自衛隊CH-47ヘリコプターで空中散歩!



おおおーっ、軍用ヘリに乗る日がやってくるとは!(嬉)。

(2013年6月1日)

どうもここ数年「ヘリ」づいています。2011年末にはNZのFox Glacierにてヘリ往復で氷河ウォーク、2013年(今年)はついこの前の3月に八丈島から青ヶ島を往復する際に愛らんどシャトルのヘリを利用したわけでもあります。

が、そもそも千葉県在住のわれわれ、いや全国各地にお住まいのほとんどの皆さんにとっても、ヘリコプターとは「よほどのことがない限り利用することのない乗り物」です(ドクターヘリのお世話にはなりたくないですし山岳遭難で救出されるのも困っちゃうし)。

しかし、今回ひょんなことから陸上自衛隊のヘリに「体験搭乗」させてもらう機会に恵まれ、先日千葉県内の某駐屯地まで行ってきました!(もちろん一応「応募」したのですが)。ちなみに、このあと来月もまた某所でヘリに乗る予定があります(謎笑)。


受付時間に余裕を持って到着。ちなみにタイトルの「自衛隊C-47で空中散歩!」とはわたしのオリジナルではなく、この時の案内チラシに使われていたキャッチコピーでした。ちょっとベタなにおいのするコピーの文句がわたくしTakemaの心をぐっとつかんで離さなかったのでそのまま使わせていただきました(笑)。

と、車を駐車位置に移動中、何やらヘリのローター音が‥うわ、すぐ先のあたりに着陸しようとしてる!というわけでパチリ by おしんこどん(右上画像マウスオン)。どうやらあのヘリに乗れるようです(わくわく)。


左上画像の場所で搭乗の受付を行いました。もちろん事前の予約&登録が必要です。実はこの段階で少なくとも50人以上の体験搭乗者がいることが判明(というかこの脇の広場にそれくらいの人がいたので)。うわー結構な人数だな‥と思っていたら実際にはこの日体験搭乗をする人は老若男女(未就学児と思われる女の子までいました)合わせて100人くらいおり、何とヘリは4回運航されることになっていたのでありました。

となると2回目以降の搭乗をする場合は待ち時間が長いってことになりますが(集合時間は同じなので)、すでに「誰を何便に乗せるか」は割り振られておりました(この場所での受付順ではない)。で、いざ受付では女性自衛官の方が‥


(当然ですが実際には本名で呼ばれていますので念のため(そりゃそうだ))。

よっしゃ最初の便だぁ!(嬉)。やっぱり早めに動いた(正しくは「早めに(某氏が)動いてくれた」ですが)のが正解でしたね。なおわたしはこのようなイベントに対してコネがあるわけではないので念のため。

ちなみに右上画像は今回の体験搭乗記念として隊員の方が手作りでこしらえた缶バッジです。自衛隊さんも大変だなー。ちなみにバッジ下部に「#1」と記載がありますが、これが「この人は第一便に乗る人だからね」の目印になっているのだとか。

このあとは待機場所としての教室のような部屋(前方に黒板がある)に通されましたが、さすがにここは自衛隊の駐屯地内。小学校であれば「みんな仲良く」とか「お互いを思いやろう」とか、学校またはクラスとしての目標などが書かれているはずの「正面黒板の上」には‥




(ちなみに左側「要望事項」の光って読めない部分には「‥自衛隊』の実現」と記載されていました)

ちなみに「校風」「学校長」とありますが、この駐屯地には「陸上自衛隊 高射学校」があるのです。この部屋はまさに机上講義室というわけなのですね。

さて搭乗前説明時には臨時の「認識票」が配布されました。もちろんこれはただ「はいはーい、1人ずつお取り下さいね」というノリで配られたのではなく、ちゃんと名前と照合して「誰が何番である」と確認しながら渡されます。

なお「万が一この認識票が本日の体験搭乗終了後にも戻っていない場合には『本人に何かがあった=現在行方不明』ということであり、その場合は陸上自衛隊の総力を挙げて認識票所有者を捜索に向かいます。ですから皆さんが万が一"お持ち帰りになった"ような場合は登録時にご記入いただいたご自宅までわれわれが当然回収に伺うことになります!」とのことでした。

「認識票」。有事の際にはこの所有者が「本人」であること(または「あったこと」)を唯一示す証拠なのですよね‥。


ただし、われわれのような臨時訪問者の認識票は便宜的にテプラが貼られた「簡単確認仕様」です(ただしこの裏面にはちゃんと刻印が為されています。でも公開していいデータではないと思うのでここには載せません)。

さて、このあとは1便−4便の体験搭乗者が並んで移動します。「なるほどなー」と思ったのは、この移動前に説明をなさっていた方の言い回しです。それは‥


なるほど、ちゃんとこの駐屯地の「統率方針」を体現した発言です!そんなわけでわれわれ体験搭乗組はいちおう2列で、でも結構ダラダラと進んでいったのでありました(誰一人自衛隊員でもない有象無象の集合体なのでしょうがないです)。

