− タクツァン僧院 その2 −

ここが通称「展望台」。ここから先、外国人の立ち入りは認められていません。マウスオンでそのことを記した看板が表示されます。
というわけで、かなり順調に展望台まで登って来ちゃいました。手持ちの高度計では3100mだというのにまだまだ元気いっぱい夢いっぱい(何のこっちゃ)。

展望台にはチョルテンがありましたのでまずは時計回りに3周してお祈り。さて、僧院の方をよく見てみると‥

僧院はすぐそこのように見えますが、実はここから結構遠いんです。建物へと続く道はこの場所から急な崖を巻き気味に下り、ルンゼ(岩溝)状の沢を渡り、再び登り返してやっと到着できるようです。右写真がそのルンゼで、沢の奥に小さく見えている建物は瞑想場だそうです。

僧院の修復工事は、もう少しで建物自体の工事が終わるといった感じです(下の方はまだ煉瓦がむき出しですね)。カルマさんによると、内部の工事はまだほとんど手つかずの状態だそうで(そりゃそうだ)、修復完了はまだまだ先になりそうだとか。ちなみに前の方のページで「ブータンの道路工事に携わる作業員はみなインドからの出稼ぎ労働者で、ブータン人はいない」ということを書きましたが、ここに限らず寺院の工事はすべてブータン人が行うようです。考えてみれば当たり前の話で、異教徒に作らせるわけにはいきませんもんね。

しばし僧院の様子を眺めた後はおきまりの記念写真。そうして再びレストハウスまで下り始めます。標高の高さ(=気温の低さ)を示すように、あたりの木々には薄緑色のサルオガセがまとわりついていて、一種独特の感じです。

ハウスまで降りてきた我々はたった一本だけ在庫のあったタイガービール(缶)で乾杯、そして昼食。しかし、ここのレストハウスは聖地近くにあるからということで一切肉類を使った料理は出さないということですが、アルコールはいいのかなぁ。

左写真: レストハウス脇の歩道では、ここでも織物作業の準備にいそしむ方々が。
右写真: これにはたまげました。写真の下の方に建てられているのは「弓の的」。つまりこのレストハウス周辺に住む人たち(何軒か家がある)は、谷の向こうからこの的めがけて弓を射るようなのです。失敗したら貴重な弓は谷底へ落ちてしまうわけで‥あ、みんなうまいから失敗しないのか。よけいな心配でしたな。
さて、お次は廃墟と化しているドゥゲ・ゾンに行ってみましょ。

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