さて、そうのこうのでお蕎麦の麺が出来上がりつつある中、おばあちゃんはもう一つの蕎麦料理、「クレ」を作り始めました。この「クレ」はまぁ一種のパンケーキのようなものですね。まずは粉を水で溶きます。ホットケーキミックスを溶くのと同じような要領です。でも念のため見ていただきましょ（笑）。
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こうして鉄板にまん丸く乗せられたクレはじわじわと焼き上がりの時を待ちます。裏返すと右のような感じ。何だかこうやって見ると「蕎麦パンケーキ」というよりは「蕎麦せんべい」といったほうがいいようにも思えますが、実際に食べてみるとふっくら感は残っていますからやはりケーキですなこりゃ。
ちなみに焼く際には油は全く使いません。どうして張りついてしまわないのかは不思議ですが、これがまたきれいに取れるんですね。この鉄板はかなり古いそうで、古い逸話がらみのものだそうです（細かくは忘れましたが）。
さ、クレが焼き始められたところで、お蕎麦がゆであがったようです。
まずは日本風に味わってもみたいということで、ゆでたての蕎麦をそのまま器に分けてもらい、この時のためにわざわざ日本から持参したそばつゆを準備。と同時に、ブータン式の料理法を観察することに。
まず、日本式のほうはスタンバイOKね。そばつゆが嬉しい。
ブータン蕎麦の正しい賞味法は「焼き蕎麦」というかスパゲッティに近いというのでしょうか。
ゆであがった麺はまず水切りをしてボールにあげられます。そしてそこに唐辛子をはじめとした調味料が乗せられます。そこまではごく普通。しかし！そこに熱せられた油が投入されたのです。
写真だとわかりにくいですが、油をじゃぁ〜っとかけるとお蕎麦が「じゅ〜」っていってました。このあと手早く、上に乗せられた唐辛子他の調味料を全体に手で！なじませていきます。
そんなわけでいよいよ昼ご飯のスタンバイOKということになりました。いやぁ、ご飯まで長いこと長いこと（笑）。
これまで一切触れてきませんでしたが、当然ブータンの国民食とも言えるエマダツィは鎮座ましましております。もうこの頃になると「あってあたりまえ」ということで驚きもしませんし、辛さの裏に見え隠れする「おいしさ」を賞味することもできるようになっておりました。
ちなみにブータンでこのような現地の民家訪問をする場合、箸はもちろんスプーンやフォークは提供されないと思った方がいいです。もちろん手で食べることになるのですが、それがいやな人は（そういう人がブータンに来るとは思えませんが）ウェットティッシュなどを用意していた方がいいかもしれません。なお、現地の人は手を洗えない場合に次のような「作法」で指を洗います。
右手でお米を少量（つまめるくらい）取り、そのお米を片手でおにぎりにする要領で丸めながら手の汚れをお米の「玉」にこすりつける。一通り汚れが取れたと思ったら、その玉を適当なところに置いて食事開始。ちなみにその玉は片付けられるときに外にほうり投げられる＝鳥か何かの餌となる、ということです。
あとのページでも触れますが、さすが殺生禁断、共生を旨とするブータンならではですなぁ。なお、手で食べるのがいやだったらMyフォーク＆スプーンを持参するのがよろしいかと。あ、ちなみにレストランなどではもちろん手で食べるということはありませんのでご安心を。でも案外レストランの料理っておいしくないんだけれどね（笑）。
さて、肝心の「お味」編です。
プタ（お蕎麦）の日本風めんつゆ賞味、これは確かにおいしかったです。でも食べてからいうのも何ですが、これだったら日本の手打ち蕎麦のほうがおいしいのも事実。んでもって現地の蕎麦料理、やっぱりこっちのほうが美味しかった記憶があります。油を使っていることもあって確かに蕎麦のイメージとはちょっと違うのだけれど、これがなかなかイケるわけですね。
クレ（蕎麦パンケーキ）は実は味付けが何もなされておりません。これだけを食べると「え、何これ？」という感じなのですが、エマダツィなどと一緒に食べるとこれがまたえも言われぬおいしさです。これホントよ。ただし暖かいうちに食べないとちょっとものさびしいかも？しれませんなぁ。
わたしゃ食べながらも着々とアラ（ブータン焼酎）を摂取しておりました。いけるんですなこれが（笑）。
食べ終わったあとには記念撮影も。ちなみにこんなこともあろうかと思って持って行ったポラロイドは好評でした。こちらの家でも大切にしてくれていることを期待しますなぁ。
部屋の壁にはいろいろなポスターが。真ん中にあるのはタンカと呼ばれる仏画なんですが、その裏側や左側に貼られているのは誰？わたしゃわからなかったんですが（芸能界無知）、おしんこどんに教えてもらいました。みなさんはご存知？上の写真にマウスオンしてみてね。
さて、ご飯を食べたあとはブムタンを離れて再びトンサまで舞い戻ります。あ〜忙しい。その前にちょっと画像のおまけもね。