ブムタン徘徊1 −まずはチーズ工場へ− 

宿の母屋はブータンデザインを踏襲したこんな感じでした(左上画像にマウスポインタを合わせてみてください)。宿の庭からは川を挟んで反対側の丘にあるゾンが遠望できます。んでもって、庭ではバスケットボールで遊ぶ子供達の姿。のんびりしてますなぁ(右上画像にマウスオン)。
さて、今日は何とも盛りだくさんの日。チーズ工場、ジャカル(ブムタン地域の中心の町)メインストリートうろうろ、ゾン見学、お寺×2見学、民家訪問でプタ(ブータンのお蕎麦)やクレ(蕎麦のパンケーキ)を食べ、んでもってさらに昨日通ったヨトン・ラを越えてトンサまで戻るという強行軍?です。ま、この行程は自分で立案したものを現地のエージェントに持ち込んだのだから、どんなに忙しくても文句は言えないなぁ。そんなに忙しくは感じなかったけれど、後から考えるとブムタンでもう一泊したほうが良かったかも。実は、この翌日にポブジカという村に寄り道をするためにこの日がきつくなったんですけれどね。

というわけで、まずは宿からほど近いところにあるチーズ工場へ。

ブータン料理にチーズは欠かせません。あのエマダツィ(エマ=唐辛子、ダツィ=チーズ)だってチーズを抜きには考えられない料理です。でも生チーズそのものを食べるという食文化は育たなかったようで、料理の材料として使われるか、または干し( or スモーク)チーズにして食べるというのがブータン人の一般的なチーズの食べ方のようです。でもここでは生食用のチーズも作っているというので、これは何としても見ておきたいところ。しかも大規模かつ組織的な工業がほとんどないブータンでは、「工場」というだけで珍しいのが現実だったりするのです。

「工場」といっても規模そのものはそれほど大きくありません。「町工場」というくらいの表現が適切ですね。屋根に石がのせられているのがブータンらしいのですが、煙突があるのが普通の民家と違うところ。

朝一番で行ったこともあるのでしょうが、工場には地元の農家の方がバイクやタクシーで乗りつけてはどんどん牛乳を搬入してきます。もちろん、背中のカゴにミルクポットを入れて歩きで届けに来る人も。しかし今は寒い時期だからいいけれど、夏はどうなっているのかなぁ。常温で持ってくるんだろうなぁ(笑)。さて、中に入ってみると‥

工場内はこんな感じ。ほこりが立つのを防止するためか場内にはきちんと水が撒かれており、朝一番とはいえ何だか魚市場のような活気を感じさせます。

搬入された牛乳は、まず不純物を取り除いたあとで、計量しながら大きな釜?に注ぎ込まれます。左写真のおじさんが腰に剣を下げているあたりは、いかにもブータンらしいところです。釜の温度は20℃に設定されていました。

実はチーズの作り方をよく知らないTakemaゆえ、たぶん話がぶっ飛んでいると思われますが、暖められた「原チーズ」ともいうべきものをおばさんが攪拌している図。何だかヨーグルトみたい。

さらに話はぶっとんで、出来上がったとおぼしきチーズ。これはエマダツィなどに使われる料理用のものです。何だか肉まんというかカリフラワーというか、不思議な感じです。

ボイラー係のおじさんは温度計を見ながらチェックに余念がありません。職人さんなのね。

さて表に出てみると、工場のすぐ脇にはシブいおみやげ屋さんがあって、ここでチーズを買うことが出来ます(上写真)。しかし、おみやげ屋さんといわれなければそれとわからない造りをしているのがブータンのいいところ。看板を読めばわかるけれどね(左上写真にマウスオンして下さいな)。

でもこの地域の中では駄菓子屋的な役割をも果たしているらしく、子供が小銭を握りしめてアメか何かを買いに来ていました。そうだよな、日本でも昔は1個いくらという感じで売っていたよなぁ。

なお、この売店ではここブムタンでビールやチーズと同じく地元の特産としているアップルリキュールなども売っていますから、行った折には買い求めるのもいいかも。ちなみにこれらの商品は首都ティンプーにはあまり出回っていないことをおわすれなく。流通に関しては日本的な感覚が通用しないブータンですからね。

というわけで、このあとはブムタンの中心、ジャカルに向かいます。って、車で5分ちょいなんだけどね(笑)。

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