そんなわけで無事(あたりまえ)CH-47輸送ヘリ駐機場に到着。そういえばこのヘリSH-47の通称は「チヌーク」というようなのですが、wikiってみたらネイティブアメリカンの部族の名前なのだとか。でも自分はこっちで覚えてたんだよなぁ、たぶんこのフェーン現象の名前もこの部族名から付けられているのでしょうが。


ここでは搭乗隊員による自己紹介および安全のための諸注意が行われました。あのー、お生まれになった月の星座名までおっしゃるのはデフォルトなのですか?(笑)。で、このあとは第一便出発始動前に記念撮影タイム。


おしんこどんはゆったりしたパンツ着用(たぶんニットソーイングでの自作)、ん?右上画像のTakemaは搭乗員氏と何やら日本の国防問題について熱き議論を?いやいや実際は「本日の飛行ルート」について伺っていました。搭乗員氏いわく「短い時間で回さなくてはならないので、幕張のマリンスタジアムを往復です」とのことでした。


ところでこのCH-47型機ですが、初就航から半世紀が経過しつつも輸送ヘリとしては後継機が出ていないという、燃える男の赤いトラクターそれがお前だぜかなりすごいやつなのです。V-22オスプレイは多用途機なので(もちろん輸送機としても使用可能でしょうが)単純な比較はできませんしすることの意味もないでしょう(少なくともここでは)。

それはともかくとして自衛隊駐屯地内に立ち入るのも初めてだし、こんなに好き勝手に写真撮りまくりOKなのもありがたいところです。ちなみに飛行前後&飛行中の撮影も全部OKでした(カメラを手にしている人がほとんどいなかったので「あれれ、もしかして撮影不可なの?」と一瞬思いましたが、いざ飛行準備段階になると皆さん携帯やスマホを取り出してパチパチリ)。



左上画像はこのあとわれわれが乗り込む機内を写したものですが、当然ながらとっても無機質系ですね。機体後部が開いているわけでもあり、何だか「サカナが大口を開けた」感かと(特にシロナガスクジラがオキアミの群れをぱくっと=あ、鯨は魚類じゃなくて哺乳類か)。

そして民間ヘリにはない無煙ロースター、いや違った2連ローターゆえ、操縦席の真上にはとてつもない太さのドラム缶駆動機器が鎮座しております。初就航から半世紀以上ということは設計段階はもっと前ですよね、何だかやっぱりアメリカってすごいかも(笑)。

ちなみに両上画像ともマウスオンで日の丸ヤッタネ自衛隊とでも言うべきただのTakema&おしんこどん記念写真に変わります(意味ないなー)。


さてそんなわけで着席&シートベルト着装完了です。このSH-47型ヘリは55人乗りなのですが、体験搭乗でそんなに乗せちゃうと窓から外が見えないというブーイングを意識したのか、1回あたりの搭乗人数は上画像のように両サイドに座れる人数=25人くらいとなっていました。


座席はこんな感じで狭いロングシートですが、それぞれシートベルトを着装しているため「誰かが足を広げて1.5人分スペースを占有」することはできません。というか、そんな人はわざわざこういう企画に応募してきませんって(笑)。

Takemaは後方から見て前方3人目だったのでコックピット内を見るには絶妙の位置でした(扉はないんです)。機長と副操縦士は出発前からいろんなスイッチを触りまくっているのが見えましたが、もとよりわたしには何を調整しているのかわかりません。否、説明されても何が何だかわからないでしょう。だって、原理ではわかっていてもいまだに「どうしてあんなに重い機体がふわりと浮くのかイマイチわからない」という知的レベルのTakemaなのですから(大苦笑)。


右側前方の非常口ハッチが閉められるといよいよ離陸に向けてのスタンバイ(下に出てくる動画では、途中から突然機内音が静かになりますが、そのタイミングでハッチが閉められたのだとご理解下さい)。そんなわけでいよいよ浮きますよ飛びますよ!

