− というほどのネタはないですけれどね −

ゾンのすぐ下にはパロ・チュ(川)。ここの川にはニジマスがうようよいるそうですが、ブータン人は宗教上の理由から魚をほとんど獲らないらしいので魚にとっては楽園ですね。そのかわりアングラーには簡単に釣れすぎて面白くないのかも。パーミットさえ取得すれば釣ってもよいようです。
【その1】 キチュ・ラカン

我々夫婦がパロで泊まっていたのは、その名も「キチュ・リゾート」。「キチュ」とは実はお寺の名前だったのですね。日本でいえば「リゾート法隆」という感じでしょうか。でもそれじゃ何だか「ハイソな僧坊」というイメージしかわきませんが(どういうイメージなんだ?)。

さて、本家キチュ・ラカン(ラカンは「寺」の意)ですが、ブータンではブムタンにあるジャンベ・ラカンと並んで最古のお寺の一つとか。実際に行ってみるとこぢんまりしていて、ごくふつうの田舎のお寺(失礼!)といった感じなのですけれどね。

中庭にはミカンの木があって、「こんな高地(=寒い)場所でミカンが実をつけるのは仏のパワーがあるからだと言われている」と地球の歩き方に書かれています。実際は、周囲を建物に囲まれて風当たりが弱いことが影響しているんじゃないかとも思いますが、そんなことでブータンの方々にけんかを売っても袋だたきになるのがオチなので黙っとこ。

バックは本堂、正面右側に生えているのが例のミカンの木ですな。

通常は本堂の拝観は不可ということですが、お数珠持参で来ているのが評価されたのか(いや、実際はカルマさんがお坊様にお願いしてくれたからなんですが)特別にお参りをさせていただくことが出来ました(もちろん写真撮影は不可です)。内部には十一面観音や千手観音が安置されており、当然ながら重厚な雰囲気です。お参りの作法もだいぶ慣れてきましたな。

また、お寺の周囲にはぐるっとマニ車が並んでおり(何でも300くらいあるらしいです)、これをすべて回しながら一周するだけでも結構な時間がかかります。ここに来たら是非回ってみてください。なお、キチュリゾートからなら歩いて往復できますから、朝の散歩もいいものです。

【その2 国立博物館】

ここは一切の内部撮影が禁止されていますので中の写真はないです。入口がなぜか4Fなのは、この建物が急斜面にへばりつくように建っているからで、出口は谷側の地下一階だったりするのでわけがわからなくなります(笑)。

ブータン仏教に興味のある人は延々と続くタンカ(仏画)の行列に目が離せなくなることでしょう。しかし少なくとも私はちょっと飽きました(笑)。もちろん博物館というだけあって、考古学、民俗学的な展示や、やっぱりという感じでブータンきってのコーナーなどもありますのでそれなりに楽しめます。それに建物そのものの構造が結構面白いです。

ここはブータン旅行の最後の方に訪問するのがいいかも。着いてすぐ見ると「ふ〜ん」くらいにしか思いませんが、いろいろなところを見た後だと「あ、これってそういうことだったんだ」というように感じることも多いように思います。

ちなみにこのあたりからのパロ谷の眺めは滅法いいのでお忘れなく。

小さくてたいしたことがないように見えるけれど、中は迷路みたいで全部見て回ると結構時間がかかります。
【その3 その他おまけ】

国際空港がある町だというのに、パロは比較的俗化されておらずいい感じの場所です。ブムタンまで足をのばす時間のない人もパロは必ず通るはずですから、次ページのタクツァン僧院とも合わせてたっぷり時間をとる価値はある場所ですね。

キチュラカンまで朝の散歩に行く途中で見かけた民家。小さいながら味のある家だなぁと思っていたら、よく見ると軒先に大きなスズメバチの丸い巣が!そんなのがあったら生活上も困るだろうに、そのままにしているところに「さすがブータン!」を強く感じました。

首都ティンプーを含め、ブータンには外国人が借りられるレンタルバイクはないということで少々残念に思っていたのですが(もっとも専用車がつくのだからバイクを借りる必然性はないんですが)、ある朝宿の方が持っている小型オフ車に試乗させてもらうことができました。ヤマハのDT125だったんですが、いやぁブレーキが効かない効かない(笑)。ぐるっと回っただけなんですが、途中で「このバイクにはブレーキはないものと思え」と自分に言い聞かせ、エンブレで制動してました。でも、この国で日本製のバイクを見たのはこれを含めてほんの数回でしたから(ほとんどはインド製のスクーター、まれに韓国製バイク)、またがることが出来ただけでも満足しなきゃいけないのかも。
さて翌日はパロからちょっと足をのばし、ブータン仏教の聖地と呼ばれるタクツァン僧院に行ってきます。何たって山の中にありますから歩いて行かなきゃなりません。しかもその標高差は?ま、詳しくはお次のページにて。

[戻る]  [次へ]