音別町発、耳鼻科経由で鶴居村行き
− 北の大地で病院のお世話になるとは! −

 

さぁ今日は出発なのだ!宮代さん夫妻にも、マッキー君にもお別れを言って、いよいよ新たなる大地へ旅立つのだ。‥と言いたいところなのですが、現実は違いました。Takemaはこれからまっすぐ耳鼻科へ向かうのです。

実は、出発前から予兆はあったんです。風呂上がりに耳かきを使って耳の穴をほじると、やたらに耳カスが出るなぁ、それもどちらかといえば耳カスというよりは耳だれに近いなぁと思っていたわけで、しかしまぁ大したことはあるまいとタカをくくっていたんですね。

それが、吹上キャンプ場滞在あたりから少しずつ症状が重くなり、寝ている間に耳だれで耳が詰まる(しかも両耳!)ような状態にまでなりはじめました。朝起きると、何だか水の中にいるような感じでしか物音が聞こえないんです。ティッシュ等をこよりにして中の水分を吸い取ると一応開通することはあるのだけれど、それでもある波長の音(音の高さでいえば車の方向指示器を出したときに車内で聞こえるカチカチ音のあたり)がかなり聞こえにくくなっている、片側が通じて片側が通じていないと、物音の方角が全くつかめなくなってしまっている、などと、様々な問題症状が出始めていたわけですね。

吹上温泉キャンプ場2日目の夜。耳にこよりティッシュを押し入れて、それでもこれから飲むぞ&夕食タイム。むうぅ、こうやって見ると「レレレのおじさん」みたいだこと。
しかし、この「こより大作戦」も、また決して根本的対策とは言い難いわけで、耳の穴の中の水分を何とか抜き取ろうと空しい作業にいそしむTakemaに、おしんこどんからの最終発言が。

「あんなぁ、耳は素人判断でほっといたらコワイよ!」

というわけで、幸いこれから道東一の大都市釧路に向かうこと、それから先には大きな町がないからいざというときどうしようもないことなどを考え、意を決して耳鼻科に向かうことになったわけなのです。カムイミンタラでイエローページを借りて場所を確認していたこともあって、比較的簡単に病院は見つかりました(「ないなぁ、どこだろう」と思ってバイクを止めたらその隣の建物だったんです)。

今こうやってこの看板を見ると、「耳鼻科のマスコット=象さん」というのは見事に的を得た選択だなぁと思えるけれど、この時はそんな余裕はなかった(あたりまえ)。
耳鼻科なんていつ以来だろうと思いつつ、のんびり(いや、混んでるから仕方ない)順番を待つことに。待合室から呼びだされ、いよいよ診察を待つ順番の椅子に移動しました。そしてしばらくするとどこかで「Takemaさ〜ん」という声が。声がした方向、それは待合室からだ。そちらへ向かって二三歩。しかし、

「ん?でもそりゃあないんじゃないか?」と思って振り向いてみると、看護婦さんがこちらを見て怪訝な顔をしておりました。そうか、診察室側の耳が不通だったから反対側から聞こえたように思ったのかと合点がいったわけです(こりゃ重傷だね)。

見てもらって約10秒後、診断が下りました。「外耳炎ですね。しかしこりゃあちょっとひどいですね、結構長く放っておいたんじゃあないですか?」

吸引を施され、両耳内に薬液を投入され、診察は終了。

「じゃ、え〜っと、今度の土曜日あたりに経過を見ますので来てもらえますか?」
「(うわわっ)あ、あの、えぇっとですね、実は今旅行中なんですよ、だからちょっと、ど、土曜日と言われてしまうと‥。」
「あぁそうなんですか。では、薬を二種類、それぞれ一週間分お渡ししておきますから、自宅にお戻りになったらすぐ通院してくださいね。」
「は、はいわかりました。」

あ〜危ない、このまま釧路@治療の日々という事態にならなくてよかったとホッとするTakemaでした。

さて、このあと昼飯を平らげた時点でまだ2時前。。行く気になれば中標津あたりだって余裕のはずだったのですが、せっかくだから鶴居のキャンプ場にしよう(お風呂も買い出しも徒歩圏内という立地に惹かれたんです)ということに決めていました。ホーマックでガスカートリッジを買い、よぉっし出発‥しようと思ったら‥

雨が降り出しやがりました(悲)。

今日釧路に来るまでもシールドが濡れてくるくらいの海霧はあったわけですが、今度のは本格的な雨です。上陸6日目にして、いよいよ憧れの雨具の出番(くぅ〜着たくなかった)。でも、ここまで降らなかったのだからラッキーなんですけれどね。

「雨の道道、前にはダンプゥ♪」、最悪です。‥と、何となく運転の感覚がさっきまでと違うような気が‥

おしんこどん、後ろで寝始めました(爆)。

やってくれます。確か以前後ろで寝てたのは、津別から釧北峠に上がって阿寒湖に出る、あのあたりだったよなぁ。そしてあの時も‥雨が降ってたっけ!「雨になると寝る」という、おしんこどんの習性がここで初めて明らかになったわけです!そうだったのか。

しかし、雨も長くは続きませんでした。せいぜい30分くらいのものだったでしょうか。午前中の海霧を合わせても、今回のツーリング、走行中に雨が降ったのはこの日の2時間弱だけ。やっぱついてましたね。雨がやむとおしんこどんも起き出して後ろで歌など唄っています(本人いわく「眠気防止のため」。さもありなん。でも、ものすごくご機嫌そうに聞こえちゃうんだよね)。鶴居に近づくにつれて湿気の方もなくなり、キャンプ場に着く頃には雨具もあらかた乾いていました。



本日の宿、完成っ

Aコープは散歩気分でいけるし、川向こうの温泉はほとんど貸し切りに近かったし、ナトリウム泉でいつまでもあったかいし(おしんこどん談)、なかなかここはいいところです。この日はキムチ鍋であったまりました。寒いという程じゃないけれど、やっぱ道東だね。