− タクツァン僧院 その1−

タクツァン僧院は矢印の場所にあるんです。そこまでは当然歩く(登る)しかありません。ちなみにマウスオンすると拡大しますのでご覧あれ。
タクツァン僧院。ブータン仏教の始祖ともいえるパドマ・サンババという聖人がチベットから虎の背中に乗って(!)ブータンを訪れた際、ここで瞑想をしたというのが起源で、今ではブータン仏教最大の聖地とされているそうです。

しかし問題はその聖地の場所。虎さん、なんでそんなところに降りたのさと思えるほどに急峻な場所にあるんですなこれが。道路もありませんから、我々も修行よろしく歩いて登ることになります。

ちなみに僧院の建物は1998年に不審火で焼けてしまいました(2002年12月末現在、外観はほぼ修復完了)。修復のために工事用道路が山麓に造られたため(そこからは資材用ケーブルが張られています。もちろん人間は乗れません)、以前より歩行時間が30分くらい短縮されたのだとか。根性なしの我々にはありがたいことです。

まぁとにかく駐車場からへこへこと歩き始めます。

実は駐車場から中腹のレストハウスまでは馬に乗って上がることも出来ます(1人300NU)。ただし、以前に旅行者がケガをしたこともあるらしく、カルマさんは「あまりおすすめしない」とのことでした。ここですれ違った日本人ツアーの人たちは乗っていましたが、「足は楽だけど、馬の上でずっと踏ん張っていなきゃならないのでそれはそれできつい」とのことでした。さもありなん。

おしんこどんの顔のすぐ右側に見える建物付近が駐車場。やっとここまで登ってきたけれど、レストハウスまではまだ道半ばなのだ
というわけでわっせわっせと登り始めます。道は整備されているので非常に歩きやすいのですが結構急なところもあって大汗をかきます。ついでにいえば駐車場あたりの標高はすでに2500m以上ありますから、その分空気も薄くてへばるかも。ま、ゆっくり登れば大丈夫ですけれどね。急ぐ必要なんか全然ないわけですし。

ちなみにあらかじめ高度補正をしていなかったので正確さの点では?ですが、手持ちの高度計で測ってみたら駐車場の標高は2580m、レストハウスは2900mとなっていました。確かなのは標高差が300mちょいだということです。標準的なコースタイムは約1時間ということですが、うちらは高度順化ができているためか元気そのもの。何と40分で登り切っちゃいましたのだ(若いフリ若いフリ)。

マニ車のお堂とダルがはためく広場まで登ってくればもうレストハウスまではすぐ。平らな道を3-4分といったところでしょうか。ハウスからは、より間近に迫った僧院の建物が一望できます。

ここまでくればレストハウスに着いたも同然ですな。でも実は‥

まずはレストハウスにてあったかいお茶をいただきます。しかし、実はここで終わりではないのです。ここは僧院(3100m)から標高差にしてまだ200mも下、僧院まではコースタイムでさらに45分ほど歩かなければいけないのです。つまり、タクツァン僧院に行くには標高差500mちょいの上り下りをこなさなければならないわけです。馬でここまで上がってきた人もここからは歩くしかありません。運動不足解消にはうってつけの場所なんですね(笑)。

まだまだ全然余裕のふたり。でも、ここからはまだ結構遠いんですけどね。

というわけでちょっとした休憩の後、さらに登り始めます。標高が上がってきたからか、空気も心なしか冷えてきた感じですが、この続きは次のページでね。

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