さてそれでは、ここまでの流れを動画ダイジェスティブビスケットでふり返ってみましょう!(若い世代の人は「マクビティ ダイジェスティブビスケット」何て知らないよなー古い商品だしと思いつついちおう調べてみたら、何とまだ市販されていてビックリ)。


事前説明から搭乗、そして離陸に至るまで。

で、この動画でもおわかりいただけると思うんですが、浮上前にローターを回し始めただけで機内にはかなりの振動が。形状は違うとはいえ3ヶ月前に乗った愛らんどシャトルヘリは全然揺れなかったぞ。さすがに商業用とは違う‥いや、設計が古いんだからあたりまえか、ただしそれでも機体が振動による劣化でへたれることながないというのはさすがに「軍用」なんですね(妙に納得)。

では浮きます、浮きます、浮きました!のあとのレポートをば。浮上航行が始まってしばらくすると機内放送でむにゅむにゅパミュパミュ。耳栓をしていることもあり聞き取りにくかったんですが、機内係員の「いいよいいよ」の所作にちょっとビックリ。


というわけでここからはわれわれを含めた搭乗25人前後がわらわらとアメーバのごとく動き回りました(笑)。で、まず最初にTakemaが向かったのが目の前のコックピット。すぐ脇におられた搭乗員さんに撮影の可否を聞くと「問題ないですどうぞ」とのこと。軍事機密にあたるようなスイッチはないのかな?でも「開かれた自衛隊」そのものですね。

そういや、軍事政権下の2004年に訪問したミャンマーでは、鉄道駅が「準軍事施設」ということで撮影禁止だったんだっけ。でも実際にはあまりにもお粗末な鉄道設備だったんです。というのもヤンゴンからマンダレーに行く夜行の場合、「寝台よりもグレードの高い座席車の方が寝やすい」ということをあとで知ったわけですが、「寝台車で寝たままジャンプ!」ってあれが最初で最後だぞ(笑)。あれからずいぶん経ったし国の体(てい)も変わりつつあるし、そろそろミャンマーには再訪したいなぁ。

ハイお約束でノスタルジーと今後の展望編に進みましたが取り舵一杯、いや全速後進で元の話に戻しましょう。そう、われわれは今「空中にいるのです」!



そしてわれわれが浮かれていられるのも(掛詞ね=試験に出ます)、このおふた方が安全運航に徹して下さるがこそ!



そんなわけで住宅地を俯瞰しつつ東京湾へ。うはー、SH-47のコックピットから見る風景最高!



やがて海上から反転したヘリは再び内陸へ。右上画像で見えているのはたぶん千葉競輪場。



機内はこんな感じでしたが、なぜか人が一部に集中する傾向があり、右上画像の通りガラガラの窓も(状況確認は大切)。

ではそんなわけで飛行中動画編へといきましょう。途中には千葉マリンスタジアムも間近(真下)に見えてきますので。


マリンスタジアムも千葉ポートタワーも!


上動画のとおりポートタワーの上を通ったあたりで機体はぐぐっと旋回。


京葉道路の上を通過したあたりだったかで再着席の指示があり、逆らう者ハイジャックを高らかに宣言する不逞の輩もなく皆さん神妙に着席です。はーい皆さんよい子ですねー(いい大人を子ども扱いするなって)。


左上画像は乗員の方がシートベルトの着用を確認しているところ、そしてそれが終わると‥


これは「万が一の着陸失敗時に備えて緊急脱出口を確保しておく」ということなのでしょうかね。そういや離陸時にもハッチ&非常口が閉められたのはタイミング的に結構遅かった気がするぞ。

さてそんなわけで着陸完了、右上画像マウスオンでご覧のように機外へと退出です。われわれと入れ替わりで「第二便」の皆さんが二列縦隊で進んでいきました。うーん第四便まであるんですよね、最終便の皆さんはこれからまだ1時間待つんだから大変だぁ。

で、先行する同乗の方々(の一部)が、メインロードから外れて別の方向へと進んでいきます。いや駐車場への近道なので別に間違ったルートではないのですが、その目的にはもう一つの理由=


という、生物分子学的および量子力学的に至極もっともな生理的欲求、つまりいわゆる「野次馬根性」が果敢に発揮されたというわけです。ハイ、われわれももちろん接戦炊飯、いや違った率先垂範的に一番奥のベストポジションまで速やかに移動しましたが何か?(笑)。


じゃあねー、いってらっしゃーい!



こんな感じでした。いいお天気でヤッホー!

このあとハイな気分でいろいろ撮影していたら、「その撮影はちょっと‥」とやんわり系のご注意系お達しをいただきましたので当然ここには載せるはずもありません。というか「国防施設内」なのですから、国が国なら連行されるのかも知れません(日本が平和でありがたい)。そういえばシンガポールでもやんわり(でもしっかり)注意されたよなー(その時のページはこちら)。


普段決して見ることのできない「駐屯地出入り口」。当然ながら常に隊員の方が警備の目を光らせています。で、その心意気というか決意を表しているのがこれですね(左上画像マウスオン)。「目」。いやぁ、まるでカトマンズのスワヤンバナート寺院をふと思い出しちゃいました。

このあとは銚子に足を延ばしてとも思いましたがパスしてお昼前に自宅近くに戻り、銚子ならぬ「銚子丸(回転寿司)」でパクパク。自宅に帰ったあとは右上画像の通り屋上で採れ始めたベリー系のフルーツを浮かべた芋焼酎ロックを楽しみましたとさ(完全にいつものパターン)。

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