遠鏡も。なかなかお金が掛かっていそうな気もします。



東には様似町中心部のメインロードの先にアポイ岳(810m)が綺麗に見えています。この日は天気もまぁまぁだったし、そこそこの登山客がいたのではないかな(高山植物の花期は終わっているはずですが)。

そして南の海に目をやれば、港‥の奥に小山が見えるではありませんか。あの場所にあって上る道がないとは思えません(というか、実は見えていました@右上画像マウスオーバーで拡大画像に変わります)。ではあちらにも行ってみましょう!



なるほどエンルム岬というのですね。海岸沿いのR336はかなり単調な道が続くのであまり面白味がないのですが、こういうミニ立ち寄り場を行程に含めるといいのかも(自画自賛)。駐車場からはご覧のとおりの遊歩道を登ります。



ジグザグに上がっていきますが、なぜか途中から電球のラインが伸びてきています。しかもその電球、なぜか赤く塗られているのです(右上画像マウスオーバーで拡大画像に変わります。わざわざ手作業で塗っているのね)。

これは‥ライトアップのためなのはわかりますがわざわざ赤く?しかも岬全体を照らすには光量も全然足らないだろうし?と思っていたら、なるほどこういうことだったのですねこちらをクリックするとアポイ岳ジオパーク協議会のサイトが開きます)。



頂上手前には手すり付きの展望台がありますが、微妙に中途半端な位置にあり、港方面は見渡せても日高の山々は‥。調べてみると、その昔様似港の回収に伴う石の採掘が行われたことから岬部分の崩落が進み、頂上部もヤセ尾根になってしまったそうで、そのため頂上部を立ち入り禁止にしているのだとか。見た感じ行かれなくはなさそうでしたが、まぁやめておきました。

また右上画像の碑には「エンルムチャシ跡(埋蔵文化財包蔵地)」と記されています。アイヌ語で「エンルム」は「岬」、「チャシ」は「砦」を意味しているそうで、「岬の砦」ですかなるほどなるほど。

この地域にアイヌの人々が暮らしていたことは間違いないことですが、ここが「砦」になっていたということはつまり部族間の抗争が多く行われていたことを意味するわけです。そのあたりの経緯については伝承に頼るしかないわけですが、その段階で個人や団体が「少ない情報を作為的に取捨選択して組み合わせ『お花畑の物語』としてPR」していないことを祈ります。自分としてはアイヌ関係団体(の一部)はどうも信用できないように思っているので‥。



それはともかくとして見える範囲の景色は絶景です。国道からちょこっと入って(駐車場だけ未舗装)5分も登ればこの景色なのですから、ライダー各氏にも是非立ち寄りをお勧めします。自販機などはないので国道沿いで買い求めてから‥。



海沿いで日当たり良好ゆえに、ハマナスは真っ赤な実を付けておりました。



先ほど訪問した観音山‥おお、展望台が見えました!



岬を下りてミッション完了!何だかほのぼのした立ち寄りでした。



このあとは新ひだか町(旧静内町)へと進みます。ライダーさんは荷物多め。

で、新ひだか町はこのあたりでも広い市街地を有しているので、お昼ごはんにどこかないかなと探してみて、何やら面白そうな店がありましたんでそちらへ。



軽食喫茶と思われるこのお店、なんて読むのかなと思いましたが、そのままローマ字読みの「シジジー」でよいようです。国道沿いではなく市街地の住宅街にありますから、地元の方々御用達のお店と思われます。



テラス側の窓は開け放たれていて、ブドウの蔓が伸ばされていました。ご覧のとおり実も付いていました(うらやましい)。樹勢の良さからするときちんと施肥などの手入れをなさっているのでしょうね。



エントランスもお洒落な感じで、そこに狸の置物が置かれていること、また階段下から生えてきた蕗の葉をあえて取らずにそのままにしているあたり、面白いですよね。というわけで入店しました。



店内画像は1枚しか撮影しておらず、またイマイチの方向だけで残念。窓側の上部にはギターがずらりと展示され、アンティーク調の落ち着ける雰囲気です。ここにこんなお店があるとはとちょっとびっくりです。

で、右上画像はサンドイッチなのですが多くの野菜及びチーズにピクルス、そしてイイ感じの味わいマヨが入っていて飽きさせません。パンも自家製のようです(あとで知りました)。



そしてスパ(カルボナーラ)も、ちょっとあっさり系だなという感じではありましたが美味しくいただきましたし、形はイマイチですがプリンも絶妙!コーヒーもネルドリップで(ああそうだった、自分が大学生時代にアルバイトしていた「葡萄屋」もネルドリップだった@40年近く前の記憶が突如復活)。

あらためてこのページをタイプしながらこちらの公式サイトを確認してみると、コーヒーは自家焙煎、砂糖も上白糖は使わず、牛乳も‥というわけでかなりのこだわりを感じました。でもオーナー氏のサイト内コメントには実に納得がいきました。それは‥



自分もその通りのように思います。「完全有機、化学肥料ゼロ」を声高に標榜する人たちからは距離を置きたくなるなる自分ですし、そもそも「ゼロ」とは自然科学ではまずあり得ない概念です。ほぼ全ての場合、科学的合理性の観点から言えるのは最大で「限りなくゼロに近い」までであって、そしてそれは「ゼロであるとは言い切れない」と基本的に同義であるのに、受け止める側の印象はまるで違います。

