夏の想い出ただいま到着 in 師走

(2007年12月8日)

いやはや、世は冬になりましたねぇ。わたくしTakemaも年末はどうしようかと‥ちょっと秘かに動き始めているわけなんですが(笑)、それはともかくとして、つい先日「北の大地」より「夏の想い出の贈り物」が届きました。

拙サイトの常連さん?ならおわかりかと思いますが、この夏の北海道温泉めぐりから帰るフェリーの苫小牧ターミナルにておしんこどんがエントリーしたアンケートにて、めでたく「北の恵み」をゲットしたわけで、そのお品がこのたび到着というわけです。詳しくはこちらですが、下の画像を見ていただければその内容はわかるかと思います。

というわけでその現品がこちらです。青く細長い瓶はお洒落系をイメージしているようですしですし、そもそも酒造会社の通常製品ではなく、あくまで地元有志の会が地元産の原材料にこだわって醸造してもらった限定品のようです。うわーラッキー♪

「美しき苫小牧」、略して「美苫(びせん)」というネーミング。ん?「生貯蔵」とあるのに「要冷蔵」とも記載されています。これってどういうことなんでしょうか?
【こぼれ知識】

一応かつては「東西の地酒を楽しむ会」会員でしたので念のため申し上げれば、日本酒は何もしなければどんどん発酵が進んでいきます。当然それとともに味も変化してしまうため、普通に市販している日本酒は醸造終了後および出荷前の計2回「火入れ」を行って酵母の活動を止めた状態にして販売しているわけです。日本酒にも「生酒」はありますが、これはまさにその「火入れ」をしていないお酒ですので、必ず冷蔵しなければそのうちとんでもない味になってしまいます。

その一方で「生貯蔵酒」(居酒屋にある300mlの冷酒などによくありますよね)や「生詰」とは、そのうち一度を省略しただけのものなんです。しかし一度でも火入れをすれば管理がしっかりしている限り品質自体は維持可能です(だから市販できるわけですし)。でも決して「生」ではありません。「生」の日本酒を飲みたいのであれば、「生酒」と明記されたお酒を探しましょう。この時期は「あらばしり」(日本酒における新酒)が出回りますが、心ある蔵であれば普通は「生酒」で製造販売しているはずです。ただし冷蔵されずに売られている場合はこれまた火入れされているか、または酒店主の気遣いが足らないだけですのでやめましょう。
結局定義だけ考えるとよくわかりませんが、さて話を戻しましてこの「美苫」です。しかしここで気になるのは‥



え゛、「賞味期限」?

ええっと、恥ずかしながらTakemaはこれまでに「日本酒の明確な賞味期限(しかも日付指定までなされている)」を見たことがありませんでした。いや、ここ5年くらいは日本酒も「日常のお酒」にはなっていなかったんですが、それにしても期限を切るというのは当然「変質=発酵が進む」ことを前提にしなければ出来ませんよね。もしかしてこのお酒、「生貯蔵酒」と銘打ちながら実は本当の「生酒」かもしれない?(でもそんなことはないのかな)。

ところで驚いたのが原材料系の表示です。地元産にこだわって造られたのは水も同じことなんですが、その醸造に用いられた水はといえば‥



おお、「苫小牧市水道水」!

あまりにも潔いこの表示は、同時に苫小牧の水(調べてみたら樽前山山麓の河川表流水らしい)のおいしさへの自信を示すものでもあるのでしょう。トータルとして「北海道のお酒らしいチャレンジ精神」を感じずにはいられません!

え?ところで肝心の味はどうなんだって?いやぁどうしよう、もったいなくってまだ飲んでないんですけれど(笑)。もうちょっと待ってね、来年の4月30日までには飲みますんで(笑)。

と書いたのはつい先日。待ちきれなくてやっぱり飲んじゃいました!原酒ならではのねっとりした味わいはいいですねー。味的には結構(いやかなり)好きな部類に入ります。ただし生酒特有の「はしゃいだ感じ」はあまり感じられなかったので、やはり一度は火入れをしていると思います。でもそれはそれで悪いことでは決してないのですから問題なし。おそらく期限を設けたのは「新酒なんですからいつまでも寝かせておかずに新酒ならではの味わいを楽しんでください!」との「親心」なのだろうと拝察いたしました!

うーん、こうなってくるとまた北海道にも行きたくなってくるなぁ‥ついつい来年のカレンダーをちらちらと‥お、おおっ!(謎笑)。

[戻る]