さて、上士幌4日目、いよいよ我々は多和めがけて旅立つこととなった。DANさん、おとう&サトコちゃんは明日移動するというのでまったりモード、それにつられてうちらの撤収スピードも上がらない。しかも、ネットで知り合ったサルRくん(Takemaの先代バイクと同じCB400SF-Rでツーリング中)に至っては、フェスティバルの「自転車一本橋にトライ!」というようなアトラクションで見事3位をゲット、豪華賞品の桃1ケースを見せびらかしてくれたくらいだったのだ(その関係の写真についてはこちら)。

でも出発に手間がかかったのには他の理由もあった。千葉@Takema&しんこ生息地を出発したときはTakema一人だったのであまり気にもならなかったのだが、この地でいざタンデム+キャンプ生活必需品を積もうとしても、量が多すぎてどうしても積めないのだ。確かに、テントや寝袋、着替えなどは削りようもないのだが、それ以外に3-4人用バーベキューコンロ(もちろん普通のコンロは別に持ってきている)、タープその他よけいな過剰装備がどうしても邪魔になる。トップケースの上に一生懸命積むのだが、あまり積みすぎるとあまりにバランスが悪い。しかし、もともとサイドケースはつけないで来たために、リアシート横に荷物を広げられないのだ。「もしかしたらそうなるかなぁ」とは予想していたとはいえ、予想以上にタンデムになると積載量が減る。困った!

というわけで、やむを得ずバーベキューコンロその他は、フェスティバル会場特設の郵便局からゆうパックで送り返すことに。結局このバーベキューコンロは、新サンマ3匹その他を焼いただけでお役ご免となったのであった。不幸中の幸いといえば、この日は日曜日、特設局がなかったらこれら過剰装備を預けることさえ出来なかっただけに、その存在がいともありがたかった。でも、「そのくらいの計算はあらかじめして来いよな!」とのご批判には甘んじてこうべを垂れることにしよう。どうせいつもこうなのだ。そんなわけで、皆さんの見送りをうけながら、多和まで200kmちょいの移動となった。

さて、上記の写真は阿寒湖ビジターセンター近くで撮ったもの。おしんこどんはフロント側に座っているとはいえ、トップケース上にうず高く積まれた荷物よりも頭の位置が低い。タンデムで、リアタイヤよりもはるか後方に重心の高い荷物状態で、しかもサイドなし(サイドがあれば、多少なりとも重心が低くなるのに…)とくれば、安定性が極度に悪いのは決まっている。しかも、このバイク自体、まだ2000km走るか走らないかで、まだ自分のモノとして自在に操るまでにはなっていなかったのだ。

上士幌から走り出してしばらく、何気なくミラーでリアの荷物を確認する。するとどうだろう、リアの荷物がちょっとしたギャップごとに大きく揺れているではないか!しかも、左右ならともかく、前後に大きく揺れているのだ!トップケース上の荷物も、当然目一杯詰め込んでおり、クソ重い。トップケース内部も推して知るべし。明らかな加重オーバーで、折り曲げステーそのものが悲鳴を上げているのだ。

こんな時、ドイツ製のパニア&ステーならば、「ドイツ職人の魂」を信じて走ってしまおうとも思えるのだが、悲しいかなバイク購入と共につけてみたこのケースは「Nofango」、イタリア製でした。「うーん、デザインだけが命のイタリア製の、外からは目立たないステーかぁ、職人、手ぇ抜きそうだ、信用できんなあ」と思ってしまうと、後はもうだましだまし走るしかなかった(それでも結構なスピードで走ったけれど)。そして、数日後多和を出発する際には、去年と同じくさらに荷を削り、ゆうパック第2弾で送り返そうと心に誓ったのであった。そして、到着した多和で見てみたら、トップケースの荷物はおしんこどんの身長よりも高いことが判明したのであった(ちなみに彼女の身長は160cmです。あ、わたしゃ169cmね。))。



ま、何はともあれとりあえずテントを張って、その後買い出し&風呂に行って、と思っていたら、携帯にメッセージが入っていた。おとうからだ。いわく、「今15:30、これから上士幌出て多和平に向かうから夕飯買っておいてね」。うーむ、さすがおとうだ。午後3:00過ぎて、テント撤収して移動しようというのは「まったり」の鏡だ。わたしゃ去年まったりおとうの向こうを張れるんじゃないかと思ったこともあったが、この真似は断じて出来そうにない。完敗、いや、今晩も乾杯だ(何言ってんだか)。

結局、この日はDANさん、デイさん、おとう、サトコちゃんほか、はじめて出会ったネットライダーの人たちと一緒に、展望台下のベンチで宴会だったのだ。すぐ下のテントサイトでは恒例の鹿肉宴会が始まっている(詳細については次のページを見てね)ようだ。そしたら、なんと去年1999のまったり生活の一部を共にさせていただいた神奈川の高校の先生と1年ぶりに再会!しかも、その先生が、サトコちゃんの恩師!さらに、拙HPでリンクを張らせていただいている「New Zealand Tramping World」Webmasterの秋場さんの恩師であることも発覚し、この夜は、サトコちゃん&秋場さんの学生時代の話も交え、和やかな夜となったのであった。

しかし、この夜は多少寒かった。で、体感温度的に「熱しやすくさめやすい」わが妻おしんこどんは寒い寒いの連発。こちらのジャケットを貸してもまだ寒いらしい。というわけで、「だったら寝袋でどうだ!」というわけで寝袋くるまりモードになったおしんこどんが以下の画像であるわけだ。





うーむ、確かにあったかそうだが、それじゃウルトラセブンだったかと戦った、首のない怪獣ジャミラと同じだぞおしんこどん!というわけで、デイさんに酒瓶攻撃を受けつつも、この夜は静かに更けていくのであった。どっとわらい(遠野物語風)。