現在進行形の例を挙げれば2022/12段階でまだスタートしていない福島第一原発の処理水(含トリチウム)でしょう。自然界に普通に存在する(もっといえば日々太陽光により生成され続けている)同じ物質を「飲料水に含まれるトリチウムの1/7以下に希釈して」放出しようというのに、「原発由来」であることだけを楯にしてやれ「汚染水」だ「放射性物質を撒くのか」と大言壮語する風評加害の人たちには本当に腹が立ちます。震災からもうすぐ12年になろうというのに(2022/12現在)。

あーまた話が旅行記から逸脱しました。というか数年前まではこのような旅行記の中にもう少し下らないネタ(オヤジ系ギャグを含む)を入れていたと思うのですが、最近はそういうアタマの余裕がなくなってきました(それはそれでいいともいうのですが)。

さてそんなわけでお昼ごはんも食べたし、あとは苫小牧へ行くだけ‥いや、フェリーは21:00過ぎの出港だからこのままだと到着が早すぎます。というわけで「そういえば行ったことがないぞ」「二十間道路」へ行ってみることにしました。残念ながらこの界隈に進んでみると一気に曇ったんですけれどね(お天気がよかったのは海岸沿いがメインだったみたい)。



さてこの「二十間道路」ですが、もともと戦前(というか大正時代)に宮内省の関係で構築された7kmにわたる直線道路で。かつてこの奥にあった御料牧場への接続路として整備され、その際なのか少し後なのかは不明ですが両側に桜の木々が植樹され、今ではGW頃に満開を迎える桜の名所として有名になっています。

しかしGWにはなかなか来られないし、それ以外の時期はただの幅広の並木道だしというわけでずっとスルーしてきたというわけで。



今回は8月というまさにオフシーズンゆえ、ご覧のとおり行き交う車も極少でした。ただ舗装がへたっている部分もあり、インフラ維持管理費用節減の影響はこんなところにも出ているのかなと(ま、大穴が放置されているわけではないですが=海外ではそこそこあったりします)。

ここからは内陸の道道経由で海沿いの日高道へ。R235を進まないで済むのは助かるのですが、鵡川あたりの沿道でよく回っていた「電動くるくるシシャモ干しマシン」を見られなくなったのはちょっと残念かな。ただ夏はシシャモのシーズンではないらしいので、あれは海外産のシシャモだったのか、それとも前のシーズンに獲って(冷凍して)おいたものを解凍&乾燥させていたものなのかは不明ですが。



日高道からは苫東厚真発電所がよく見えました。

2018年秋の胆振東部地震では、こちらの火発全3基(最大出力合計165万kW)がともに地震で停止し、あのブラックアウトを招くこととなってしまったわけです。それにしても冬でなくてよかった‥。

あの地震の震源となった厚真町は翌年(2019)の秋に通ったのですが、各所で崩落の痕や道路修復のための様々な工事が行われていたことを思い出します。で、地域でモノを買って応援しようとしても、飛行機の機内持ち込み荷物容量の関係で、タバコ1箱をセイコマで買っただけだったこと‥





さて厚真町です。そういえばハスカップの生産地なんですよね。しかし惜しくもシーズンは終わっちゃってるし(7月中旬まで)、ここで冷凍物を買い込むわけにもいかない‥ということで!



北海道も最終日だし、ガソリン満タン+手洗い洗車で車をピカピカにしてもらうことにしました(実際かなり汚れていたので)。6月に雹にやられてボコボコのボンネットほか、おそらくはこれが最後のお手入れになるのでは?

実際その通り、翌9月にボンネットとルーフを完全交換し、これら新品パーツとサイド部分の色のずれをなくすため全面再塗装という大修理を行い、見かけ上は新車と変わらないほどのピカピカくんとなりました。車両保険でまかなえたため自腹は\0、聞けば100万円を余裕で越える修理代金だったそうですが。



続いては前回と同じセイコマでタバコを1カートン買い、うん、トータルで\15,000以上は使ったので少しは町にお金を落とせたかなと自己満足の上で、「最後の一浴」へと向かいます。

ナビをセットして向かいますが、このナビでこの温泉を目指すと、最後は必ずこのダート路を通らせられるんだよなぁ、洗車したばかりなのに(笑)。







先客さんがおられたので湯画像はありませんが、今回は全身を洗い清めてさっぱりし、ツルツル湯をタンノーしました。浴後は汗が全然引かず、かなり長い時間外でクールダウン。新千歳のすぐ近くなので、直上をどんどん飛行機が飛んでおりました。なお近隣には「くるみの湯」もありますが、たぶんあっちの方が混んでいるだろうし、自分はこれからも「どちらかといえば祝梅派」なのかなという感じです。



さて苫小牧FT(フェリーターミナル)に到着です。まずはチェックインを完了した上で、再び市街地のほうに向かい夕食です。とはいえこの界隈のお店、全然知らないんですよね(時間的に市場食堂界隈は閉まってますし)。ゆえに回転寿司でいいやということにいたしました。




お味は‥ごく普通でしたが、地元の人も結構利用していたみたい。



そして再びのターミナル到着。と、この日は「港まつり」か何かの開催日だったのか、花火が上がっておりました(左上画像をよく見ると写ってますね)。しかしここからだとよく見えないんだけれどなぁ(すでに車両の乗り込み誘導が始まっていたので移動するわけにもいかないし)。



お隣の太平洋フェリーのほうが先に出発です。

最近はここ苫小牧から「名古屋行き」に乗り込んで一気に奈良帰省というパターンが多いのですが、今回はそのルート取りはせず順当に?いや、大洗行きじゃないですよ。



そんなわけで2022北海道編はこれにて終了です。そのまま東北編に突入する方は[東北編メニューページへ]からお進みください。

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