− お祭りの踊りをリクエストしたら何だかすごく大がかりっ！ −
ところで、ブータン旅行のハイシーズンは3月なんです。一気に花々が咲きほこるのもこの時期だし、そして何よりも国際空港のあるパロ、そして首都のティンプーのお祭り（ツェチュ）はともに3月。
この時期はブータン航空もフル運転で、たとえば一番遠距離路線のバンコク〜パロのフライトも1日2便！カトマンズやデリーからの便もあるし、そもそも所有2機しかない飛行機をどうやって回しているんだろうという疑問は尽きませんが（ちなみに、ツェチュ関係で増便される時期の出国便＝ガラガラのはず、は格安提供されるとか）、とにかく3月のブータンは一年で一番混んでいるわけですね。もちろん一番いい時期なんですけれど。
ちなみにブータンには国内航空路線は存在しません。空港そのものもパロの一ヶ所だけ。所有機材全てで2機！高僧が「就航法要」なさったということで落ちないといいますが、故障くらいはあるでしょうに。
【ひとりごと】
ほぼ隣国のネパールでも、ネパール航空の国際線用機材はやはり2機しかなく、それでロンドン線や関空線インド線その他を全部運行しているというのを聞いてぶったまげたことがありました。ネパールに行ったときに現地で聞いたのだから、少なくとも当時は間違いない話だったのでしょう。今はどうなのかな（たぶん変わってないでしょうな）。
でも、ネパールの場合はトリブバン空港に少なくとも中型機は着陸できますから、自社機にトラブルがあったときはどこかからレンタルすることも結構すぐに可能でしょうが、ブータンの場合は特殊な中型機または小型機じゃないとキビシイ（滑走路が短くて着陸不能）し、かといって小型機だと航続距離の関係でバンコク線とかの運行が大変でしょうし、どうしているんでしょうねぇ？やっぱりインドから借りるのかなぁ。
さて、思い切り話がそれましたが、要はTakema夫婦がブータンに行った12月末には全国どこにもツェチュのお祭りはなく、したがってその時に披露されるブータン舞踊も見られるはずはないということなのですね。それはあんまりに悔しいということで、予約時に民族舞踊見学をリクエストしておいたんです。
しばらくして「OK」の返事が現地から届いたわけで、「ほんじゃ、まぁ何はともあれ良かったな」くらいの気持ちでおりました。しかし、現実は予測を上回ったことになっておりましたのだ。少なくとも「民族舞踊ディナーの夕べ」などと銘打った、お金ばっかり高いバンコクのレストラン＠オプションツアーを想像しちゃダメなのよ。
人の大きさから考えても、体育館くらい大きい「演舞場」。
さて、まずはホテルからこの「演舞場」（正式名称は何というかわかりませんが）に到着。着いたときは、「え、表でやってくれるんじゃないのかぁ」と思いましたが、よく考えたらこの日は曇りで結構寒く、表じゃ見るだけでも結構しんどいもんです。
中はまさに体育館然とした感じで（床はささくれ立っている感じでしたが）、後方に折りたたみ椅子が20-30ほど。「他にお客さんは？」と思いましたが誰もいません。そう、今日の舞踊はうちら二人のためだけに開かれるようなのです！しかも料金はタダ！こればっかりは「いやぁさすが公定料金の国ブータンだなぁ！」と内心感動してしまったTakemaだったのでありました。
ちなみに、ブータン旅行では公定料金が決まっているという話を前に書きましたが、裏を返せば、よほど変なリクエストをしない限りは追加料金なしでいろいろなオプションを組み入れられるということでもあります。ブータンで「今日は1日フリータイム！」というのは、実は一番贅沢なお金の使い方ということなのです。
なお誤解のないようにいえば、ここの舞い手や演奏者は観光客用にセットされたプロではありません。実はここは民族舞踊の養成学校なのです。ここで歌や踊り、演奏の技術を習得した「生徒」たちは、今度はそれぞれ地方に散って現地での「先生」になるのだそうです。われわれ外国人に見せているのはその練習の過程のようなのですね。だから毎日自由に見られるわけではなく、あらかじめ予約を入れておく必要もあります。
それでも、観客2人のために総勢30人あまりが動員されているというのはあまりにおそれ多い話で、最初は何だかこっちが照れくさいような感じでしたけれど（笑）。
というわけで、ここからは画像＆映像をお楽しみ下さい。
かなり激しい踊りです。特に右写真の二人の舞い手さん、ほとんどバレリーナともいえる足の浮かせ方です。手ぇ抜いてやってないのは一目瞭然。舞い手の人たちのたちの「勉強の場」なんですからね。すごいすごい。左写真にマウスオンで別画像が表示されます。
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というわけで踊り関係は次のページに続きます。あまりに重くなっちゃうもんで。