− その1 しかし悲しい現実も(笑) −
ウォッチング船はこんな感じの小型船。凪の日でよかったぁ。
さて、ちょうど正午頃に船に乗り込んで出発。この日は海も穏やかで、どうやら船酔いの心配もなさそう。しかしいかんせん船が小さいのでトイレがなく、「ビール片手に」というわけにはいかないですな(ちなみに船上では禁酒)。泡盛なんぞ持ち込んだ日にゃ酔っぱらって海に落ちる人も出るだろうし、まぁそれは仕方ないかも。
沖に出ていくと、はるか彼方に小型船が見えていました。ホェールウォッチング船はオレンジ色の旗を揚げているので遠くからでもすぐそれとわかります。「今はあそこ周辺にクジラがいるぞ」ということで、うちらの船も急行。
ポイントに着いてみると、確かに何頭かのクジラが浮いたり沈んだりを繰り返しています。さ、カメラを取り出して撮影開始。しかしそのカメラの使い手であるTakemaに問題があったのでした。
ウォッチング協会のローカルルールによって、クジラには100m以内に近づかないことになっているようです(向こうから接近してくる場合は除く)。ということは撮影状況としては常にズームを最大の状態にしながらお出ましを待つことになります。ズームレンズは300mmのものを付けていましたからまぁこれは問題なし。しかし、AFズームはピントが合うまでに微妙に時間がかかるだけでなく、ピントを合わせる対象が「海」だと、船の揺れもあいまってビシッとうまく合ってくれないのでした。
というわけで、本当の「こ、これは!ショット」はほとんど撮れなかったのです。ザトウクジラの大ジャンプ(ブリーチ)だってあったのにぃ(涙)。おまけに連写モードへの設定変更もうまくできず、さらには途中でバッテリー消耗警告表示まで出る始末。こんなことなら最初からマニュアルモードにしておけば良かった‥と思ったのはもう船が港に帰ろうとするころでした。こんな話、キョヤジさんやMorikonさんには聞かせられませんな(笑)。
というわけで、ダサダサのクジラ写真をご覧下さい。フレームが曲がってるのは常に船が揺れてるからなんで、素人写真の場合は海よりも深い優しさで許してもらうしかありません。
【その1 海面に出てきたぞ編】
ザトウクジラは体長が13-15m、この時期に子育てをするために沖縄や小笠原周辺に回遊し、4月以降に北の海に向かうんだとか。ということは、あんたらももうすぐアラスカくんだりまで帰っていくのですな。この浮上は、当然息つぎのために行われるもので、海面をよく見ていると遠くのほうで水煙(ブロー)が上がっているのが見えます。これがクジラ探しの目印になっているわけですね。ちなみに上の4枚のうち、左下の写真にはかすかに上がる水煙が見えてます(タイミングはずしたけど‥)。
【その2 フルークアップダイブ編】
呼吸を終えて再び海中にもぐるときにはこんな感じで一気にもぐっていくわけですね。ちなみにこのように尾びれを見せてもぐるのをフルークアップダイブ、見せないのをフルークダウンダイブというそうで、深くもぐる際にフルークアップをすることが多いのだそうな。つまり「尾びれを見せたらそのクジラは当分上がってこない」ということになります。「それじゃぁね、バイバイ!」みたいなものでしょうか。
クジラ編の出来損ない写真、数だけはありますのでお次のページに続きます。